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テーマ:今日聴いた音楽(75264)
カテゴリ:想い出に花を咲かせて
今日は友人のお誘いでレニングラード国立歌劇場管弦楽団の演奏会に出かけてきました。演奏された曲は、オペラの中でも1番の聴きどころと言われているアリアの名曲集ばかり。そのせいか私でも耳にした事のある楽曲が多く、思っていた以上に楽しむことができましたし「来年こそはオペラを観に行きたい」と思っている私にとって、超有名オペラのアリアを聴き比べることも出来たので、とても満足して帰宅しました。
今日の演奏会では、1部がロシア語、2部はイタリア語(だったと思いますが、もしかしたら違っていたらすみません)の歌も一緒に聴く事ができたのですが、イタリア語の歌を聴きながら、何年か前の夏に訪れたベネチアでの出来事を思い出しました。 その日の夜は、カフェでお茶を飲みながらのんびりと広場のあちこちで繰り広げられていた演奏会の様子を見たり、小さな小道をフラフラと歩きながら散策を楽しんで過ごしていたのですが、ホテルに帰る前に通りがかりの小さなレストランで食事を取ることにしました。 私はテラス席に案内されたので、食事とおしゃべりの合間にお店の前の通りを行き交う人々の様子を眺めていました。そして、私が食事も一通り食べ終えて、食後の飲み物を飲み始めた頃、その通りの一角にどこから現れたのか紺×白の横じまTシャツに赤いバンダナを首に巻いたお爺さんの団体が集合し出しました。総勢12名ほどだったと思います。 すると、そのうちの一人が奏でるギターに合わせて全員が声を揃えて歌い始めました。その方達は、どうやら地元の合唱団だったようです。 その前からずっと通りを眺めていた私は、その歌声が響き出した瞬間にその場の空気が明らかに変わったように思いました。そのお爺さん達の歌っている様子の楽しそうなこと。満面の笑みをたたえたその様子を見ているだけで、こちらまで楽しい気分になりました。その活き活きとした表情は本当に印象的で、通りを行き交う人々もそのレストランに座っている人々も、その場に居合わせた全員が楽しげにその歌を聴いていました。 中には調子っぱずれな声も混じっていたようですが、そんなことはお構い無しです。「今は歌うことだけを心の底から楽しんでやる!」とでも言うような弾けた歌いっぷりはこちらまで「そうだ!そうだ!音程なんて気にしないで思いっきり歌っちゃえっ!」と声援を送りたくなる程でした。 そうした時間が過ぎるのはあっという間だったのですが、おそらく40分位はお爺さん合唱団の陽気な歌声を聴いていたと思います。 1曲終わるごとに、あちこちから「ブラボ~!」の掛け声と大きな拍手が沸きあがり、とっても楽しい気分になりました。 私は今日の演奏会にお誘いを受けた時に「オペラも観たことがない私なんて、アリアもよく解らないけど、いいのかしら?」と思っていたのですが、例え言葉は理解できなくても、それを聞いて「何かを感じて、自分なりに楽しむことができればいいんだ」いうことを思い出しました。 頭でっかちになってはいけませんね。 あの夜の楽しそうなお爺さん合唱団を思い出した後は、楽曲のタイトルやオペラの種類に関係なく「この歌はこんな気持ちを表しているのかな?」「これはきっと熱愛の歌だろうなぁ」と自分なりのイメージを湧かせて勝手に楽しんでしまいました。 どんなことでも同じだと思うのですが、同じ経験をしていても、楽しいものになるかどうかは本人の気持ち次第なのかも知れませんね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2004年12月27日 22時50分16秒
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