極刑空間

2010/02/08(月)02:50

この国って、窮屈。

PC『星空のメモリア』(55)

『星空のメモリア』感想 第十五回“蒼 衣鈴”編  衣鈴ルート、攻略開始。が、衣鈴と関係無いところで不意打ちを受けて、心が揺らいだ。彼女が、そうなんだろうか。早く声が聞きたい…。※以下、ネタバレ注意 今までのあらすじ。 天クルに入って、それなりに楽しそうな衣鈴。   【7月10日】面倒なので共通部分はぶっ飛ばす。 既読スキップ既読スキップ既読スキップ!……って、何故止まる? 「…………」 知らない女の子が、洋を見ている。 パジャマのような格好で、カーディガンを羽織っている。 銀髪で、瞳は、黄色がかった赤色……?……。 ……。 “夢”? 胸に片手を当てて、心許なさそうにしている。 洋の視線に気づくと、目を逸らし、歩き去っていった。……。 予定変更、“夢”を追おう。 と意気込むも、結局、それ以上、“夢”が現れることは無かった…。   【9月3日】新学期初日、衣鈴の部屋。 夏休みの課題を無視してグーグー寝てやったぞ、と一人で不敵に笑う衣鈴ははっきり言ってマヌケだ。外見のイメージと違い、勉強ができない衣鈴は、千波と共に補習を受ける可能性を考えて頭を痛めている。 「……この国って、窮屈」日本に文句を言いつつ、日課であり遅刻癖の原因でもあるタロット占いをしている。『恋人』のカードを引く。 近い内に誰かと近しい仲になる、という結果らしい。ありえない、と独りごちてやり直す。 また『恋人』のカードを引く。「……死ねばいいのに」この娘、独り言でも文句しか言わないんだな…。そして、憂鬱そうに家を出る。 ……。 俺は、衣鈴が千波と登校時間を合わせるために、何らかの作為をしているのだと予想していたんだけど。 結果だけ言えば、作為は全く無かったな、うん。  同時刻、家を出た洋と千波は、見事に衣鈴と鉢合わせ。 千波をウザがりながらも、一緒に登校。 「洋先輩。彼女って、いますか?」 衣鈴は今朝の占いのことを気にしているようだ。……これ、気があるのかと誤解させるぞ。  放課後。天クルが部活として認められたので、部費で衣鈴の望遠鏡のキャリングケースを買ってあげようとするが、衣鈴は固辞する。 「つまり、照れ隠しか」「冗談はよし子さんです」俺は「よしおさん」だったな、ってどうでもいいわ。衣鈴は明日歩達の好意に見向きもせず、不機嫌そうにして帰ってしまった。「……蒼さん、天クルに参加してもらってるの、まだ迷惑だって思ってるのかな」 「もともと部には入らないつもりだったんですよね」いや、それでも衣鈴は楽しく天体観測出来るはずだよ。 明日歩ルートでは普通にしてたんだし。  小河坂邸。 いつものように夕食を一緒にした後、衣鈴と鈴葉ちゃんを風呂に入れようとする千波と詩乃さん。 風呂が沸くのを待つ間、何故かブラジャー談義になっている…。 鈴葉ちゃんはもう着けてるんだってさ。将来有望だ。「それに比べて蒼ちゃんは中学からだったんだねっ」 「黙れつるぺた」顔怖っ。夢に出そうな顔して怒ってる辺り、衣鈴は自分の発育不良を本気で気にしているようだな…。 結局、衣鈴は風呂に入らずに学校の屋上へ。洋もウザがられながらノコノコついていった。衣鈴はせっかく望遠鏡を用意したのに、組み立てた後は使おうとしない。適当に、つまらなそうに夜空を眺めるだけ。本当に興味無いんだなぁ…。 「南天のプラネタリウム、また作るよ」今度は衣鈴も一緒に、と言われて、ようやく僅かに興味を示した。「私でも、作れるんでしょうか……」「南天の星空を、作れるんでしょうか」やっぱり“南天”かぁ。天体観測を楽しんでくれないのは、やっぱり寂しいな。「天クルの部員でいれば、蒼さんだって不可能を可能にできるんだ」「……それでうまいこと言ったつもりでしょうか、ウザ」 何度も同じような台詞を言う辺り、洋は罵られたいのか。 衣鈴は「退部するつもりはない」と言うが……ただ居るだけじゃなく、どうせなら笑って居て欲しいもんだ。 【9月4日】 怒り心頭の衣鈴が、通学路で千波を待ち受けている。  昨日、千波と全力で遊んだ結果、鈴葉ちゃんが熱を出したらしい。 それを聞いて、途端にしゅんとする千波……かと思いきや、衣鈴に纏わりついてお見舞いに行くからと大騒ぎ。 「騒がしくなるから」 「千波はこう見えて友達の家では借りてきたネコのように大人しくなるんだよっ」頑として信じない衣鈴。無理もない、が俺は信じられるぞ。 千波は確かにウザいが、思い遣りのある良い娘だ。  放課後、鈴葉ちゃんのお見舞い。宣言通り、千波は一切喋らない。衣鈴の許しをもらい、声を出して鈴葉ちゃんを励ます千波。「わたし、千波さんといると、元気になれますから……」「わたしも、千波さんみたいに、元気になりたいって思うから……」「鈴葉ちゃんならすぐ元気になれるよっ」 二人を残し、洋と衣鈴は衣鈴の部屋に下がる。 洋を家から追い出すために、 普段はやりもしない宿題を始める衣鈴。「……先輩。千波さんから聞いたんですけど、勉強得意なんですよね」 と思ったら、勉強を教わり始めた。可愛いところあるじゃないか…。 【9月7日】家を出ると、やっぱり衣鈴に遭遇。 鈴葉ちゃんの風邪は治ったようだ、よかったよかった。洋と千波は毎日お見舞いに行って、その間、衣鈴はずっと洋に勉強を教わっていたらしい。 「……この際、私の代わりに全部解いてください」うん……前から薄々思ってたけど。衣鈴と千波、ダメ人間っぷりが少し似ているぞ。 校門前に着くが、何やら人だかりが出来ている…。既視感バリバリ。 「これ、生徒会の持ち物検査だな」 衣鈴はやっぱりタロットカードを持ち込んでいる。それをひょいっと千波に渡す。「千波さんは不要物を持ち込んでそうだから、ひとつくらい増えても問題ないかと」「それは早計に過ぎるよ蒼ちゃんっ、千波は不要物どころか必要物すら持ち込んでないんだから!」千波がバカみたいに見えるけど、一番バカなのはまるで学習しない衣鈴の方かもしれない。さっさと通り抜けようとする洋……のカバンからタロットカードが見つかる。「おまえら汚すぎだろ!?」 「汚いのは小河坂くんでしょ、生徒会室で詳しく話を聞かせてもらうから」洋を罠に嵌めて、衣鈴と千波は悠々と校門を潜って行った。 ろくでもねえな……。 昼食の時間。明日歩、こさめ、飛鳥と連れ立って中庭に出ると、衣鈴を発見。へらっと愛想笑いして逃げようとする衣鈴を、洋達は完全包囲して、ひたすらメシを喰わす。「餌付けされてる気分になってきました……んぐんぐ」 「こんなにあげたんだから今夜の天体観測には出るんだぞ」 「……本気で餌付けだったんですね」餌付けはともかく、タロットカードを取り戻す為に、衣鈴は参加を約束した。 ところで、この一枚絵の衣鈴には小動物的可愛さがあると思う。 夜、屋上にやって来た衣鈴はタロットカードを取り返し、ついでに皆を適当に占う。 まず明日歩。 「あなたは赤点を取るでしょう」 不満を訴える明日歩を置いて、こさめ。「あなたは将来、つるぺたになるでしょう」「自己犠牲が旺盛な占いですね」しっかり反撃するこさめさん流石です、と思いつつ岡泉先輩。 「あなたの本体は知恵の輪でしょう」妙に納得している先輩を置いて、洋。『恋人』のカードを引く。 「……訴えますよ」「なんだよそれは……」これだけは絶対に当たるだろうな。最後に、こさめが衣鈴を占う。「あなたは将来、天クルの部長になるでしょう」衣鈴は天クルで唯一の一年生だから、このままいけば半強制的に部長決定だろうな。 が、それを聞いた衣鈴は気分を害し、帰ってしまった…。 入れ代わりにメアがふらっと現れる。「……きてみた」 あぁ、メアの顔見ると安心するわ。  共通部分で、かなり信頼を得たと思っていたのに、完全に当てが外れたな。衣鈴のトゲが抜けるのは何時になるやら。

続きを読む

このブログでよく読まれている記事

もっと見る

総合記事ランキング

もっと見る