「ヤング・アダルト・ニューヨーク」
あまり期待していなかったのですが、いやいや、なかなか面白かったです。ベン・スティラー主演の作品は、ちゃんと意味を持たせながら、ちょっとコメディタッチに仕上がっているので非常に好感がもてます。彼の映画は“ハズサナイ”ですね~。ベン・スティラーとナオミ・ワッツ扮する40代・子供なしの夫婦が、20代の夫婦と知り合い、そのヤングカップルの考え方や生き方に影響を受けます。悩み多き44歳の男性は「君たちは、僕たちの世代と違い利益を独り占めしない・・・」「今を生きている・・・」と若者カップルをべた褒め。彼らに何かを投影しているというか、理想を見たというか・・・。ところが若者は、その中年男性のコネクションを利用するために、すべて計算ずくで夫婦に近づいたのですね~。いろいろ考えさせられる展開です。私と同じように悩み多き中年男性は共感できる映画なのではないでしょうか?少し話がずれますが、ベン・スティラーの友達役で“ビースティ・ボーイズ”のアドロックが出演しているのですよ。普通のおじさんとして。これには、大変ショックを受けました。彼らが登場した80年代から活躍を知っているわけで、私の中では“反主流”というか“カウンター・カルチャーの担い手”というか・・・。なので「こんな普通の映画で出るんや~」というのが正直な感想です。人は年齢とともに生き方も変わるので、それは十分理解できるのですよ。当たり前のことですから。ただ、勝手なことを言わせていただくと、とんがったまま表舞台から消えてほしかった(笑)。まったく同じ感想をテレビコマーシャルにまで出るようになった“ダウンタウン”にも感じる今日この頃なのでした。それでは・・・・。2014年 アメリカ 日本語吹替えあり予告編はこちら反逆の神話 カウンターカルチャーはいかにして消費文化になったか / 原タイトル:THE REBEL SELL[本/雑誌] / ジョセフ・ヒース/著 アンドルー・ポター/著 栗原百代/訳