テーマ:ノンジャンル。(2209)
カテゴリ:雑学
「ハイッ、解散!」となったとき、会社の資産をすべて売り払って1株あたりいくら残るかを表す理論値を PBR(株価純資産倍率)という。
*PBR(Price Book-value Ratio) <日本の主な自動車株> 2008年10月26日現在 トヨタ自動車:3200円(PBR 0.93倍) 日産自動車:441円(PBR 0.57倍) 本田技研工業:1990円(PBR 0.80倍) マツダ:200円(PBR 0.57倍) 三菱自動車:113円(PBR 1.98倍) 富士重工:320円(PBR 0.51倍) スズキ:1220円(PBR 0.85倍) ダイハツ:729円(PBR 0.95倍) 現在、三菱自動車以外はすべて「解散価値」(PBR 1倍)を下回っている。株価が示すとおり、自動車産業に未来はないのだろうか? いや、どう考えても今後2,30年間は自動車が必要だ。合併などで自動車会社の数は減るだろうが、完全になくなることはない。 では、どうして自動車会社の株価が解散価値を下回っているのだろう? 自動車産業は今、エネルギー問題で転換点に差しかかっているのだ。 アメリカの大統領選挙は、暗殺でもないかぎりオバマが勝つ。するとオバマの公約「環境ビジネスで巨大な雇用創出」が始動する。 太陽光発電、風力発電、地熱発電、波力発電など、自然エネルギーを電気に換えるビジネスが本格化すれば・・・当然、電気自動車が主流になっていくだろう。(アタシは穀物をバイオ燃料にするのは間違いだと思っている) しかし、車が電気で走るようになれば原油価格が暴落する。重い電池を積んだ電気自動車より、ガソリン車の方が航続距離に問題がなく、むしろ経済的になる可能性だってあるのだ。 また、自然エネルギーを電気に換えると、将来、電気が有り余る可能性もある。すると、水を電気分解して水素を作り、水素自動車を走らせた方がいいかもしれない。 水素自動車は環境にイイし、航続距離も簡単に伸ばせる。水素を運ぶタンクローリーが非常に危険という欠点はあるが・・・(タンクローリーを狙ったテロとか) つまり、自動車会社は、次世代の動力をどれかひとつに絞り込むことができないのだ。ガソリン、ディーゼル、ハイブリッド、電気、水素・・・これらが混在していくと考えた方がイイだろう。 となると、今後5年以内に自動車会社の合併がはじまる。上記の8社が将来は4社ぐらいになるだろう。 だとすれば、PBR 1倍以下が妥当な株価なのかもしれない。(どうせ合併して1+1が2以下になっちゃうんだから) ということで、自動車会社の PBR が1倍を割り込んだからといって、「超割安」とは言いづらいのだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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