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テーマ:タイ(3331)
カテゴリ:タイ旅行記
早朝のイートン市場でカオソーイを食べ、
橋を渡りながら市場を振り返ると、 托鉢らしき僧侶の姿が。 タイで一般的な山吹色の袈裟より濃い色をしていますが、 ミャンマー僧なんでしょうかね? 池から見渡すと、さっき訪れた山の上の寺ワット・ムアンレーピロックが ちょうど昇ったばかりの朝日を受けて輝いていました。 時刻は06:50。 ぶらぶら散策しながら宿に戻りますか。 イートン集落の目抜き通りにもようやく日が射してきました。 お、昨晩エークくんと飲んだ食堂がもう営業してますよ。 さすがに今朝は集落長の姿がないですね。 すると背後から黄色いソンテオがやって来ました。 運転席には昨日ヌーン・チャーンスックへ行くのにチャーターした ソンテオの運転手さんが。7時ちょうどの便ですね。 すみません。7時半の便に乗ることにしました。 なんだ、という顔を一瞬見せたかと思うと仏頂面に戻った運転手さんは そのままソンテオを走らせていきました。すみませーん ^_^;) 宿の部屋に戻り荷物の支度をします。 昇ったばかりの朝日が眩しくすがすがしいですね。 07:25、部屋から出ると、 目抜き通りの奥には既に7時半のソンテオが停車中。 そうそう、これが今回私が泊まった宿です。 ナット-エン-トン-ハウス(ณัต-เอ่ง-ต่อง-เฮ้าส์) ここイートンは元々「ナットエントン」と呼ばれていました。 多分ミャンマー語で、ナットは神、エンは家、トンは山の意味。 なので「神の山の上にある集落」という意味だったとか。 それが次第に略され訛って「イートン」になったとのこと。 町名でありスズ鉱山名であった「ピロック」の由来も解説しておきましょう。 ビルマから越境してきた鉱山労働者がタイ当局側に抵抗して戦い死んだとか、 鉱山事故やマラリアなどの熱帯病で死者が出たとか色々言われているんですが、 とにかくかつてここでは多くの人が死んだんだそうです。 それで「ピー・ローク」(ผีหลอก)=「お化けの出る」鉱山、 と呼ばれていたのがやはり訛って「ピロック」になったとのことです。 扉が開いていた表の母屋兼受付にお邪魔して、 女性オーナーにチェックアウトしますと告げます。 「おまけで朝食を出してあげるね」 あれま、どうもありがとうございます ^^ 焼き上がったトーストを目の前の皿にポンポンと3枚積み上げて さらにミカンも2個くれて、スティックコーヒーも付けてくれました。 「ウォーターサーバーの水は天然の湧き水だよ」 さすが山の上の集落! せっかくなのでその水も頂きました。 「外は20℃だね」と温度計を見て教えてくれます。 外を眺めながらパンを食べていて気付きました。 見づらいですが、山の上の右寄りにタイ国旗が立ってますね。 あそこが昨夕登ったヌーン・チャーンスックです。 するとオーナーさん、さらに右手の山を指差し、 「あの山、左半分が禿げているでしょ?」 あ、本当だ。 なんでも2か月前にミャンマー側から出火した山火事が延焼して あんな姿になっちゃったんだとか。夜も赤々と燃えていたそうです。 「集落の人総出で棒切れで火をはたいて消火活動をしたのよ。 だって水をあそこまで運ぶことはできないからね」 それで消火できてよかったですね、ホントに。 そうこうしていると、ちょうど07:30にソンテオ登場。 昨日乗ったトーンパープームからの便と同じ運転手です。 オーナーさんにお礼を言って荷台に乗り込もうとしたら、 運転手さんが助手席に座るようにと。ありがとうございます! いいところだったな、イートン。 懐かしく感じるというか、また絶対に来たいと思わせる 何かがある集落です。 山道を下って行く間、運転手さんとずっと話をしていました。 子供の頃はトーンパープームまで歩くしかなかったんだそうで、 イートンを朝5時に出て、トーンパープーム着が16時だったとか。 未舗装の道で赤土が舞い、雨が降るとぬかるんで膝下まで ドロドロになったものだけど、10年ほど前に舗装されたんだと 教えてくれました。 しかしカーブの多い山道です。 転落事故は起きたことないんですか? 「転落事故は一度もないよ。象廟が守ってくれているからね」 運転手さんがおもむろにクラクションを鳴らしました。 ここが象廟か。 この山道の守り神なんですね。 象廟っていうぐらいだから、もしやと思い尋ねると、 やはりこの辺りには野生ゾウがいるとのこと。 たまに姿を見せるもののほとんどは夜間。 ここのゾウは大人しいので、カオヤイ国立公園のゾウのように 車を襲うことはないそうです。 また北タイやイサーンと違い、ここは食べ物が豊富なので 人里に下りて農園を荒らすこともなく、ご利益のあるゾウなんだと。 イートンには人にとっても食べ物が豊富なんだと運転手さん。 山に入ればタケノコやキノコが取り放題。 湧き水が飲めるから水を買う必要もない。 唯一ないのが農業に適した平坦な土地。でも農業ができたら 化学肥料や農薬で水が汚染されて飲めなくなるから このままでいいんだ、 と言ったかと思うと、おもむろに車を停めて降りていっちゃいました。 すぐに戻ってきた運転手さんの手には何やら木の実が。 「これはスープ(トム・ジュート)にすると美味しいんだ」 イートンの自然の豊かさと自給自足に近いお金のかからない生活を 誇らしく思っているように窺えます。 なんでも一旦はバンコクへ出ていたものの、故郷に戻ってきて ソンテオ運転手になったんだそうで。 「ここの人はたいていタイ語とミャンマー語の2つを話せるんだ。 両親がミャンマー人で生まれてからタイにいるのでタイ国籍を 持っている人も多い。僕もハーフで2言語を話せるよ」 失礼ながらあんな山奥の集落なのにというか、だからこその バイリンガル環境、なんだかちょっと羨ましいですね。 運転手さん、右に折れてソンテオを停車させました。 昨日は通過したビューポイントではないですか。 「時間があるから寄り道して行こう」 ありがとうございます! 時刻は、08:11。 一番先端の展望台に来てみました。 見えるのは山ばかりですね。 ワチラロンコン・ダムも見えるようなんですが、 ガスが若干かかっていて発見できませんでした。 頭上にはトンビのような鳥がぐるぐる回って飛んでいます。 5分ほど景色を眺めてから、再び山道を下り始めました。 <旅費交通費> ソンテオ運賃まだなので:0バーツ ここまでの合計:1,139バーツ <参考> ceediz.com "หมู่บ้านอีต่อง กาญจนบุรี" ceediz.com "เหมืองปิล๊อก กาญจนบุรี" ※旅は2017年3月27日(月)~28日(火)に行いました。 つづく ※当ブログから1日旅の記事だけを抜粋し見やすくまとめたブログ 『タイ~バンコク周辺バス日帰り旅~』 もぜひご覧ください。 そちらのブログは左側の「旅ごとに見る」欄で旅名を選ぶと順を追ってお読みいただけます。 旅の参考になれば幸いです。 ★★★お薦めのタイ語入門書です★★★ ◇入門書◇ 『らくらく話せる!タイ語レッスン』ナツメ社 ◇単語集◇ 『キクタン タイ語【入門編】』アルク お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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