バタフライ・エフェクト2
2006年/アメリカ/92分/原題:The Butterfly Effect 2監督:ジョン・R・レオネッティ脚本:マイケル・D・バイス製作総指揮:ケビン・カーシャ、ウィリアム・シベリー製作:クリス・ベンダー、アンソニー・ルーレン、A・J・ディックス、J・C・スピンク撮影:ブライアン・ピアソン音楽:マイケル・サビィ配給:アートポート 出演:エリック・ライブリー、エリカ・デュランス、ダスティン・ミリガン【ストーリー】過去に戻り現実を変える能力を手に入れた青年の切ない運命を描き話題を呼んだSFサスペンス「バタフライ・エフェクト」の第2弾。26歳のニックは、恋人ジュリーの誕生日パーティの帰り道に自動車事故に遭い、ジュリーと親友を亡くしてしまう。それから1年後、失意の底にいたニックは、懐かしい写真を見つめている内に激しい頭痛に襲われる。次の瞬間、彼はその写真を撮った場面にタイムスリップしており……。 【レビュー】個人的には全く知らない間に続編が製作されており、DVDが発売されていました。タイトル、パッケージは前作を彷彿させる2ですが、監督・脚本・出演者が異なり、ストーリーも前作とつながりの無い作品。これまで続編でがっかりしたことは数知れず。本作もまさに絵に描いたような失敗作でした。以下はネタバレとなっていますので、ご注意を。前作では斬新で衝撃的な脚本で大ヒット。脚本命のこの作品で、前作のアイデアをそのまんま踏襲しただけのあまりに陳腐なプロット。タイムパラドックスがテーマでありながら緻密さが全く感じられないガサツな脚本。チープで緊迫感のかけらも無い演出。いったい何処が面白いのか?恋人への愛もたいして感じられず、切なくもハッピーでもない結末。タイムスリップを精神障害による幻覚、幻聴、自殺行為と混同させるくだりもどうか。見所と言えば、濃い顔主人公エリックの執拗なまでの濡れ場くらいか。こんな作品をリリースしてしまった映画関係者の決断が一番切ない。何処にも書いてないけど、これはきっとパロディなんじゃないか・・・。誰か過去にタイムスリップして、パッケージにパロディって書き加えるのが、切ないハッピーエンドだったりして。