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カテゴリ:身障者と医療
暑いくらいだった昨日に比べ、今日は朝から雨
気温もかなり下がってきました。 6時出発で出かけた昨日。 関西ではただ1ヶ所、内視鏡手術のエキスパートが3人も揃っていらっしゃる病院です。 10時15分までに入るようにと言う事でしたが、9時に到着してしまいました。 テーマパークのように巨大でした。 全景を撮れなかったので、駐車場から一部を撮影しました。 今まで通院していたのは、大阪のボバース記念病院と言い、脳梗塞や脳性マヒの専門病院です。 主治医からの紹介状とMRI画像を渡し、1時間ほど待っていると、若い女性医師による問診があり、レントゲン撮影に行くよう言われました。 あまりにも広くて案内図を見ながらたどり着き、レントゲン。 私、大嫌いです。 どうしても動いてしまうので、技師さんに「ごめんな、持つで」と言われ押えつけられました。 首を上げた状態の時、痛さに激しく動いてしまい、撮り直し。 もう一度痛い思いをしました。 その後、首がしばらく変でした。 付き添いの義妹と、MRIがあるのにね、などとぼやきながら、迷子になりそうな所を整形外科へ帰ってくると、ぐっすり寝込んでいた父と弟が起きていました。 そしていよいよ診察。 日本でも脊椎の分野では有名なその先生は、外科医らしくぽんぽんと物を言う人でした。 私は厳密な意味では頚椎症ではないそうです。 だから内視鏡手術は適正ではない。あなたのはアテトーゼ型脳性マヒ特有の不自然な体のゆがみ(この場合首の前傾)と、不随意運動(意識しないのに勝手に動いてしまうこと)による骨の変形で、頚椎の神経にはそれほど大きな損傷はない。 こういうことですね。 普通の人 私 しかもこうです。 もしどうしても手術をと言うなら固定術になる。これは骨を金属の棒とネジで固定するという大手術になり、ロボットのようになるが、これをしても脳性マヒの人は不随意運動があるからずれて再手術ということになる。 と、聞くだに恐ろしいことをおっしゃる。 そういえば、15年前に友人が経営する作業所を手伝っていたときに、首に金属を入れているという重度脳性マヒの女性がいましたが、その金属がずれてまた手術すると聞きました。 彼女は2度と作業所には来ませんでした。 先生は脳性マヒの人の手術方法はまだ研究されていないんです、とおっしゃいました。 15年たっても同じなんですね。 付き添ってくれていた家族3人が口々に、それならせめて痛みを軽減する方法は何かないんですか?ときいてくれました。 決定的な方法はない。カラーを巻いて固定するか、暖めるか、首の運動(運動!?死ぬよ~)をするか、その人に合ったやり方で努力してもらうしかない。 だそうです。 結局、うちよりも脳性マヒの扱いに慣れてるボバースの方が合っているんじゃないか、ということでした。 最後の望みが断たれた瞬間です。 失望、落胆、この痛みからは逃れられないという絶望、いっそ死にたいという逃げの気持ち、病院付き添いの負担を家族にかけずにすむという安堵感、いろんな思いがどっと押し寄せました。 遺伝子レベルでの診断や治療、最先端の医術。 でも取り残された分野はあるのですね。 脳性マヒの二次障害以外にも、筋萎縮症やリウマチ他いろんな難病。 私が利用しているデイサービスには、ホテルマンだったのに自分の事を何もできない車椅子生活になった人や、フランス料理のシェフとしてお店を持ってやっていたのに遺伝性の難病によって身障者になった人などがいます。 でもみんな冗談ばかり言って、デイルームは笑いが絶えません。 ハンディキャップを持った人に医療でさえも差別がある、こんなことがあっていいのでしょうか? 治すことはできなくとも、病気の進行を食い止めること、少しづつでも改善するようなリハビリの方法、痛みのケア。 どうか研究されますように。 応援してくださった皆様、本当に嬉しかった。 残念な結果に終わりはしましたが、決して忘れることの出来ない暖かい心をいただきました。 有難うございました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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