星を追う子ども
新海誠監督の最新作。『ほしのこえ』『秒速5センチメートル』等の過去作品は観たいと思っているのですが、なかなか機会がなくて未見です。 山間の町に暮らす少女・アスナは高台の岩場に登って父の形見の鉱石ラジオを聴くことを日課にしている。ある日、鉱石ラジオから聞こえてきた不思議な唄に魅せられる。再びこの唄を聴きたいと願っていたとき、異様な獣に襲われたアスナを不思議な少年・シュンが助ける。シュンはアガルタという国から来たと語り、2人は心を通わせるが、まもなくシュンは遺体で発見される。産休の教師に代わってアスナのクラスの担任としてやってきた教師・モリサキから地下世界の神話を聞かされる。この地下世界はアガルタと呼ばれているという。 再び高台の岩場に行ったアスナは、シュンに瓜二つの少年・シンと彼を狙う男たちの争いに巻き込まれる。アスナとシンは地下に逃げ、ついにアガルタへの扉が開かれた。 小学生の少女が異世界から来た少年と出会い、旅をして、別れ・・・「それは、”さよなら”を言うための旅」のキャッチコピーそのままの雰囲気です。アスナが住む山間の町のロケーションがいいです。木造の小学校、人と鉄道が共用の鉄橋、高台の岩場。田舎の町の雰囲気もいいです。アスナは幼い頃に父親をなくし、母親と2人暮らし。看護師の母親は忙しく、家には1人。あまり友達付き合いもありません。そんなアスナが出会った少年・シュン。しかし、彼が死んだという話を聞かされてショックを受けます。新たに赴任してきた教師・モリサキは実は・・・そして、地下世界「アガルタ」へ。明確な目的を持ってアガルタにやってきたモリサキ。どこか満たされないアスナもモリサキとともに行動します。過去の経緯からアガルタの掟は地上たちの人間を受け入れません。人間も、人とは呼べないような存在も。唯一、村の長老だけがアスナとモリサキの味方になります。2人といったんは別れたシンも2人を追うことになります。しかし、シンの心の中は少しづつ変化が。 そして、旅の先にあったものは・・・ただ、「ケツァトル」をはじめとした存在の雰囲気がどことなくジブリ・・・というか『もののけ姫』のような雰囲気でした。たぶん、監督の中では同一の存在して捉えているのでしょうが・・・亜流みたいな印象も与えられてしまうので、もうちょっと違うものにしてもらいたかったというのはあります。でも全体の雰囲気もよく、けっこういい映画でした。あと、新海監督の過去作品もぜひ観ないと。 トラックバックはこちらへ。