きょう聖(ねこミミ)

2007/02/28(水)10:43

売り上げだけを重視するメディア

デマ週刊誌(89)

2007年2月28日 9:02:09  ネットの普及もあり、いっそうの「メディア教育」が必要か。  特に「(出版社系)週刊誌」についてw 「週刊現代」も、最近、うるさいしw  「大相撲の八百長疑惑」やら、「東国原知事の女性スキャンダル」やら。どうして「週刊現代」ばかりが、“スクープ(?w)”を連発できるのか、その“秘密”の方が知りたいわ。  まぁ、「メディア教育」なんて言ったら、「国会議員」にこそ必要か。  デマに騙される議員はバカ。  デマを仕掛ける議員は悪質。  デマを仕掛けて失敗しながら、なぜか気にせず堂々としているヤツは狂ってる。  白川勝彦元議員、あなたですよw 『聖教新聞』2007年2月27日付 〈7〉捏造は自殺への道 怖い視聴者軽視の経営姿勢 ジャーナリスト ・ 山下國誥  この連載は、日本で欠けているテレビメディア論に、正面から向き合うのが目的である。ただ今回のフジテレビ系やTBS、テレビ東京の捏造問題には触れざるを得ない。再々繰り返す、やらせや捏造騒ぎは、制作現場の、日常化した根幹に根ざしているからである。  今回も「特定のテレビ局」の「特定の下請け・孫請け会社」の「一部の不心得者」が「たまたま」事件を起こし、チェック体制が「うっかり見逃した」もの、では、決してない。  私には、事件で思い出す、テレビ界との、幾つかの身につまされる体験がある。  ◇ 教え子がテレビの制作会社に就職した。キー局の土曜日夕の人気番組を担当した。度々、私に手紙が来るようになった。「危ない仕事をしています。今にも地雷を踏みそうです。会社はその時、私を首にして逃げ切るつもりです」。直後、番組の出演者が自殺した。彼は予定通りに首になった。この会社は同じ局の同じ時間帯で、別の番組を作り続けた。零細制作会社の無数の乱立、死に物狂いの受注競争。テレビ報道の怖い底辺を初めて知った。  ◇ 新聞社からテレビに移籍する記者がいる。彼らは最初に、厳しく釘を刺される。「君たち新聞記者は、勝手放題にテレビを批判してきた。今後は許さない。視聴率は、何が何でも、絶対だと思え」。この一事で、組織内の言論の自由の有り様は、大方察しがつく。  ◇ 何度かテレビ人の結婚披露に出た。司会はお笑いタレント。人気の芸能人たちもいた。会場は終始、バラエティーショー。二人の馴れ初めを描いたビデオを、どの会場でも見た。深夜のデートの直撃。私邸へのドッキリカメラ。多少は羽目外しに慣れているはずの客の新聞記者が、呆気にとられた。「公私のけじめは、どうなっているんだろうなあ」。  問題番組は「世界が大注目! 納豆で若返る方法」「頭の良くなる音」「正月太り解消大作戦」と大仰に謳いあげた。この類の過激・アブナイ言葉は、各民放の番組に氾濫している。  〈大陰謀、大秘話、大大連発、緊急大予言、全激白、激マジ必見、超若返り、超拡大版、超ラブラブ、超常バトル、超爆笑、超豪華仰天ゲスト、超偏屈、奇想天外、史上最強、最強ドッキリ、壮絶流血、全国騒然、爆睡、爆安、究極? 奥義、ア然ウラ芸大秘話……〉  まるで愚民競争。日本語の俗悪化競争である。羊飼いは、狼が来た、と虚言を繰り返して信用を失った。番組欄を見る度に、私は嫌悪と怒りに襲われる。公共の情報環境を預かる私企業が、ここまで勝手放題に、日本語と公共情報をおとしめ、ふざけ続けていいものか。  背景として二つを指摘したい。第1にテレビが、視聴率=広告収入の過当競争の果てに、番組内容までを一体化して操作するようになったことである。視聴者は、テレビの思惑によって自在に操作される、単なる経営標的(視聴率)である。人間とは看做されていない。  米国では、一律・押し付けのCMと一体のテレビが、危機に陥っている。CM飛ばしの録画機やオンデマンド・メディアの普及で、情報取捨の主導権が、受信者に移ってきた。  第2に、良質の番組が良質の視聴者を確保して広告主のブランド価値を高め、さらなる番組の充実へと繋がった好循環が崩れたことである。米国では、CMの押し付けと視聴者迎合番組が、市民の反感とテレビ離れを加速した。焦ったテレビは、ますます迎合を露骨化して墓穴を深めた。日本のテレビ界も、この悪循環の泥沼に入った気がする。  テレビは「メディアの王様」だと言う。が、捏造の言い訳は、王様の作法とは程遠い、無神経な代物であった。スポンサーはテレビにとっては「王様の王様」、聖域的存在である。制作現場はこれら内外の重圧で、情報操作の誘惑に満ちている。なのにチェック体制は無政府状態であった。視聴者にはテレビは「王様のメディア」のように見える。言論の自由が、金稼ぎの隠れ蓑になっている。(ジャーナリスト・元鹿児島大学教授=情報社会論) 略歴  やました・くにつぐ 佐賀県生まれ。九州大学卒業。西日本新聞社で論説委員、編集委員。鹿児島大学、福岡国際大学で情報社会論、ジャーナリズム論、地域計画論、産業社会学を担当。著書に『日本型ジャーナリズム――構造分析と体質改善への模索』ほか。

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