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カテゴリ:【小説】十太夫先生お日向日記
十太夫先生も暫く眺めていた
町人、棄民、侍、浪人、商人、商人、町人、町人、町人、おっ、いい女、乞胸、親子の棄民 「どういうことでい」 十太夫先生、突然怒鳴った 「ど、どうしたんで」 ステだ 「どうもこうもあるかい。水野の倹約令なんて嘘っぱちじゃねえか」 「何です、そのケンなんとかって」 ヒロイが食いついてきた ヒロイにはどこか知性を感じさせるところがあった これはヒデ公と共通するところだ 対してステは、これはあまり知性的というわけではないが そこはかとなく優しさがあり ただ、二人とも恐るべき技を使いそうな身のこなしをしていた これは新陰流の達人であり 弾左衛門配下の技を多少なりとも身につけていた十太夫先生だから感じたことだ 「見ろい。ぼっさぼさにしているのが誰か。パリッとしているのが誰か」 「あっしらはぼっさぼさが生まれつきなもんで」 ステが頭をかいていった 「すまん。生まれつきのぼっさぼさでは分からないか。気付かなかった とにかくぼっさぼさとパリッだ」 というが早いか、十太夫先生走り出した 十太夫先生の足の速さとともに、展開も速い 十太夫先生は美和と向かい合っていた 「お米ならありますが」 「そこが問題です、姉上」 「何がです」 「あるところにはある。無いところにはない 「まさか父上は、市中に米が無いのを見てみぬ振りをしているのではありますまいな」 「どういうことです。落ち着きなさい、十太夫 何の話をしているのですか。父上が実直な方なのは知っておるでしょう」 実直の割には外に子をつくっているしなあ でもそれを武士として育てるよう手配して しかも姓も名乗らせているから実直なのかなあ などと、自分のことを例にして考えながら、十太夫先生少々落ち着いた 「今年は豊作だからと大熊屋さんが置いていったのですよ」 美和はそれでもこの弟の尋常ではない興奮に 自分も少々興奮気味であった 「それです。でも市中に米がないというのはどういうことなのでしょうか」 「おかしいですね」 「値を上げているのですよ。ほら、千恵の実家でのあの事件の時のように」 「あっ」 あの事件とは 人気blogランキングへ くる天 ブログランキング お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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