「学級づくりの基本はルールとリレーション」(諸富祥彦 in 『教育音楽 中学・高校版』)
「学級づくり」についてはいろいろな本が出ていますし、教育雑誌にも連載記事や特集記事が組まれたりしています。そんな中から、今日は少々マニアックな雑誌の記事をご紹介します。雑誌は『教育音楽 中学・高校版』2017年4月号です。『教育音楽 中学・高校版』 2017−4 CD付僕は小学校の教師で、音楽専科でもないのですが、付録めあてで買いました。子供のころから付録めあてで「小学○年生」を買っていました。大人になった今も付録のよしあしに僕の雑誌購入意欲は左右されています。『教育音楽 中学・高校版』は毎年4月号に合唱曲を5曲ほど収録し、その楽譜も別冊としてついてきます。収録曲には詞も曲もいいものが多く、これまでにも「4月号だけ」何度も買ってきました。(^^;)大体いつも4月を大幅に過ぎた夏ごろになって買っています。今回のおめあてはミマスさん作曲の「エスペランサ」。CDと楽譜付きで、2000円はお得です!(出版社公式サイトでCDの試聴ができます。)さて、基本的にこの雑誌は音楽を授業で教える教師のための雑誌なのですが、連載記事として諸富祥彦さんが「教師の悩み相談室」というコーナーを持っています。諸富祥彦さんといえば、教師が悩みを抱えて大型書店を訪れると必ず棚から飛び込んでくる名前です。おそらくここ10年ぐらいの間に、教師のカウンセリングにかかわる本を10冊以上出されているのではないでしょうか。僕もずいぶん前に著書を読んで、勇気づけられた覚えがあります。さて、『教育音楽』での諸富先生の連載は、見開き2ページにポイントがまとめられていて、非常に読みやすいです。最後に「今月の一言」としてさらに短くまとめられているので、忙しい時にぱっと読み返せてGoodです。人気の連載なのか、今回で85回。月刊誌で85回はすごいですね。今回は、「荒れない学級づくりの極意とは」という普遍的なテーマ。音楽の先生以外にも、中・高の先生以外にも役に立つ内容だと思いますので、ここで少し紹介させていただきます。=============================「教師の悩み相談室」(『教育音楽 中学・高校版』2017/4月号 p46-47) ・荒れない学級づくりのための基本原理は「ルールとリレーション」 ①ルールが守られ、秩序が保たれていながら、 ②温かい、ふれあいのある学級 ・信頼と期待を前提とした言葉がけをしながら、ルールづくりを推し進めてほしい ・「人の話を最後まで聞く」というルールが守られているだけで 授業の雰囲気はとても落ち着いたものになっていく =============================ポイントを2つ、明確に指摘されています。「ルール」と「リレーション」リレーションは、関係(つながり) といったところですね。学級は本当に多様な要素で構成されているので、「学級づくり」となると、何が本質か、わからなくなることも多いのですが、こういうふうにスパッと言い切ってもらえると、悩んでいる者にとっては、背中を押されている気になるのではないでしょうか。キーワードを最初に提示された後は、具体的な学級の描写や声かけのセリフも書かれています。悩んでいる教師の立場に立って書かれていることがよくわかります。ちなみに相談はメールにて受け付けられています。悩みのある方は、相談してみてはいかがでしょうか。なお、過去の連載はすでに本になっています。『教師の悩み相談室 子ども・保護者・同僚と「いい関係」をつくる』 [ 諸富祥彦 ]音楽之友社の公式サイトで、立ち読みできます。http://www.ongakunotomo.co.jp/catalog/detail.php?code=321510