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2006/08/07
カテゴリ：【ドキュメント】ハムレット
幕末、明治維新、戊辰戦争とポピュラーな言葉だが、
そこに「東北」というキーワードを入れると 会津若松、白虎隊 とくる 最近では、ほんのちょっと、本当にちょっと 壬生義士伝で南部藩 逆に俺は知らない そもそも南部藩が一番最後まで新政府に抵抗したのは 岩手県人の誰も知らない 俺は壬生義士伝は知らないがそれは知っている 東北は最初から賊軍ではなかった これを知っている人は少ない 最初は維新を素直に受け入れたのだ 会津藩もである 徳川慶喜が大政奉還をしたら 佐幕派として闘う意味はないのだ ごちゃごちゃ色々云われているが 東北人が闘った相手は薩長軍である 薩長の圧政に対し闘ったのだ 仙台の史書にも 数えるだけで86人の婦女子が暴行された、と だから闘った そして仙台においては、我が鴉組以外は弱かった 当時の東北には沢山の藩があった その藩が、 薩長の敵になるか味方になるか to be , or not to be をしていたのだ 東北自体がハムレットだった 今回の「破無礼～奥州幕末のハムレット～」 ずばり仙台藩である 仙台の幕末維新を紡ぎ合わせる作業が ピーター･ブルックが確立したハムレット・ザ・ドメスティック･ストーリーを ハムレット本来の史劇に戻した そう自負する 薩長軍が血を以って東北を平定したあと 実は明治新政府に一番馴染んだのが 東北諸藩だった 頑張ったのだ 武器も食べ物も、そして女性を陵辱されてプライドも何もなくなった時 一番最初に新しい世界を望んだのが 東北人だったのだ そして、経済力・軍事力を温存していた西軍は 最後、西南戦争を起こす “この温存していた力”というのをありありと発見させたのが トム･クルーズのラスト・サムライだった 渡辺謙は力があったのだ その後暫くして 岩手南部藩出身の原敬が平民宰相となった時に 初めて近代国家日本が完成したのだ 薩長土肥の東征による国内統一 西南戦争で終わる西国討伐（討伐隊は東北人を中心とした） そして東北出身の平民宰相 これだけ行ったり来たりして、 初めて日本は近代日本になったのだ 日本自体が 西にしようか東にしようか to be , or not to be だったのだ 今回の幕末ハムレットの最後に 薩長軍の総大将に乾退助をもってきた 後の板垣退助である ハムレットは板垣に東北の未来を託す 板垣の自由民権運動があって原敬は宰相になれたのだが 今回の劇に登場するハムレットもホレイショーも 原敬のことは知らない 板垣に託した未来を 東北人の原敬が形にしたという流れまでは いかに聡明なハムレットでも知らない 多くの人が亡くなった 東も西も その霊が靖国に奉られているという お気に入りの記事を「いいね！」で応援しよう
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