テーマ:教員としての修行(121)
カテゴリ:いのち
昨日は終戦記念日でした。
この時期にぜひ読んでほしい本があります。 学校の先生には特に読んでほしい。 言わずと知れた名作、 『二十四の瞳』です。 『二十四の瞳』 (ポプラポケット文庫) [ 壷井栄 ] 8月にこの本を読むことで、戦争の時代に思いをはせましょう。 戦時中の戦争のかなり具体的な描写があり、戦時中の暮らしを疑似体験することができます。 そんな中で、大石先生の子どもたちへの愛情が、前向きな愛と希望として、読み手の心を揺さぶります。 戦後の描写からは、ひときわ戦争への憎しみが感じられます。 「いっさいの人間らしさを犠牲にして人びとは生き、そして死んでいった。」 (p218) 「人のいのちを花になぞらえて、散ることだけが若人の究極の目的であり、つきぬ名誉であるとおしえらえられ、信じさせられていた子どもたちである。日本中の男の子を、すくなくもその考えにちかづけ、信じさせようと方向づけられた教育であった。」 (p222) 「となり村のある家などでは、4人あった息子が4人とも戦死して、4つの名誉のしるしはその家の門にずらりとならんでいた。大吉たちは、どんなにか尊敬の目で、それをあおぎ見たことだろう。これは一種の羨望でさえあった。」 (p225) 戦時中の教育の、世の中の、なんとむごいことか。 戦争を再び、繰り返してはならない。 今を生きる私の、生きることへの責任を、ひしひしと感じます。 今の時代に日本に戦争はないけれど、同じように追い詰められ、心を痛めている子どもがいることも、知らねばなりません。 教え子を再び、戦場に送るな。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2019年08月16日 13時00分10秒
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