テーマ:特別支援教育について(353)
カテゴリ:特別支援教育
ずっと気になっていた運転免許を取るときの合理的配慮について、福井県の特別支援教育センターの冊子に記述がありました。
福井県運転者教育センターの学科試験問題用紙には、すべての漢字にルビがふってあるそ また、問題集のマルチメディアデイジー図書も提供されているのだとか。 こういう「かゆい所に手が届く」情報がスッキリとまとめられている福井県の冊子、ネットで無料公開されているのがすごい 特別支援教育関係者全員に読んでほしい情報が満載です。 『「読み」や「書き」に困難さがある児童生徒に対するアセスメント・指導・支援パッケージ』 (福井県特別支援教育センター、H30.8-) 内容は本当に充実していて、目次を読んでいただければ、その充実具合がわかると思います。 以下、目次です。 個人的に目立たせたい項目を、太くしたり、でっかくしたりしています。 ================================== 基本的知識 合理的配慮について 第1部 年齢段階別の指導・支援編 読み書きに困難さがある子どもの育ちと指導・支援の全体像 1 小学1~2年生に対する支援 (1)概説 (2)通常学級の全員を対象としたアセスメントと指導 ① 多層指導モデル MIM を活用した特殊音節の指導 ② T式ひらがな音読支援(旧 鳥取大学方式) (3)個別指導場面や家庭で活用できる教材や指導法 ① ひらがなの基礎的な指導:「キーワード法」を活用した指導 ② ひらがなの基礎的な指導:「 50 音表」を活用したひらがな指導(聴覚法) ③ ひらがなの基礎的な指導:「 50 音表」を手掛かりにした書字指導 ④ ひらがな,カタカナの指導に使えるアプリ紹介 ⑤ 漢字の指導に使えるアプリ紹介 ⑥ 小学校の国語教科書(光村図書)に準拠したアプリ紹介 ⑦ アプリ等を探す際に参考となる web サイト紹介 ⑧ スマイル式プレ漢字プリント(小1~小6) ⑨「ミチムラ式漢字カード」による漢字指導(小1~中3) 【コラム】読み書きの困難さが著しい子どもへの支援 (4)補助代替手段の活用 ① デジタル化された教科書(マルチメディアデイジー教科書)の活用 ②「魔法の定規(リーディングルーラー)」の活用 ③ 「わくわく算数教科書ノート(啓林館) 」の活用 (5)事例紹介 ① 読み書きの指導と課題量の軽減 2 小学3~6年生に対する支援 (1)概説 (2)個別指導場面や家庭で活用できる教材や指導法 ① スマイル式プレ漢字プリント(小1~小6) ② 「ミチムラ式漢字カード」による漢字指導(小1~中3) 【コラム】漢字はどこまで厳密に採点すればいいの? ③ ローマ字の指導に使えるアプリ等 (3)補助代替手段の活用,合理的配慮の検討 ① 学習者用デジタル教科書(光村図書出版:国語)の活用 ② 読みの困難さへの対応:iPadの「音声読み上げ機能」の活用 ③ 書字の困難さへの対応:iPadの「フリック入力」の活用 ④ 書字の困難さへの対応:デジタルメモ「ポメラ」の活用 ⑤ 総ルビ問題の活用 ⑥ デジタル化された教科書(マルチメディアデイジー教科書)の活用 ⑦ わいわい文庫(マルチメディアデイジー図書)の活用 (4)事例紹介 ① 読み書きの困難さに対して配慮を行った事例(小3) ② 漢字学習における配慮例(小4) ③ 授業やテスト場面での配慮例(小4) ④ 中学校に合理的配慮を引き継いだ事例(小6~中1) 【コラム】通常学級の担任の視点から 【コラム】学習面以外の苦手さも併存するケースについて (5)他の児童・生徒に対する理解・啓発について ① 障害理解授業の実践 ② iPad を教室で使用する前の理解授業 3 中学生・高校生に対する支援 (1)概説 (2)個別指導場面や家庭で活用できる教材や指導法 ① 学習者用デジタル教科書(光村図書出版:国語)の活用 ② anki Pocket(東京書籍)の活用 (3)補助代替手段の活用 ① デジタル化された教科書(マルチメディアデイジー教科書)の活用 ② デジタル化された教科書(AccessReading)の活用 ③ 読みの困難さへの対応:タブレット端末の音声読み上げ機能の活用 ④ 読みの困難さへの対応:iPadアプリ「タッチ&リード」の活用 ⑤ 書字の困難さへの対応 (4)事例紹介 ① テストにおける時間延長の取組(小学校,中学校) ② 事故の後遺症による書字困難への配慮の取組(中学校) ③ 英語の単語テストでの配慮の取組(中学校) ④ テスト問題へのルビ振り,代読等の取組(中学校~高等学校) (5)合理的配慮 ・代読(読み上げ)の実施方法 ・大学入試センター試験で配慮を受けるには? 【コラム】教育以外の場面で合理的配慮は受けられるの? (自動車運転免許取得の際や資格試験等の受験の際に) 【インタビュー】高校生にインタビューしました 第2部 アセスメントの紹介 1 集団実施に適する簡易なアセスメント ・MIM-PM,T式ひらがな音読支援の簡易アセスメント ・スマイル・プラネット版 読み書きスキル簡易アセスメント 2 基本のアセスメント ・全般的な知的能力の発達を測定する検査 田中ビネー知能検査Ⅴ ・WISC-Ⅳ ・K-ABCⅡ ・実践ガイドライン ・STRAW-R(改訂版) ・URAWSS-Ⅱ 3 より詳細なアセスメント ・URAWSS-English ・CARD(包括的領域別読み能力検査) ・『見る力』を育てるビジョン・アセスメント「WAVES」 参考図書 巻末資料 T式ひらがな音読支援の1年生向け簡易アセスメント 問題用紙,記録用紙一式) ================================== 最新情報が整理されているので、10月13日にご紹介した『読み書き障害のある子どもへのサポートQ&A』と一緒に読めば、完璧ですね。 具体例が山ほど紹介されていますので、気になったものは自分でも調べたり、買ったりしています。 ネットで無料で利用できるスマイルプラネットのプリントなどは、この冊子の情報から知りました。 「魔法の定規(リーディングルーラー)」も、ネットで注文して、買いました。 この冊子の総ページ数は172ページ。 かなりのページ数になります。 目次を参考に、まずは興味があるところだけ、分割ダウンロードで読んでみても、いいと思います。PDFファイルです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2018年10月17日 20時00分17秒
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