テーマ:読書(8205)
カテゴリ:本の紹介
ミヒャエル・エンデの『モモ』と言えば、大変名高い児童文学。
『モモ』 [ ミヒャエル・エンデ ] 『モモ 愛蔵版』 [ ミヒャエル・エンデ ] これまで何度か読もうとしましたが、なにしろ辞典よりも分厚い。 少しだけ読んで断念していました。 ところが、今年になって、オーディオブックの『モモ』を発見。 しかも文章量が多い割に、お安いのです。(^^) 購入して、通勤の車の中や、夜寝る前などに、少しずつ聴いていました。 これは、すばらしい内容でした! 大切なことを教えてくれるという点では、サン=テグジュペリの『星の王子さま』にも似ています。 『モモ』は、「時間」をテーマにした作品。 時間に追われる現代人こそ、ぜひ読むべき作品だと思いました。 素晴らしい作品はどれもそうですが、登場人物の個性がとても輝いていて、生き生きとしています。 主人公のモモだけでなく、お話をアドリブで作って聞かせるのがとてもうまいジジや、コツコツと生きる道路掃除夫のベッポなど、それぞれの登場人物の個々のエピソードだけで、十分面白く、引き込まれます。そして、それぞれの生き方から自分自身の生き方を思い返し、とても、刺激を受けました。 面白くて、ためになる。 今まで読書をしてこなかった人にも、ぜひ、オーディオブックで聴いてほしいと思います。 僕が聴いたオーディオブックは、1人の方が読まれているのですが、登場人物それぞれがしゃべっているように、見事な声優ぶりを発揮されています。プロの朗読のすさまじさを感じました。モモの声は本当にかわいらしく、時間泥棒の声はほんとうに平坦で冷徹です。 ▼audiobook.jp『モモ』 (朗読:佐久間レイ、 音楽監修、作曲、演奏:佐田詠夢 ) ただ、物語の中盤は、重く苦しい状況が続き、続けて聴くのが少々苦痛になるときも、ありました。 それでも、序盤はほんとうに明るく楽しくためになり、また、終盤にはそれまでの苦境を覆す感動があります。大きな不安が勇気に変わる。そのターニングポイントは、強烈に印象に残りました。 物語全体の完成度は、ほんとうに素晴らしいと感じます。 これぞまさに、ファンタジー文学の傑作です。 名作だけにネット上にも情報がいっぱいあります。 主だったものに、リンクを貼っておきます。 『モモ』をすでに読んだことがあり、懐かしく思われた方は、リンク先を読んで本書を思い返されてみるのも、いいのではないでしょうか。 ▼ミヒャエルエンデ『モモ』*登場人物の生き方と「時間」の哲学 (ユキコさんのブログ「ユキコユキ」様) ▼絵本ナビ『モモ』 ▼ミヒャエル・エンデ『モモ』のあらすじ(ネタバレあり)時間どろぼうとの対決にハラハラドキドキ (ブログ「エンタメ娯楽街道 五十三次」様) オーディオブックでは、特徴的な素晴らしい挿絵を見ることができなかったので、本の形でもまた読んでみたいと思います。 素晴らしい作品を、ありがとう! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2019年06月18日 21時03分14秒
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