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2006/09/04
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カテゴリ:カテゴリ未分類
ルキノ・ヴィスコンティ入魂の一作であり、自分の命を削って創り上げた・・・だけの価値が有る・・・そう思える作品です・・・☆

バイエルンの国王にして、ババリアの狂王と言われた謎多き人物、ルードウィヒ・・・☆

彼が即位し、40歳で謎の死を遂げるまでの・・・その人生を辿ったドラマです・・・☆

ヴィスコンティが見せる本物の貴族趣味・・・いえ貴族そのものを、この作品では極限まで昇華させてしまった様に思います☆

歴史の史実を背景に・・・☆

ヴィスコンティにとっては、これほど食指を動かされる材料は、他に無かったでしょう・・・☆

国王の子として生まれた子供は、やはり国王としての将来を受け継ぐ以外、何の選択肢も無い・・・☆

ガラス細工の様に繊細な神経の持ち主、ルードウィヒ・・・☆

自分の運命を、唯受け容れられぬほど、彼の心は繊細で、それ故に苦しむことが多い人生・・・☆

そんな彼の、唯一の慰めであり、光であるのが、従姉のエリザベート・・・☆

彼女もまた、かなりエキセントリックな性格の持ち主で、数奇な運命に弄ばれた挙句、後に悲劇的な死を遂げます・・・☆

彼女に対してだけ、恋慕の情を抱くことが出来るルードウィヒ・・・☆

彼は生まれながらに、同性愛者だったのでしょう・・・☆

演じたのがヘルムート・バーガーだから、そう感じた・・・と言うのでは無く、エリザベートと一緒になれないが故に、同性愛にのめり込む展開は、やはり理解に苦しく、ルードウィヒのエリザベートに対する想いは、親愛の情、尊敬の念、崇拝の対象・・・それ以外の何物でもなく、男が女に・・・の、極自然な欲望の感情は一切感じず、それが故にか、二人の関係は神秘的であり、純粋であり、強固・・・☆

ルードウィヒは・・・恐らくソウル・メイト・・・親友と呼んでも構いませんが、そんな存在を求めていたのでしょう・・・☆

生まれながらに王位継承者・・・それが故のスパルタ教育・・・☆

自由も無く、親の愛情を感じることも無く、友人を持つ権利さえ奪われ・・・☆

彼は40歳で命を落とすまで、何を支えに生きて来たのか・・・?☆

何に縋って、何を心から求めていたのでしょう・・・?☆

人一倍、繊細で脆い、ルードウィヒは・・・☆

こんな特殊な状況の中で生まれ育ち、彼の生来持つ闇の部分が、ドンドンと歪められ、増長されても、一向に不思議は無いでしょう・・・☆

そして彼にとって唯一の光、エリザベートに執着することも・・・☆

運命に弄ばれるかの如く、時代の波に呑まれるかの如く、悲劇的な人生を一直線のルードウィヒ・・・☆

その中で、ワグナーとの出逢い、デカダンス、贅沢を凝らした三つの城、戦争、狂気、裏切り・・・様々な出逢いと別れ、エリザベートの死、希望と失望・・・そして現実・・・そう言った彼の人生が、走馬灯の様に流れて行きます・・・☆

美しく、美貌の誉れ高かったルードウィヒは、憔悴し、現実を否定し、ますますデカダンに溺れ・・・廃人の様になって行きます・・・☆

溺死の状態で、最後を遂げるルードウィヒ・・・☆

その死は、自殺とも他殺とも言われており、未だ謎の部分が多いと言われています・・・☆

けれど・・・ルードウィヒは恐らく・・・既に死んでいたのでしょう・・・40歳になる前から・・・☆

それはエリザベートへの恋慕が実らない・・・そう悟った時から?☆

ワグナーの裏切りに逢った時から・・・?☆

いえ・・・もしかしたら彼は、物心ついたその時から、既に死んでいたのかも・・・そうも思います☆

少なくとも監督は、その思いでルードウィヒを描いたのではないでしょうか?☆

美しく華麗、豪華で優美・・・その裏に潜む、脆く醜悪なモノ・・・☆

自分自身が貴族であり、その世界を充分に知り得た監督だからこそ、描くことの出来た世界・・・そう思います・・・☆

宿命から逃れ、無残な最後を遂げたルードウィヒの姿は、辛く悲しい・・・その想いだけでなく、深い安堵の溜息が聞こえる様で、それ故に見ていて心を締めつけられる・・・そんな風に感じました・・・☆


追記・・・ヴィスコンテは映画撮影中、健康状態の悪化から、もう撮影は断念・・・そんな状態にも陥ったとか・・・☆けれど不屈の魂を持った監督は、残りの過程を、車椅子に乗って続行させたとか・・・☆

ヘルムート・バーガー、ロミー・シュナイダー、共にヴィスコンティのお気に入りですが、彼らにとっても入魂の一作になっています・・・☆特にロミーにとっては、色んな意味で感慨深い・・・そんな作品になったことでしょう・・・彼女の壮艶な美しさは、本当に素晴らしいです・・・☆





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Last updated  2006/09/04 03:17:16 PM
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gindanuki@ どうしてる? 元気? 寄ってみました☆\(*^▽^*)/☆
Hepburnみつお@ 秦早穂子さん 秦早穂子さん、お名前はどっかで見てるん…
Hepburnみつお@ 近代映画社さん そうですか“安っぽい”。そんな形容詞があ…
Hepburnみつお@ 確かに! 僕も劇場で「華麗なる相続人」を観たとき…
Hepburnみつお@ 荒らし! 確かにトラックバックはヒドイですよねー…
WHO-KO@ Re:これって(08/28) Hepburnみつおさん >オードリーファンっ…
WHO-KO@ Re:買いました?(11/23) Hepburnみつおさん >これ、買っちゃいま…
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