テーマ:グランドカバー(1512)
カテゴリ:タイムとの混植実験
春の雪解け時期から庭に緑を提供してくれたロンギカウリスタイムでしたが、先日、花の終わりとともに刈り込み作業をしました、すると、下に隠れていたクラピアに日光が当たり、いっきに成長を加速させ、数週間もすればロンギカウリスを飲み込んでしまうでしょう。 クラピアとタイムの混植実験も、そろそろ終盤に差し掛かってきました、寒さに強く常緑のタイムと、グランドカバープランツとしては耐寒性以外は特に不満のないクラピアを、同じ場所に植えてみましたが、現在までにどちらかが負けて枯れるといった事はありませんでした。 画像の左側はロンギカウリスとの混植場所です 花が終わって刈り込んだ時を撮影しました、ロンギカウリスのランナーの間にクラピアが顔を覗かせています。 積雪期間が長く寒い地方ではクラピアの冬枯れ時期の見た目が悪いので、解決策になるかと試してみた混植実験(常緑タイムでのオーバーシード)は、まずまずの成果だったと思います、昨年から今年までの様子を、定点観測画像で紹介します 2014年5月9日(実験の開始クラピアの間にタイムを植えます) 2014年7月2日(この頃はタイムの株元が黒く見えています) 2014年8月14日(クラピアに完全に飲み込まれてしまいます) 2014年11月23日(クラピアの冬枯れが始まると顔を出します) 2015年3月2日(雪解け直後でもタイムは緑色をしています) 2015年4月8日(冬枯れのクラピアの上にタイムが育ちます) 2015年4月17日(タイムが庭を埋め尽くし緑を提供します) 2015年5月6日(庭一面に広がったタイムの桃色花絨毯です) 2015年5月17日(花を刈り込むとクラピアが再び復活します) 3月の雪解け時期から緑を提供してくれたロンギカウリス、5月までのたった 3ヶ月間でしたが、とても目を楽しませてくれました、今度お目にかかれるのはクラピアが冬枯れる11月ですね、それまではクラピアの下でユックリと休んでいてください ---------------------------------------------------------------------------- ---------------------------------------------------------------------------- これまでの実験結果から感じた事をまとめてみました。 ・基本的に見た目重視です、タイムはクラピアほど踏み圧に強くないので頻繁に歩く場所には向きません、タイムのランナーも葉の付け根から発根しますが、そのスピードは遅く、ランナーが土に定着するのに時間がかかる為、その間に外から力がかかると簡単に浮き上がってしまいます。 ・タイムは放置すると茎が木質化し固くなります、刈り込みや株分けで、ある程度の木質化は防げますが、素足で歩けるほどに柔らかくはなりません、また、木質化すると黒く見えるので、見た目重視の場合は頻繁に刈り込み等のメンテナンスが必要となります。 ・刈り込み作業がクラピア単体で育てているより増えます、花の刈り込み、蒸れ枯れ防止の刈り込み等です、ただし、クラピアの繁茂する時期になるとクラピアと一緒に芝刈り機で刈れるので、とくに煩わしさは感じられなくなります。 ・クラピアが成長してくると、タイムを植えているのが分からないほど一体化します、この時期になるとクラピアが上に覆いかぶさるので木質化した株元や、固くなったランナーを保護し、素足で歩いても大丈夫です。 ・混植に使用するクラピアは高速被覆品種のS1が向いています、雪解け後の再被覆にはランナー伸長時の加速力が重要です、花を刈り込む時期までにある程度クラピアが伸びていることで、見た目が良くなります。 ・混植に使用するタイムについては、タイム・ロンギカウリス(ピンク花)が寒い時期でも常緑を保つのでおすすめです、ワイルドタイム(白花)は雪解け時期になると葉が黒く変色するので見た目が良くありません。 ・コンパニオンプランツとしての病気抑制(殺菌効果)については、明確な結果を得られていません、ただ、単一品種で庭を覆うよりは明らかに土の状態は良くなっています、タイムを混植した場所は土が柔らかくなりました、タイムの根は細く弱々しいですがとても広範囲に広がります。 ・雑草抑制についてはクラピア単体とさほど変わりませんが、タイムの草丈が出る春先は、雑草がある程度成長しないと発見が難しくなり、結果的に混植場所では雑草が増える傾向になりました。 ・クラピアの伸長には肥料が欠かせませんので混植エリアにも施肥を行いました、結果、肥料をあまり必要としないタイムには肥料過多となります、成長過程では特に弊害はないのですが、タイム独特の清涼感ある香りが弱まり、ロンギカウリスに至っては香りがほとんど無くなります。 注)ここで言うタイムとは、クリーピングタイム(匍匐性タイム)のことで、タイムロンギカウリス(園芸種)とワイルドタイム(白花)を指します。 注)植栽する地域によって生育環境は異なります、内容の全てが他の地域に当てはまる訳ではないので、あらかじめご了承ください。(植栽地域は岩手県盛岡市) 当ブログの記載内容はあくまでも住宅の庭など狭い範囲に植栽されたクラピアの管理方法などについて紹介しています、畦畔、道路、河川、公園、太陽光発電施設などに使用しているクラピアは想定していません、またクラピアは植え付ける場所によって上手く育たないこともありますので注意して下さい、特に気候や日照、土壌環境は重要な要素ですメーカーや販売店のサイトに詳しく書かれていますからよく読んで下さい。 ※クラピア ® は、株式会社グリーンプロデュースの登録商標です。 ※ミドリス ® は、ミドリス株式会社の登録商標です。 ※アーシング ®(Earthing)は、株式会社アーシングジャパンの登録商標です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2021年02月27日 04時36分03秒
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