カテゴリ:音響機器修理
今回の修理は、「Victor UX-MD1 マイクロコンポーネントMDシステム(多分1997年製)」だ。小型ながら高音質を目指した製品で、ウーファーを前面と背面の計2ユニット搭載した1台だ。特徴あるスピーカーは、それ単体でも愛好家に人気があるようだ。 実はこの機種、どうしても原因不明で修理できず、1年ほど寝かせていたものだ。先日、同機種が入手できたので、比較しながら再修理に挑戦することにした。 ■主な故障状況 ◎1号機
◎2号機
故障状況と原因を切り分けた。 1号機でMDに録音できない原因が、光ケーブル未接続であることが判明。原因は、分かってしまう「なんだ」と言うことが多い(くそぅ、悔しいぞ!)。 2号機で電源が落ちてしまう原因は、CD制御基盤にあるとことを特定。また、MD再録不可の原因は、 クリーニング/調整するも動作が安定しないので、MDピックアップ寿命と判断。 以上より、程度の良い1号機に良部品を片寄せし、稼動品1セット仕上げることにした。 ![]() [北村機電の高効率な変圧器「Rコアトランス(R50サイズ)」] 高音質志向なだけあり、高価なRコアトランスが使われていた。このトランスだけで2kgはありそうだ。 ![]() [CDユニット(ピックアップ型番は ![]() [オーバーホール中のMDユニット(結局、寿命でNG)] MDのカートリッジ取り込み機構は、CDのそれと同じだった。初めて見た。 ![]() [MD光ピックアップ裏面(KMS-194E)] ![]() [スピーカー背面にあるウーファー(ガードを外した所)] スピーカー背面のウーファーの状態を確認するため、プラスチック製のスピーカーガードをはずす。接着剤で固定されているため、慎重に外す。 陽の当たる窓際にでも置かれていたのだろうか、コーン紙が若干退色し、エッジ表面の数箇所に浅いひび割れが認められた。音には影響ない程度だ。クリーニングし、保護剤を塗布した。 ![]() [背面ウーファースピーカーユニットの裏面] スピーカー前面には「DYNAMIC AXIAL-DRIVE WOODFER SYSTEM」と書かれている。前面と背面のウーファーは、ボイスコイルの中心軸が一直線上になるよう設計されており、金属製のシャフトでそれを確保すると言う手の込んだ構造だった。 エンクロージャー内部は吸音材が設置されている。また、前面と背面は隔壁があり、互いの音波による共振や減衰が抑制される構造となっていた。 と、一通り内部構造を確認しながら片寄を完了した。動作確認したところ、LINE OUTが不安定だった。どうやら接触不良のようだ。 原因は半田クラックだった。目視では確認できない半田クラックも多い。半田付けをし直し、修理作業を完了した。 --- 分解清掃&修理したラジカセやコンポを出品中 --- ★京とんびの『もったいない』オークション★あの頃のカセットやCDを もう一度ラジカセで、コンポで聞く 懐かしい音楽とともに 過ぎし日々が甦る ♪~(-_-).o○ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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