soul-eye

2009/08/10(月)00:47

ナターシャ

【小説】恋愛小説?(21)

不意に思い出したロシアの女性の名 ナターシャ 「私はウラジオストックから来たの」 「私はトム・クルーズを尊敬しているわ 彼は不遇な少年時代、そして若い時代を経て成功した 私もそうなりたい」 そう言っていた彼女だった すっげえ!マット・モンローの映像だ マット・モンロー「ロシアより愛をこめて」 これは茶太郎さんのために 「ナターシャっていうのか、君は」 「そう。あなたは?」 「セブン、スリーセブンsuga」 オープニング 「ロシア語を教えてくれ」 「良いわ。あなたは英語の歌が上手だからすぐ覚えるわ」 彼女、俺の北島三郎先生「神奈川水滸伝」に惚れたらしい ロシア人だと分かったので先のマット・モンローの歌を歌ったら凄いウケたのだ 007号は世界を股にかけていたんだなあ、本当に・・・ 「では頼む」 「じゃ、最初はこれ Какая красивая девушка(カカーヤ クラスィーヴァヤ ジェーブシュカ)」 「簡単だ。カカーヤ クラスィーヴァヤ ジェーブシュカ」 「ハラッショー、素晴らしい!もう一回」 「カカーヤ クラスィーヴァヤ ジェーブシュカ な、これっておはようとかこんにちはとか挨拶なのか?長いな」 「もう一回。それにナターシャ チカ を最後に」 「カカーヤ クラスィーヴァヤ ジェーブシュカ ナターシャ チカ」 結局意味を教えられず10回ほど言った 今でもそのまま言える。あっという間に覚えた。これは相性が良かったのだな 「続きは次に会った時ね。いつ会える?」 何度か会ったある日 「Я люблю тебя.(ヤ リュブルー ティビャー)って言って」 「ヤ リュブルー ティビャー」 「もう一回」 「ヤ リュブルー ティビャー」 「もう一回よ。それにナターシャ チカ をつけて」 「ヤ リュブルー ティビャー ナターシャ チカ」 「下手ね。この間の方はすぐできたのに」 「すまん。ヤ リュブルー ティビャー」 「もう一回」 「ヤ リュブルー ティビャー」 「もう一回。ね、意味分かる?」 「ヤ リュブルー ティビャー。分からないよ。何だ」 「あと20回言ったら教えるわ」 俺は言った。ひたすら「ヤ リュブルー ティビャー ナターシャ チカ」と 「上手になったわ。“愛している”って意味なのよ」 ナターシャの真っ白の頬は少し赤くなった 「何だ、そうだったのか。いつもそう思っているよ」 「で、“Какая красивая девушка”は?」 「本当に可愛いね」 「そうだったのか。それもいつも思っているよ Какая красивая девушка Я люблю тебя Наташечка」     あと30回言わせられた 予告 若山弦蔵版007 元気かな、ナターシャ

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