『ロード・エルメロイⅡ世の事件簿1「Case.剥離城アドラ」』を読み終えた。
久しぶりにミステリ小説が読みたくなって、図書館ではなく中古書店に寄りました。コロナの予防接種の待機時間を潰すためにね…。特にファンの作家や作品があるわけでもないので、ワゴンセールから題名で選ぶことにしました。できれば、名探偵が論理的思考で事件を解決していくようなやつがいいなぁと思い、題名が『探偵の事件簿』みたいなのがあればなと、、その思考がミスリードでした;表題のとおり、ロードエルメロイⅡ世の事件簿に辿り着いてしまったのです。冊子裏のあらすじみたいなのを見ると、時計塔とか剥離城とか遺産相続と書かれています、ここでもピンとこず、何か館系の密室殺人トリック(隔離された建物に閉じ込められた招待客が正体不明の犯人に順番に殺されていくという王道ミステリ)かと勘違いしてしまったのです。。。「―あなたの師匠は、最悪の魔術師ですわ」ルヴィアゼリッタ・エーデルフェルトは、あまりに憎々しげに、あまりにも苛立たしげに、その言葉をぶちまけた。最初の一文で、やっと気づきました。これ、フェイト(Fate)だと。しかもスピンアウト作品のラノベだということを…。あぁ、どこかに、フェイト外伝とか、聖杯戦争のとか記載が欲しかったですね。つまりこの本はミステリなどではなくファンブックということです。幸いなことに、私はPS2の格闘ゲーム「フェイト/アンリミテッドコード」をプレイしていたので、詳しくはなくとも世界観は解ります。ルヴィアゼリッタ・エーデルフェルトはそのゲームにも出てきます。しかし今作では、ルヴィアは主役ではありません。主役はもちろん、表題にもなっている、ロード・エルメロイⅡ世さんです。ゲームでは、聖杯戦争を戦うセイバーの女の子が主人公でしたが、その戦争の10年前にあった聖杯戦争(Fate/ZERO)で戦った征服王イスカンダルのマスターだった、ウェイバー・ベルベットという男の子の10年後のお話です。つまり時間軸としては、この小説の舞台であるロンドンではこの事件が起きていて、間もなく日本でセイバーの聖杯戦争が行われるというところです。グレイという付き人の女の子が、どちらかというと読者視点で話を進めてくれます。一応、殺人も起きるし、犯人もいるし、話の筋も通っているので、フェイトとして見れば楽しめました。ただ私の想像していたミステリは、解決するためにロンゴミニアド(最果てに輝ける槍)でぶっ飛ばすなんて想定外ですけどね。アニメやコミック、音楽劇にもなっているようです。音楽劇「ロード・エルメロイ2世の事件簿 -case.剥離城アドラー」(完全生産限定版) [ 松下優也 ]価格:7829円(税込、送料無料) (2021/9/12時点)