ヒメイワダレソウの被害が起きてからでは遅い
ヒメイワダレソウ(リピア、リッピア)が環境省の重点対策外来種に指定されたのは知っているけど、具体的に何がいけなくて植えてはダメなのかよく分からない、確かに家の庭に植えている分にはそれほど悪さをしていないように見えますが、実際にはどうなんでしょう?重点対策外来種に指定された事の発端は、海外で雑草化して環境に被害を及ぼしている事例があるので日本でも適切に管理していかなければならないと言うことでリストアップされたようです。事例を挙げるとオーストラリア南東部の マレー・ダーリング盆地では 1990年代の後半からヒメイワダレソウが著しく雑草化したことによって、放牧地の牧養力低下(家畜飼料とならないヒメイワダレソウが牧草地に蔓延)し、畜産業に年間にすると3,800万ドルもの被害が発生している。原因はダム周辺および水路堤防の土壌浸食防止用に植栽されたヒメイワダレソウが、種子繁殖および栄養繁殖により逸出したとされています。 ヒメイワダレソウは花数がとても多いです 花序の様子ですさてここで気になるのが種子繁殖です、ヒメイワダレソウを植えている方で種子で繁殖している様子を見たことがありますか?私も以前に数株ほど購入して植えましたが種が発芽しているところを見たことはありません。なので、このことについてはヒメイワダレソウの結実に関しての論文が出ているので参考にしたいと思います、日本には販売店または商品名の異なるヒメイワダレソウが4系統あるようなので全てを購入し結実率および発芽率を調べました。それによると、もっとも結実率が高いもので 77%、その他でも14~34%の範囲で結実がありました、発芽率は高いもので62%、その他のものでも40~46%となっています。実験の結果を見ると結実率、発芽率には系統差があるものの、どの系統でも種子繁殖の可能性が確認されました。中でもアルゼンチンおよびオーストラリア、フランスのヒメイワダレソウの個体群には遺伝的な多様性があり、種子繁殖力の比較的高い系統が存在します。 左がヒメイワダレで右がクラピア 結実しないよう刈り込む日本で市販されるヒメイワダレソウは不稔(種をつけない)であり、種子繁殖による逸出は起こらないと言われる方もいますが、論文の実験結果を見る限りでは市販されている全てのヒメイワダレソウは多かれ少なかれ種をつける事実が確認されました。と言うことは匍匐形態で繁茂していると気がつかないだけであって、実際には我が家の庭でも結実してこぼれた種で増えている可能性は多分にあると思います(現在は全てのヒメイワダレソウを撤去しクラピアに置き換え中です)参考論文「ヒメイワダレソウ(Phyla canescens(Kunth)E.Greene)のわが国における逸出および問題雑草化への可能性とその対策」岡山大学大学院環境生命科学研究科 川口 佳則, 沖 陽子 著----------------------------------------------------------------------------【予約特典&レビュー特典あり】 クラピア K7(白) 9cmポット苗 40鉢セット 完全植栽マニュアル付き 新品種 白色 雑草対策 グランドカバー K5より耐病性が優れる楽天で購入YouTubeにクラピアの話題をアップ 「クラピアちゃんねる」もどうぞご覧になって下さい(ヒメイワダレソウは生態系に被害を及ぼします)(面倒くさい芝生に代わって新品種クラピア登場)クラピア K7(白)【予約特典&レビュー特典あり】 9cmポット苗 400鉢セット 有機一発肥料3200g付き 完全植栽マニュアル付き 新品種 白色 雑草対策 グランドカバー K5より耐病性が優れる楽天で購入今日のひと押し 豆知識 環境改善エアレーション----------------------------------------------------------------------------種子拡散は隣の庭に飛ぶ程度の小規模なものから、種が小さいので鳥に付着して運ばれたりすると半径数キロの広範囲に定着するリスクも否定できません。昨年ですが「ナガエツルノゲイトウ」と呼ばれる「地球上で最悪の侵略的植物」が話題になりました、その植物は水田の稲やポンプ場のポンプまで絡むと言う厄介者です。ブラックバス等の生息地で発見されることが多いため、観賞用の水草として流通していたものが釣り人を媒介して増えた可能性が指摘されています。 ナガエツルノゲイトウによる被害の例 除去作業も大変です現時点ではヒメイワダレソウによる生態系への大きな影響は確認されていないが、日本の自然環境を考慮すると気温及び降水量はヒメイワダレソウの生長と繁殖に適していると考えられます。以上を踏まえてナガエツルノゲイトウの二の舞にならないようにしなければなりません、グランドカバーとして軽い気持ちで植えたヒメイワダレソウが生態系に被害を及ぼしてから慌てて対策したのでは遅いのです。安価なヒメイワダレソウに飛びつく気持ちも分からなくもないが、クラピアの価格が高いのにはちゃんとした理由があります、大切な地球の生態系を守るために宇都宮大学の故倉持仁志先生が、非常に長い年月と多額の費用をかけ品種改良したためです。未来の子どもたちへ豊かな自然環境を引き継ぐためにも今やれる最低限のことは今やる、一人一人の行動が大切です、種子繁殖リスクを極力避けるためにも不稔処理したクラピアへの切り替えをお願いします。 生態系被害防止外来種リスト 注意喚起)ヒメイワダレソウ(リピア、リッピア)は、生態系に被害を及ぼす恐れのある外来種として環境省の重点対策外来種に指定されました、植えてはいけないリストに入っています、クラピアは不稔性のため種が運ばれて勝手に広がることはありません、リストからも除外されており安心してご利用いただけます。ブログ内記事参照元:日本の外来種対策 → http://www.env.go.jp/nature/intro/index.html農林水産省:農村環境保全のための調査 → https://www.maff.go.jp/j/nousin/kankyo/※クラピア ® は、株式会社グリーンプロデュースの登録商標です。※ミドリス ® は、ミドリス株式会社の登録商標です。※ゴールデンスター ® は、キンボシ株式会社の登録商標です。※アーシング ®(Earthing)は、株式会社アーシングジャパンの登録商標です。