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カテゴリ:片岡さん
プルルルルー
“ただいま、出る事はできません。御用の方は・・” 「またか」 携帯を切る俺。 ブブー、ブブー ・・・着信:K澤・・・ おっ、折り返しかかってきた。 「もしもし」 「あー、どうもどうもK澤です」 「どうも」 「どうしました」 「どうしましたっていうか、今気付いたんだけど今年に入ってからK澤さんに電話が一度でつながった事ないよね」 そうなのだ。本当にその時気付いたが、今年に入って一度もこちらかかかけた電話にK澤さんは出た事がない。 「どうしてなの?」 俺は訊いてみた。 「そんな事は・・・ああ、留守電が早いんですよネエ」 俺と打ち合わせをしている時に何度もすぐ電話に出ているK澤さんを俺は見ている 「まあまあどうしたんですか」 笑って誤魔化すこの男。しかしあまり突っ込むと膨れっ面になるからここまでにするか。 「実は休みが取れたので、これからそちらの事務所に顔を出してみようと思ったんだよ」 「そうだったんですか。どうぞ、どうぞ、私今現場で居ませんけど」 「いや、居なければ行ってもしようがない」 「他の皆居ますから。きっと喜びますよ」 そういう話ではない。 そう言えば・・・かつて、 「これからK澤さんの事務所に行こうかな」 「えっ、それは駄目ですねえ」 「何で?」 「狭いんですよ。sugaさんが来ても入れませんよ」 「そうか」 これが電話でのやりとりだ。 俺は隣に座っている片岡さんに話した。 「随分狭い事務所なんですね」 「でもY先輩は行っているぞ」 「あれ?そうですね」 Y先輩とは、俺より背は低いが幅は更に巨大な男だ 「そうすると高さのないオフィスなんですかね」 俺がそう言うと、軽く涙目でやさしく微笑んだ片岡さん、 俺の肩に手を当てて 「俺、お前が良い奴だって分かっているからよ。K澤さんだって良い奴なんだよ。だからはっきり言えないんだな」 「何がですか?」 「良いから良いから」 この二つのエピソードを分析すると・・・ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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