京観深々

2011/09/14(水)22:26

明日9月15日「石清水祭」

 例年9月15日石清水八幡宮で行われる勅祭「石清水祭」。本来は「石清水放生会(ほうじょうえ)」と呼ばれるこの祭礼のルーツは仏教にあります。江戸時代以前は仏教と神道は仲よく共存していましたから、不思議ではないのです。しかし現在も神社で「放生会」が祭礼として執り行われている例は余り無いのではないでしょうか。 神事はあと数時間後、15日に日付が変わってまもなく始まります。山上の社殿から、神々の乗った三基の御鳳輦を中心に、500人以上から成る行列が厳かに山を下ってきます。「生きた時代絵巻」と呼ばれる所以です。「頓宮(とんぐう)」という神がお休みする社殿が山麓にあり、そこを中心に早朝の神事が粛々と執り行われます。そしていよいよ午前8時、一行は境内を出て「放生川」に移動します。ここからが「放生会の儀」です。神職はじめ関係者らが川のすぐ傍まで降りていき、用意された金魚や鯉などの魚を川に放ちます。そして「胡蝶の舞」を舞う少年達の舞人も「放生会の儀式」を済ませ、安吾橋に戻り、その橋の上で「胡蝶の舞」を奉納します。この場面が「石清水祭」の中でも華やかで雅な場面のひとつです。マスコミやカメラマンが詰めかける時間帯ですね。                  〇式 次 第■午前2時頃     神幸(しんこう)の儀        山上の本殿に於いて祭典が執り行われ、その後、     三基の御鳳輦が出御(出発)し絹屋殿まで御下り     になる一連の神事と行列。行列は総勢500余名。     御発輦は午前3時頃。■午前3時40分頃 絹屋殿の儀      三基の鳳輦が絹屋殿に着御(到着)し、里神楽を    奉納後、頓宮殿まで進む。■午前5時30分頃 奉幣(ほうべい)の儀        仮の宮である、頓宮に神様が進まれ、儀式が執り    行われます。その中心となるのが勅使による「奉幣    奏上」であり、有体に言えば、天皇からの進物が    八幡大神に届けられる時の口上です。この時国家の    安泰と繁栄を祈る内容の御祭文も読み上げられる。 ■午前8時頃    放生会(ほうじょうえ)の儀         生きとし生けるものの、生命の尊さを再確認する     仏教行事がルーツですが、明治時代になるまで     石清水八幡宮は神仏習合の地であったため、     「放生会」の儀式が大事に守られてきました。     放生川では放魚、放鳥の儀式が執り行われ、     安居橋では雅楽の調べの響く中「胡蝶の舞」が     奉納される。■午前10時頃 神賑行事 平安雅楽会により「雅楽奉納」。■午後 1時頃  神賑行事 唯心会により「空手演武奉納」。■午後 5時頃  還幸の儀         頓宮(山麓の仮宮)において儀式が執り行われた      後、神幸の儀と逆の順路で行列が山上の本殿を      目指す。      御発輦は午後6時半頃。本殿着御は午後8時頃。

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