2005/01/07(金)21:26
転校って。
子供の転校について
なかなかナイーブな点が多いと思う。
転校させる上での心構えがあると勝手に思ってる
1.なぜ転校するのかの意味や理由を説明
2.転校することをあらかじめ決めたら予告をしておく
3.転校先での注意点を指南
当たり前のことだが
それは必要だと思う。
子供だからといって転校の理由をあいまいにしてはいけない。理解できないと言っても、親が真剣に説明すれば、
その真剣な気持ちの重みが伝わる。
本当は子供は転校などしたくないのは当然で
慣れた環境から離れるのは
全く親の都合以外の何モノでもない。
だから、
私は、転校させてしまうことについて
とにかく子供に謝った。
そして協力してもえらえるようにお願いをした。
転出先のほうのがいくら環境がいいとしても
「あなたのためになるのよ」
なんて言い方は決して出来ない
あくまでも子にとっては今の環境が一番いいに決まってる。
それを壊すのだから、
まずは低調に詫びるのが筋ってもんだろう。
予告については、
はっきりとした日取りが決まらなくても
結構早めに予定として伝えておく事で
本人も気持ちの整理をつけやすい
あと、転校先についてだが、
これは子供の年齢にもよって注意することは違うだろうけど、私の場合は
まだ、低学年だったので
受身になることが多いので
「転校したら、まず、一日1人以上には話しかけようね」と約束していた。
おはよう、とかの挨拶の言葉だけでもいい、
とにかく自分から言葉を語りかけることを提案していた。
その結果でか、いじめや一人ぼっちになることはなかったようだ。
でも、これは小学校のうちならそれでうまくいくだろうが。
思春期での転校は精神面で大きな負担を持つことが多いから
非常に難しい。
この年齢になってでは、出来ることなら、
遠くても同じ学校に通わせるほうのが問題は少ないだろう
でも、仕方なく転校するのなら、
リスクをカバーできるものがあるとイイ。
例えば、部活で活躍できる力があるとか
勉強が出来るとか
誰かに頼りにされたり
もてはやされるような才能があるといい。
ない場合はどうしよう・・
とにかく信頼を得られるまで頑張るしかない
どっちにしろ
新しい学び舎では自分を受け入れてくれるまでは
しばらくは人物観察されるのだから、
やることは、小学生の頃の転校とは同じ気合が必要で
そういう意味、冬のソナタの「チュンサン」のように
周りを拒否して逃げてばかりでは
結局は1人のまんま・・・
テレビで横浜から沖縄に引越しした家族を見ていた
3人の子供のうちの1人
小学4年生の男の子だけが学校にいつまでも馴染めない
豊かな環境で育った現地の子供たちはあまりに快活で
くったくのない子ばかりなのに、
横浜で育った彼は
その奔放な行動についていけなかった。
何もかもが別世界。
近所の仲良しのクラスメートの家に自転車で遊びに行くことはあったが、
それまでは1時間もかけて自転車で遊びに行くなんて事は全くなかったのに、沖縄ではみんなが平気でそんな遊び方をしている。
転校した当日も、
ワーーーーっと子供たちが寄ってきて
何だか素直にそぐえなくって逆に拒否していた。
それから一年、
自分の殻に閉じこもるようになった少年は
家族の試みでやり直しをさせた。
原点に戻り、
クラスメートと無理に戯れさせた。
無理に、といっても自然なはからいはあった。
横浜でいたときの仲良しの同級生を呼んで
(彼も滋賀に転校していて引きこもっていたが)
その二人をまじえて夏休みに行動をさせたのだ。
自転車で遠乗りしながら、沖縄の案内
珍しい花や動物やさとうきび体験
そしてキャンプに海遊び。
海遊び中にちょっと驚きを与えるような遊び方をさせた。
人は、驚きや危機感の中で一緒に体験すると
心の一致が生まれる。
一種の共同意識が出来る。
この後から、少しづつ馴染むようになったのだ。
そして、
その後、父親が初めて彼に本当の転校の理由を語ってみた。
なぜに沖縄に引越しをしたのかと。
この地の人とのふれあいを経験させ、
彼にも人に優しく出来る心を学んでほしいと思っていたと。
父親自身が幼い頃ここで育ったから
本当にここに懐かしさがあり
戻りたかった
そして、ここでのふれあいを見てほしかった
だから、明日から
自分より同級生に話しかける試みをしてみようと約束した。
彼は、少しだけ納得してうなずいた。
横浜での同級生に沖縄を案内するうちに
沖縄の自然をいつの間にか自分のものにしていたのに気がついていたろう。
いつまでも横浜での思い出を引きずっていたことに踏ん切りをつけて・・
殻の中から脱出する決心がついた彼は
元気になってきたようだ(とまどいはあるようだが)
今までと違う、久しぶりの笑顔の彼がいた。
そして、次は滋賀に自分が行くことを約束をして
別れを告げた。
清清しい笑顔でバイバイ~~~と手を振っていた。