いつか見たエピローグ。

『Piaキャロットへようこそ!!3』攻略記　第十一回 “木ノ下貴子”の攻略完了。 三十路前の寮母さんで、謎の「木ノ下一族」の一人でもある。 攻略前は、昇をリンチしたり、やたら大飯喰らいだったりで豪気な人に思えたが、今となっては儚なげな印象すら感じる。 たった一枚の写真で、彼女の全体的な印象さえ変わってしまうとは……。 何というか、哀れな人だ。 この悲惨な境遇、他所のゲームならメインヒロインすら張れたかも知れない。 彼女の過去の告白を受けて、魂に込み上げて来るような得体の知れない愛しさを感じた。 ストライクゾーン内角高めを鋭く抉られたような気分。 前から多少は自覚があったが、どうも俺は、こういった類の背景を持つ女性が好きらしい。 他人の不幸を望んでいるようで、あまり良い趣味とは言えないよなぁ…。 ……。 しかし、４号店は見事に「過去の恋愛に悩んでる人々」ばかりが集まったもんだな。 いや、若者が恋愛で悩むなんて普通の事か。 但しイケメンに限る、ってな。