DVD　LABORATORY

正直、あまりの良さに驚きました。
日本映画の戦争物としては感動超大作と言うにふさわしいかと思います。
重厚、壮絶、高潔！日本人の魂を感じられた映画でした。
褒めすぎかな？観たばかりなので大げさかも･･･。
しかし「ローレライ」とは雲泥の差でした。

本当は劇場で観るつもりはなかったんですけど、
たまたま空いた時間にぴったりの上映時間だったため、急遽観る事にしました。
驚くことにほぼ満席。そしてなんと生まれて初めて最前列で映画を観ることに･･･。
最後まで観続けられるだろうかという思いがよぎりましたが、
途中から完全に惹き込まれました。すんごい良かった。

以下はネタバレの内容になっていますので、ご注意を

乗組員達の壮絶なまでの生き様、死に様を描いた作品。
死を覚悟してまで男たちが守りたかった祖国と愛する者達。
「水上特攻」にかける彼らの熱い思いには胸が打たれる。
日本人なら、男なら、この思いは伝わるはず。

その男たちを愛した、母の、妻の、恋人の、家族の、
「死なないで」という想いにも涙がにじみ出てくる。
最後の出撃に向けて男たちが大和に乗り込むシーンは印象的でした。

東シナ海での戦艦大和と乗組員達の壮絶な玉砕シーンはまさに圧巻。
悲痛なまでに銃撃を浴び続けて、撃沈するシーンは見応えがありました。
このシーンを観に劇場に足を運んで頂きたい。

反町隆之さん、中村獅童さんの演技も見事。
くすりとも笑う余地の無い重厚で熱い演技が印象的。
松山ケンイチさんも負けずの好演でした。
でも長島一茂さんが出てきたのにはびっくり。
結構大事な役なのに、バラエティイメージの強い彼はミスキャストでは･･･。

戦艦大和は世界最大最強の不沈艦と称されながら、活躍の場が与えられなかった悲運の名鑑。
太平洋戦争当時、日本人の誇りであり憧れであり、そして今尚、大和は男達の夢を掻き立てる。
尾道では、戦艦大和の実物大セットが一般公開されているとか。
機会があれば観に行きたいと思う。
公式HPも凝ったつくりで面白いですよ！

【ストーリー】
老漁師の神尾（仲代達也）は、内田（鈴木京香）と名乗る若い女性に懇願され、
戦艦大和が沈んだ場所まで船を出すことに。
神尾の胸に、鮮やかに、そして切々と60年前の光景が蘇っていく…。
太平洋戦争中、神尾（松山ケンイチ）ら少年兵は、日本軍が秘密裏に完成させた巨大戦艦・大和に乗り込んだ。
彼らは、森脇（反町隆史）や、内田（中村獅童）ら上官の叱咤激励を受けて厳しい訓練や敵の爆撃に耐えていく。
そんな折り、沖縄に侵攻した米軍への特攻命令が下る…。

２００５年/日本/本編１４３分/原題：男たちの大和/YAMATO
監督・脚本：佐藤純彌
製作総指揮：高岩淡、広瀬道貞
製作：角川春樹
主題歌：長渕剛
原作：辺見じゅん「決定版 男たちの大和（上下）」
出演：反町隆史、中村獅童、松山ケンイチ、鈴木京香、渡哲也、長嶋一茂、寺島しのぶ、仲代達矢
公式HP：http://www.yamato-movie.jp/