カテゴリ:人間関係・コミュニケーション
僕が忘れられない自己啓発本といえば、
「箱」の法則。 人間関係でうまくいかないのは、自分が原因ではないかということに思い至らせてくれた本です。 他の自己啓発本でも同じようなことは言われているのかもしれません。 ただ、この本はとても分かりやすく引き込まれるストーリーで、 自然と気づかされる仕掛けが、絶妙でした! そんな「箱」シリーズの決定版が、いつの間にか出ていました。 『2日で人生が変わる「箱」の法則 決定版 人間関係のモヤモヤを解決するために』 (アービンジャー・インスティチュート、祥伝社、2017、1700円) この本のオビには、 「職場、夫婦、友人、親子関係。 すべての悩みが解決する!」 とありました。 まさに、そのとおり。 ストーリーの登場人物と同じ感情を経由しながら、「箱」の法則についてわかりやすく学べる! 本当に、勉強になります!! ストーリーは『自分の小さな「箱」から脱出する方法』第2弾を10年ぶりに新しくしたもの。 ただ、僕の場合、第2弾を読んだのがかなり前なので、もうすっかり忘れていました。 なので、とても新鮮に、楽しく読めました。 やはり、「箱に入っている」という比喩が、秀逸。 印象的なこの比喩は、とても記憶に残ります。 今回の決定版は、「まとめ」のような形で図解がついていて、それによって 「ふむ、こういうことか!」 とさらに「箱」の法則の理解を固めることができました。 ストーリーで特に印象的だったのは、嫌がって逃げる子どもに対する接し方の場面。 ネタバレになりますので、文字色を反転させて書きます。 「靴を脱ぐ」という場面です。 後々の解説で、そのことについて、次のように書かれています。 ==================== ・「私が靴を脱いだことは、ジェニーの世界にともに身を置くということであり、 そして、それこそがここで私たちがしようとしていることなのです。」 (p212) ==================== この本では、相手をどう扱っているのか、という自分自身のスタンスが、しつこいほど、問われます。 まさに、それこそが、人間関係の要諦なのです。 「人として」の対義語として、「物として」という言葉が、よく出てきます。 相手を「物として」扱っているのではないか。 この表現に、僕は喉元に刃物を突きつけられた気になります。 直接的に、ぐいっと自分に迫ってくる言葉です。 先ほどの解説の後に続く台詞をまた少し、引用しましょう。 ==================== ・「子どもたちの苦難を一緒に体験することは、(略) 彼らの心が敵対的にならないようにするのを助けてくれる」 (p213) ==================== 大人が子どもと敵対的になってしまうとき、 もしかしたら、子どもを物として扱っているのではないか? そんなことを振り返らせてくれる本です。 子どもと接するすべての方に、強く、おすすめします。 子どもを「物として」見ている、というのは、つまり、「箱」に入っている、ということですが、 この本の中ではお互いに「箱」に入っている状態から抜けられなくしている図式も、紹介されています。 「共謀の図式」です。(p314など) ==================== ・共謀の図式は、箱に入っている人が他人をそれに反応して箱に入らせてしまう ・私たちが箱に入っているとき、全力で相手に勝つ必要がある ・互いに相手がしている自己正当化の理由を与え合っている ・私たちが箱に入っていて、自分がもっともだと思う必要がある場合、(略) 正当化されることが最優先される。 (p315) ==================== 今まさにこれに当てはまることを経験している人は、ぜひ、この本を読んでみてください。 最後に、「誰かに変わってほしいなら」というところを、引用します。 ==================== ・第一にすることは、なぜ変わってほしいのかを考えることだ。 自分の利益のためなのか、あるいは相手のためになるからか? ・相手から話を聞いて学ぼうという気はあるか? (p321) ==================== 自分のこととして受け止めざるを得ない本書のストーリー、 あなたは果たしてどのように受け止めるでしょうか。 ちなみに僕が「箱」の法則の本についてブログに書いたのは、12年前。 (▼人生を変える本『自分の小さな「箱」から脱出する方法』) あれから、12年・・・。 12年間、僕の頭の中に残り続けた「箱」という言葉。 やはり、すごい、インパクトをもった言葉です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2020年06月29日 20時00分07秒
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