2010/09/05(日)10:10
【続・加藤英雄無頼控え】この街最強3
この街最強1
この街最強2
「1人で来たのは認めるよ。偉い偉い」
流石の関川も痛みを感じて怯んだ隙に、かなりの意地悪い声で英雄は言った。
関川は身構えた。身構えながらこうして加藤英雄という男の前に居る意味を考えた。
少女がどこをどうしてきたのか自分を訪ねてきた。
そうして、加藤英雄に対して喧嘩をしないで欲しいと命乞いをしてきた。
本当は加藤英雄に一番で居て欲しいという。だけど怪我もして欲しくないという。
この目の前に居る野獣のような男、噂だけでも相当なワルと、
その少女がどうしても繋がらなかった。
その時関川に物凄い嫉妬心が沸いた。
最初はこの仕事の依頼を断ろうと思った。
加藤英雄と自分は同種の人間だ。気に入らなければ殴る、それだけだ。
自分は金にしているが、加藤英雄は金にしていない、それだけだと思っていた。
だが決定的に違うのはその少女の存在だった。
「会いに来たよ。そしてあんたと喧嘩をしないで欲しいと言っていた。
俺はそれに妬けたんだよ」
「あっ、あのバカ、何をしてい・・」
英雄がビックリしていると、関川の連打が始まった。
ボクシングスタイルだ。
英雄は力任せに振り払っていた。蹴りも飛んでくる。
つづく
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