「なでなで」が思いやりを育む
なでなで<「なでなで」が思いやりを育て、脳を育む>と書かれた帯がついた本「子どもの脳は肌にある」by山口創(光文社新書)を、何度目かなぁ、また読み返しています。大事なことを話しているなと思ったセミナーや大切なことが書かれていると感じた本は何度も参加したり読み返したりするのです。その都度、自分の中で新たな気づきや感動があるからね。今回「子どもの脳…」を読んで、おぉ!と膝を打ったのは長年チンパンジーなどの霊長類を研究している松沢哲郎さんが「天才チンパンジー・アイ」たちの育児を通じてたどり着いた考え。それは、<引用開始>子育ては種族繁栄の基本的な行為なのに、本能に組み込まれていない。それは、子育ては子どもの個性に柔軟に対応してやる必要があるから、あらかじめ決められたひとつの方法ではかえって不都合が生じるからかもしれない。<引用終わり>というもの。あくまでも考察なので「そうなのだ」という話ではありません。鶏が先か卵が先かの話とおなじで、本能に組み込まれていないせいでさまざまな方法で子育てがなされるから、さまざまな個性が育つのかもしれませんし、ね。でも、私はやっぱり松沢先生の考えに一票を投じたいと思うのです。種の保存という観点からみると「多様性」は何かが起きたときに「一網打尽」にならないためにもとっても重要な「有利さ」としてはたらきます。それが、今の人間社会をつくり出したのだと思うと「多様な育て方をするから多様な個性が育つ」もひとつの正解だと思いますが、「子ども自信が多様な個性を持って生まれてくる」方に肩入れしたくなるんだな。なんとなく、のレベルですけどね。そしてこの、「柔軟に対応する」ということはクラニオのお手当にも通じるものだと思ったわけです。ひとりとて同じ姿形のヒトはいませんが、ヒトという種に共通の構造というのはありますから、ボディワークの多くがそうであるように、クラニオにも「ココはこう、こっちはこう」という基本になるスタイルはあります。でも、それは決して「こうせねばならぬ」ということではありません。習った手順としては「こう」だったけど実際にはそうはできないことや「ココの手の当て方はこう」と習ったけど、いざ前にしたカラダには「どう?」という疑問が湧くなど、そんなことは、十人十色、千差万別の個性を持つニンゲン相手ですもの、当たり前のように起きてきます。そこで、「あらかじめ決められたひとつの方法」に縛られていると「柔軟な対応」ができずに、四苦八苦することになってしまいます。そしてその「四苦八苦」は触れている手を通じてクライアントさんにも伝わっちゃう。かといってどんどん我流に走ってしまうとそれはそれで大切な何かを見失ってしまいます。だからこそ、お手当する人は「基本のスタイルとその意味」という知識の部分を確認するため、「柔軟な対応」という経験を積むため、「お手当の心地よさと、寄り添い、感じて、受け止めて、待つ」という感覚と哲学に近い部分を感じるためにも日々のブラッシュアップは大切だなぁと感じました。次回の「頭蓋仙骨療法ベーシックセミナー」は・in東京 9月28日(月)29日(火)30(水)9:30~17:30* どの日も同じ内容。一日完結のセミナーです。 日程を選んでお申し込みください。 (連続参加もOK.より深く学べます)・inつくば 9月22日(火) つくば山 恵光寺 http://tsukuba-ekouji.jp/詳しくはコチラ↓http://umi.lar.jp/workshop.html#fujimakiプロコース修了者によるフルセッションを体験してからセミナーに参加するとより深い学びが得られるかと思います。提供できる仲間はコチラ↓ http://plaza.rakuten.co.jp/uminoiesan/003000ベーシックセミナーに参加された後は、是非、おさらい会もご利用ください♪