いわゆる成長株投資は非常に魅力的だと思います。上手くいった場合には数倍以上のリターンが期待できますし(資産バリュー株への投資では相場自体の上昇がなければ倍も難しいでしょう)、自分は優れた投資家であるという満足感も大きいのではないかと思います。
ただ、成長株投資は難易度も高いと思います。高い利益率をもたらしている要因は何なのか、それは陳腐化しないのか、他社の新規参入に対抗できるフランチャイズはあるのか、対象市場に拡大余地はどの程度あるのかなどなど、予測しなくてはならない事が目白押しです。私にはこうした判断を人並み以上に的確にできるという自信は残念ながらありません。
また、こうした分析は機関の最も得意というか、力を入れている分野だと思います。私はおよそ勝負というものは自分に有利であると思える分野でのみ行うものと考えており、機関と真正面からぶつかるのは賢明でないと判断しています。
ですので、DCF法などを利用して投資を行う事は現在のところしておりませんし、近い将来採用するということもおそらくないと思います。
もっとも、成長株投資をしないというのは、ほとんどの場合株価に将来の成長分が織り込まれており、現在の価値だけから判断すると割安とはいえないからです。ですから、過去数年以上にわたり一定割合以上で成長してきており、その強みが今後も継続しそうな銘柄で、現在の利益水準から見ても割安な銘柄があれば喜んで投資します。というより、これこそ最も買いたい株であるといえるかもしれません。この場合、予想される成長分はあくまでボーナスという感覚で捉えています。
具体的には、PIとクリップを保有しています。PIはPER7倍弱で、クリップは9倍強で購入しました。こうした買いのチャンスは当然めったにないのですが、その分期待収益は非常に大きいので、できる限り目を光らせていたいと思います。