昨日紹介した「
目指せ幸せな生き方」のブログで
私が過去に実践したような(この「ような」がポイント(^^;))
おもしろ作文の実践が紹介されました。
▼「かんさつ名人になろう」を楽しく!
それを機に、そういえば自分もこんなのをやったなあと思って、
自分の実践を見返してみました。
▼作文パワーアップだいさくせん(2年生への実践記録)
そうすると、私の実践は『兎の眼』でのつづり方実践を下敷きにした、
と書いてありました。

『兎の眼』
(灰谷健次郎 、角川文庫、1998、600円)
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【内容情報】(「BOOK」データベースより)

大学を出たばかりの新任教師・小谷芙美先生が受け持ったのは、
学校では一言も口をきこうとしない一年生・鉄三。
決して心を開かない鉄三に打ちのめされる小谷先生だったが、
鉄三の祖父・バクじいさんや同僚の「教員ヤクザ」足立先生、
そして学校の子どもたちとのふれ合いの中で、
苦しみながらも鉄三と向き合おうと決意する。
そして小谷先生は次第に、鉄三の中に隠された可能性の豊かさに
気付いていくのだった...。
学校と家庭の荒廃が叫ばれる現在、真の教育の意味を改めて問いかける。
すべての人の魂に、生涯消えない圧倒的な感動を刻みつける、
灰谷健次郎の代表作。
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とにかく教師を志す人なら必ず読んで欲しいと思う名著ですが、
この中に出てきた作文指導の実際とはいかなるものなのか?
詳細に引用するとかなり長くなるので今まで避けてきたのですが、
今回、その全貌を事細かにここに掲載してみたいと思います。
以下、『兎の眼』作品中の文章より
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| 今日のつづり方の題は、「なに?」です。 |
みなさんの原稿用紙に、「なに?」と書いてください。
それから、「小谷先生は大きな荷物を下げてきました」と書いてください。
みんなが同じことを書くのはそれだけです。
後はそれぞれ勝手に書いてください。
思ったとおりに書いてちょうだいね。 |
小谷先生はそういって、いちど廊下に出た。そうして、1メートル四方もあろうかという白い布につつんだ大きな荷物を重そうにさげて、ふたたび教室にはいってきた。 |
| 大きいでしょう。さあ、なんでしょう。 |
それじゃ、みんなの思ったとおりに書きなさい。
なぜ、そう思ったかというわけも書いておくといいつづり方になりますよ。 |
| じゃ、純一君、あなたの書いたのを読んでください。はじめからね。 |
| それじゃ、この白い布をとりますよ。 |
| 白い布を取ると、中からカラーテレビのダンボールが出てきた。 |
| はい、つづけて書いてください。 |
| 勝一君、いまのところだけ、読んでね。 |
じゃ、つぎ、いきます。 |
小谷先生はテレビの箱をやぶいた。するともうひとつの箱が出てきた。
その箱には夏みかんの絵が印刷されてあった。 |
テレビとはちがったようですから、勝一君はどう書いたかな?
つづけて読んでちょうだい。 |
箱の中を見てください。 |
小谷先生は箱のふたの部分をやぶいて子どもたちに中を見せた。新聞紙をくしゃくしゃにしてつめてある。夏みかんを一つ一つ新聞紙にくるんでつめてあるようにも見える。 |
(子どもの「だまされたらあかんでえ」を受けて、)
「ほんとよ、だまされたらだめよ。よく考えて書いてね」 |
はい、今度は道子ちゃん、読んでください。 |
小谷先生は新聞紙をとった。新聞紙はただ丸めてあるだけだった。
なつみかんの箱の中から、デコレーションケーキの箱が4つ出てきた。 |
子どもの「みんな同じものが入っているの?」を受けて、そうだと答えた。 |
先生ちょっとずるいわね。見るだけで中のものを当てさせるんだもんね。先生、反省しました。今度は音をきかせてあげます。どんな音がするか、よくきいてね。 |
小谷先生は箱をふった。がさがさという音がした。4つの箱はみな同じような音がした。 |
じゃ、書いてちょうだい。 |
こういう調子で文を書かせていけば、知らぬ間にたくさん書いていくことだろう。そのときそのとき、心ははりつめているのだから、よい文がかけるに違いない。 |
| それじゃ、たけしくん、読んでください。 |
じゃ、おかしかどうか、みんなにこの箱をさわらせてあげる。 |
4つの箱はそれぞれのグループにわたされた。
子どもたちは、箱を振ったり、においをかいだりしている。 |
「なんかはいっている!」
「ほら、なんかなかでうごいとるやろ。ごそごそしてるやろ」 |
| 弘道君、読んでください。 |
| やれやれ、こまったナ。 |
| さっき、ぜったいおかしだと言って、ちがってたでしょ。今度も違うかもしれない。 |
でもね。先生はみんなをいじめてよろこんでいるわけじゃないから、このへんでタネあかしをしましょう。 |
| いま、みんなの気持ち、どんなですか。 |
今の気持ちを、しっかりおぼえておいてね。 |
小谷先生はカッターで封のセロテープを切ってやった。 |
いち、にい、さんであけていいわ。いい。いち、にい、さん。 |
真っ赤で元気のよさそうなアメリカザリガニが、子どもたちの眼の中にとびこんできた。
小谷先生は、しばらく子どもたちをさわがせていた。 |
| みんなに1匹ずつあげます。大切に飼ってやってね。 |
| さあ、こちらを見て。 |
| さいごをがんばってね。今までみんなの心が一番さわいだのは、箱の中を見る前と、箱の中のものが何だったのか、わかったときですね。みなさんのつづり方のさいごに、そのときの心の様子をしっかり書いておきましょう。 |
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これは私が自分の参考にするためにかなり前にPCに打ち込んでいた
「メモ」をそのまま転載したものです。
打ちこんだのはかなり昔なので、原文をどれだけはしょったのかは忘れましたが
小説の中のところどころ、自分が授業するのに役立つ参考部分だけを抜き出してつなげたと記憶しています。これを読んで感動したあなたはさっそく小説を買って原文を読んでください。(^-^;)
ちなみにこういった「メモ」の集積はエクセルファイルになっていて、
「教育関係お役立ちメモ」と名付け、よく開いて見ていました。
中身は分類分けしてインデックスをつけ、検索しやすくしていたので、
私の教育実践のオリジナル参考書として長い間役立っていました。
門外不出のかなり役立つファイルですが、ひさびさに開きました。(^。^)