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きょういく ユースフル! ~ 私は触媒になりたい ~

2018年08月12日
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​​​豊中の「原学級保障」には以前から興味を持っていました。
その取組の経緯をまとめたものが本になっています。
著者は大学の研究者です。非常に多くの文献・資料に目を通され、多くの関係者に取材されています。


インクルーシブ教育の源流 一九七〇年代の豊中市における原学級保障運動』

(二見妙子、現代書館、2017、2000円)


「原学級保障」とは、今風に言えば、特別支援学級の子どもたちが通常学級の場で共に学ぶことを保障する取組です。
非常に興味深く読ませていただきました。
読後は、巻末の参考書籍の中から、いくつかをネット注文。
さらにこれについて学んでいこうと思っています。

内容の一部を紹介します。

たとえば、​保護者の思い​が、具体的に書かれています。

「障害児が将来地域で生きられるか否かは、普通学級を担当される先生方が健常児をどう教育されるかにかかっているのだということに気付いてほしい」
(p123:Kの母親の思い:引用元原典は北丘小学校の実践をまとめた『みんないっしょやで』)

著者は同じp123に、「​わが子への思いにとどまらない共生社会実現を願う真摯な態度​」と書かれています。この態度が、今日の「インクルーシブ教育」の流れの基礎となる当事者運動の大きな核であったことを、感じざるを得ません。

そして、豊中では、今に先立つことなんと40年前。その時点で、当事者運動などの成果により、行政の公的な方針に、あまりにも先駆的な内容が反映されています。

豊中市障害児教育基本方針(昭和53年:1978年)
・分離教育制度に抗し、校区就学を保障
・就学指導体制に抗し、就学先決定における保護者の希望を優先
(p168)

「原則統合のインクルーシブ教育を保障した上で、それでも保護者や本人の希望がある場合には、分離を認めるという仕組み」(p169)というのは、なんと先進的なことでしょう。これが40年前に、国の方針にさからって成立していたとは、信じられません。すごい。

「障害児と健常児が共に学ぶための教育目標の設定を、各学校の責任として位置づけている」(p170)というのも、全国的には、現在まだそれぞれの学校がやりきれていないところです。僕も自分自身の責任においてやりきれていないところを痛感しています。「やはり、やっていかなくてはならない」という思いを強くしました。

「本方針策定から40年たった現在、『後期中等教育』の項に示された、障害児の高校・大学への進学も徐々に進展している」(p171)と、さらっと、今の状況についても書かれています。これもまた、興味深いです。障害があろうとなかろうと、高校や大学に行けるということ、これはなかなか壁が大きいのですが、その壁をうがつ取組が真摯になされていることも、尊敬に値します。


僕は、教師として採用されたA市においてすでに「豊中は進んでいる」ということを聞いていました。
しかし、ここまで具体的にその内容を知ることができたのは、本書のおかげです。

なお、巻末の参考文献の中には僕がすでに読んで感銘を受けていたものもありました。
普通学級での障害児教育』という本です。
その読書メモは、すでにこのブログで公開しています。
興味のある方は、続けてご一読いただきたいと思います。

「普通学級での障害児教育」本の内容まとめ1(2006/7/28)

「共に学ぶ教育」とは( 「普通学級での障害児教育」本の内容まとめ2)(2006/7/28)







最終更新日  2018年08月12日 09時00分12秒
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