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カテゴリ:【小説】加藤英雄無頼控え
「雨だなあ」
英雄はぽつりと言った。 雨は憂鬱だ。憂鬱だが、粒の太いゆっくり降ってくる雨は英雄は好きだった。今日の雨はそんな感じ。 英雄は別にこんな雨は気にしないで傘なしで歩き出すものだが、この時は行きつけの(?)本屋の軒下で雨を眺めていた。その時、 「すいません、ちょっとお話ししませんか」 小柄な可愛い子だ!(まあ、俺に文才を期待するな。英雄の証言のまま) 英雄は胡散臭そうに彼女をみた。女に昼間声をかけられる事があるはずない。 「お話しねえ。お嬢さん、人違いしてないか」 「さっきその本を買われていたものですから、お話し合うかなと思って」 ん?と英雄は自分の買った本をみた。 ‘気と武術’ 「嬢ちゃんは何か武術やるのか」と英雄は聞いた。 この小柄な体に秘められている技に英雄はわくわくした。英雄は体型上、どうしても自分より強い奴ややばい奴(結果、英雄自身が一番強くてやばいんじゃないかな?)としかやらない。だからこの小さな無筋肉の体にある技にもの凄く興味が湧いた。 女の子はちょっと微笑んだ。 「気の方です」 「ははあ」 少しがっかりした。 英雄は何人か気功を使う人を知っていた。英雄はそういう人たちからみると、かなり「気」が強いらしい。 「お兄さんはとても気が強そう」と彼女は言った。 その時英雄は彼女の表情に違和感を感じた。 その違和感が事件の匂いを発し、英雄の冒険心をかきたてた。 「じゃ、俺の行きつけのサテンでいいか」 本を買って金はなくなったがあそこならツケがきくしな、ということでその本屋の近所にある愛香夢に行った。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006/03/15 09:28:20 PM
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