カテゴリ:生活をよくする
有田和正先生をご存じでしょうか。
いつも笑いある楽しい学びを実践されていた、大先輩の小学校の先生です。 もし今の若い先生方で有田先生のことをご存じない方がいらしたら、有田先生の著書をせめて1冊だけでも読まれることを強くオススメします。 今回は有田先生の著書『教え上手』の中から、有田先生らしい、印象的な子どもたちへの言葉かけを引用します。 『教え上手 “自ら伸びる”人を育てる』 [ 有田和正 ] 有田先生は全国各地のいろんな小学校で飛び込み授業をされていました。 以下に引用させていただく箇所は、 飛び込み授業の最初の最初、子どもたちにあいさつをするときの、子どもたちへの言葉かけです。 ・小さな弱々しい返事のときはどうするか。 そのときは、たとえばこんなふうに呼びかけます。 「このクラスは何人ですか? 30人ですか。 いま40人くらいの声に聞こえました。 こんどは100人くらいの声を出してみましょう」 (p175-176より) 有田先生の飛び込み授業は、ずいぶん前にNHKで放送されていた「わくわく授業-わたしの教え方」で映像を拝見したこともあります。 とっても感動して、録画したものを何度も繰り返し見たことを覚えています。 授業の最初、教室への入室時から、ポジティブな明るい雰囲気に包まれるのが有田先生の授業。 自分も、こんなふうにしたいとずっと思ってきました。 でも、上に引用したような言葉かけは、とっさにはなかなかできないんですよね。 普通に、子どもたちの声が小さければ「声が小さいなあ」と言ってしまいます。 「このクラスは何人ですか? いま5人くらいの声しか聞こえてきませんでした。」 と言ってしまいます。 小学校ではよく、「できていなければ、やり直し」という指導がされます。 挨拶の声が小さいから、やり直し。 席を立つ時にイスを入れていないから、やり直し。 あいさつのときに、姿勢が正せていないので、やり直し。 「静かに」と言われたのにできていないから、やり直し。 やり直しさせること自体はいいのですが、そのときにどうしても減点法の評価になってしまいます。 有田先生は違います。 クラスが30人だったら、 「いま40人くらいの声に聞こえました。 こんどは100人くらいの声を出してみましょう」 です。 これが、有田先生です。 同じやり直しをするにしても、こんなふうに言われたら、子どもたちの気持ちがめっちゃ上向きに変わってきますよね。 有田先生は、こう書かれています。 ・かならずポジティブな評価法をとる (p176) そう思っていても、なかなかできることでは、ありません。 でも、もしこれが身に付けられれば、子どもたちに対してだけでなく、大人同士の関係性も、自分自身のとらえ方に関しても、明るさがぐんと変わってくると思います。 みんなが気持ちよくくらしていける社会を作るきっかけを、まず自分が発する言葉から、見直してみたいです。 有田先生は別のページでは、 「いつもポジティブなメガネを通して相手を見る」(p183) といったことも、書かれています。 P.S. 本ブログでは以前、親向けの以下の本の読書メモを書いたことがありました。 『このユーモアが「明るい子」を育てる ユーモア家庭教育のすすめ』/有田和正 そういえば、最近、笑いをなくしている気がしていました。 今こそ、ユーモア教育の第一人者である有田先生に学ぶ時ですね! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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