京観深々

2012/03/12(月)10:41

修二会「お水取りの儀」

 いよいよ3月12日、東大寺二月堂修二会「お水取り」の儀式が今日の深夜に行われます。正確に言いますと明日13日の午前1時から2時頃の間ということになるのですが、昔は夜が明けるまでは、まだ前の日のままで考えていたので、12日深夜ということになります。 3日程前にもこのブログで紹介しましたように、神様の集合に送れた遠敷明神(おにゅうみょうじん)(=彦火火出見尊:ひこほほでみのみこと)が遅れたお詫びに毎年3月2日に若狭の小浜から送ってくれているという水を、二月堂の「若狭井」から汲み出す儀式のことです。汲み上げた水は「閼伽(あか)」つまり仏に供える水として十一面観音(秘仏)に供えられ、行の中の儀式でも一部使われます。まさしく神聖なる水なのです。また今日は修二会の中でも、最も神秘的で感動的な儀式「達陀(だったん)の儀」がありますので、本当は夜に奈良へ向かいたいのですが、原稿の締切や確定申告など、この時期しなくてはならないことが山積です。それらを全て放り出して、十一面観音への悔過(けか)を練行衆にお任せしても良いものなのでしょうか?いえいえ仕事や税務処理を放り出しては、その災厄は自らの頭の上に掛かってくることを、観音菩薩や無言でおしえてくれることでしょう。 今日のところは自分の果たすべきことを果たし、明後日14日の修二会結願の夜に再び二月堂を訪れる予定です。

続きを読む

総合記事ランキング

もっと見る