鬼才!金子三勇士ライヴ
24歳の新星イケメンピアニスト、金子三勇士さんの演奏を初めて生で聴く。珍しい?リスト弾きとして、わたしの先生から聞いてはいた。ロ短調ソナタをCDで聴き、生演奏をいつかと思ってた。圧倒されました!始めは大音量のバルトークソナタ、次は全くもって対照的なバッハのフランス組曲5番。少年の面影が見える可愛らしい感じの演奏だった。珍しいプログラム。で、定番のリスト。なんだね、このカンパネラは!?凄いボリュームの音量、躍動感にあふれ、音色も綺麗、泣きの要素が全く無い。ウキウキしてくる。スケールが大きく、まさに大練習曲。CDより全然素晴らしい!さすがハンガリーとのハーフ。血かなぁ。休憩後、シューベルトソナタD.960。晩年の名曲。・・・美しい。この演目を見て、正直寝てしまうと思った。45分位で長いし、生演奏はキツイなと。が、とんでも無かったっす。泣けました。音色も美しすぎて。一楽章で絶対寝ると思っていたのに、最後まで聴き入ってしまった。あんなバルトークやリストの後、こんなにシューベルトを歌わせられるのかー。はぁー。100回の,ようつべ(^^;)より一度の生演奏だわ。この素人なワタシをシューベルトで眠らせず、感銘を与えて頂けるとは。当たり前だけど、ブレンデルとかより素直な印象で、またん年後は違った深みが出るんだろうなぁ。で、アンコールが、なんと「スペ狂」ですよ!もうもうね、ひたすら圧倒されまくり、卒倒寸前。言葉が出なかったっす。なんすか、このハードなツアーの最終日で疲れまくったアンコールで、超絶技巧の極みなこの難曲を、超パワフルに演奏って。宇宙人じゃないか?若いとはいえご本人のバースデーライブとは言え、このスペイン狂詩曲、凄すぎ!キーシンと同じ、もうコンクール必要ナイ類の方だわ。しかも、演奏前にマイク握ってそれぞれトーク付き。今の世界の状況を憂う内容もあり、ユーモアもありお話も上手。しかもイケメン。世の中は理不尽。とにかく久々に興奮高揚した演奏会でしたわ。機会を与えてくれたわが長子と、三勇士さん、他多くの方にひたすら感謝。すべての武器を楽器に。