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Leilasense@ Re:フランス語?(03/22) Anonymousさん 書き込みありがとうござい…

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Oct , 2021
Mar 19, 2009
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カテゴリ:英語の根本(L1)
途中で挫折してすっかり間が空いてしまったが、全面的「再構築」を検討中である。だがとりあえず、書いたことをそのままUPしていこうと思う。サイトを整理するのはまたのちほど…。
(すでに書いた内容の焼き直しである部分もあります)

This is a pen.

…最近は少し違うらしいが、私がこどもの頃、最初に習う英文といえばこれであった。
「おれ英語しゃべれるぜ、ジスイズアペーン」
などとギャグにも使われる定番ともなった。
かつて「ザ・ガイジン」という、ほんとの「外人」が、彼らが実際に日本で出会ったり感じたりしたことを題材にコメディをやっている劇団を見に行ったが、ここでもやはり、ランドセルを背負った小学生に扮した外人が、「ガイジンに扮した外人」を見つけて
「あ!ガイジンだ!ジスイズアペーン!ジスイズアペーン!」
と叫びながら追いかけていくというシーンが観客の外人たち(&日本人たち)を爆笑させていた。

けれどこの英文、実用としてはほとんど「使い物にならない」のである。
ジスイズアペーンと言われても、言われた方は普通、
「……。…で?」
としか言いようがない。いや、別に上のように町中でいきなり叫ばれたわけでなくても、だ。
目の前に実際にペンがあり、それを指してこう言う、という、「まったく正しい」文脈であっても、である。


これは何?と聞かれて答えるなら「これはペンです」もあり得るかもしれない。
でもその場合は
"What's this?"
"It's a pen."

であって、This is a pen. とは普通ならない

そういえば、なんでWhat is this?と聞いたのに答えはIt's a pen.になるの?

なまじ典型的な優等生だった私は当時ぜんぜん疑問に思わなかったのだが、これに疑問を持つ人の方が本当の意味で賢い人だと思う。

中学生の時は、上のやりとりを
「これはなんですか」
「それはペンです」
と「訳して」いて、つまり、
This=これ
It = それ
…なのだ、と思い込んでそれで納得していたのである。

たぶん、けっこう多くの人がそうなのではないだろうか。

しかし実は、それはぜーーんぜん違うのである。

かつての英語学習はもう第一歩目から、つまづいている、いや、どちらかというと「つまづかされている」状態だったのだ。つまづいたコドモを助け起こすどころか、つまづいたことにすら気づかないまま学習は進んでいき、コドモはいわば立ち上がらずに這ったままズルズルジタバタしていたようなもんである。

でも今、声を大にして言わなければならないのは、
This=これ That =あれ It =それ  ではない!
…ということである。

日本語のいわゆる「こそあど」(これ、それ、あれ、どれ、ここ、そこ……etc)と英語の指示詞はそのシステム自体が異なっているのだ。

日本語は
「自分に近い」=「こ」
「相手に近い」=「そ」
「自分からも相手からも遠い」=「あ」
という3つの分け方をしているのに対し、英語では
「自分に近い」=this(these)
「自分から遠い(相手に近い場合もそうでない場合も含む)」=that(those)
の2つにしか分けていない。


じゃ it は?

it は、実はthis やthat の仲間ではないのである。


ここで少し話が変わるが、初対面の人同士を紹介するとき、主語としてはやはりthisを使う。
"Jane, this is my friend, Peter."
のように。
時々こう言うのを聞いて、
「人に対して『これ』なんて言って失礼じゃないんですか!」
とか言う人がいるが、もちろん失礼じゃない。彼らには自分が『これ』などとモノ呼ばわりされたようには聞こえていない。日本語に訳すならこの場合は
「ジェーン、こちらは私の友人のピーターです」
てな感じであろう。

もうひとつ、たぶん誰でも知っているだろうが、電話で名乗るときは
I'm Leila.とは言わず
"Hello, this is Leila."
と言う。これもやはり日本語にするとすれば「こちらはレイラです」というところだろう。

どうして、人を指しているのに、IとかHeとかSheとかの「人称代名詞」ではないのか?

ここにitのヒミツもあるのだ。
つまりitはどちらかといったら、IやHeやSheの仲間であり、thisやthatとは「シマが違う」のである。

上に書いた、初対面の人同士を紹介する場合、最初はThis is~と言うが、その後はすぐにHeとかsheに切り替わる。
電話でも、最初に名乗った後は普通にI~で話を続ける。電話だからといっていつまでも自分のことをThisと言っているわけではないのだ。

つまり、this やthat は、人であるかモノであるとに関わらず(あるいは、言葉や概念や行為である場合も)「(初出を)紹介する」機能を持った語なのである。

それまでスポットライトが当たっていなかったものに、ぱっとライトを当てる。相手はライトが当たったモノに、ほい、と目を向ける。そのための言葉なのだ。注目してもらうためには「位置」も問題だが、ともあれ話者の近くか遠くかだけが区別される。手や指や、あるいは目線などで「どれを指しているのか」を分かってもらう必要も当然ある。

それにたいし(あとで改めて説明するが)、itやheやsheやIなど普通の人称代名詞には、そのようにスポットライトを当てる機能はなく、逆に、「すでにスポットライトが当たっている」(話している同士が互いに分かっている)人やモノしか受けることができない。
すでにスポットライトが当たっているので、それが「どこにあるか/いるか」はもはや問題ではない。それは自明なのである。

だから。
"What's this?"
となにかを指し示しながら尋ね、たずねられたほうはもう指し示す必要がないので
"It's a pen."
と答えればよい。
(逆に言うと、What's it?というのはありえない。指し示さなければ尋ねることも出来ないから)

相手がまだ認識していないモノ(スポットライトが当たっていないモノ)をいきなり持ち出してきて、聞かれてもいないのに
"This is a pen."
と言ったら相手は
「はい?」
となってしまうというのがこれでお分かりになるだろう。


ただしもちろん、この文を使う状況が皆無なわけではない。
たとえば、いろいろなものが雑多にあって、それぞれが何であるのか説明していく必要があるようなとき…
そう、まさに「英語の授業のはじめの頃、教室にあるモノの英語名を説明する」
ような場合にはこの形の文が成り立つ。
This is a pen, This is a book, That is a desk...などと次々指し示しながら紹介していくのである。
そういう状況があるが故に、英語の授業の始めの方でこの文が出てきてしまうハメになるのだろうが、困ったことにその後に実生活で自然に応用していくのが難しいのである。
(だから、コドモにまずものの英語名を覚えさせるときは、別に単発の単語だけでいいのではないか)

このたぐいの文を使うその他の状況は…あるいは手品でもやっているとき?
なにかの実験などの手順を説明しているとき?
ああ、テレビショッピングとかで商品を紹介するときにもあるかな。
ともあれ、けっこう「特殊な」場面しか思いつかない。

似たような文構造でも、
This is my pen.
ならばとたんに「自然」になる。ほかにもいくつかあるペンと区別して
「これ」は「私の」ペンだ、と言っている状況だと自然に思えるから。

こういう諸々のことを、「実感」して「ピンと来る」ようになるためには、act out、つまり「実際にやってみる」が不可欠だ。
簡単である。
そこらにあるペンをとりあげて、とりあえず
This is a pen.
と口に出してみて下さい。
自分でも
「……で?」
という気分になるから(^_^;)。
ここであとに続く内容は、やはりそのものについて何らかの紹介を続けるというぐらいしか思いつかない。アメリカの小学校にあるShow & Tell (なにかを見せながら紹介する)クラスの課題みたいになる。あるいはやっぱりテレビショッピングである。

だが同様に、そこらにある本をとりあげて
This is my book.
と言ってみる。
すると(英語でなくてもいいが)
「あなたの本はそっちだよ」
とか
「これはこの間古本屋で買ったんだ」
とか
「読み終わったら貸してあげるよ」
とか、とりあえずそこにつなげて言いたくなることも思い浮かぶはずである。
(同様に、This is the book I bought yesterday. 「これが昨日買った(例の)本なんだ」のように限定したアイテムに言及するのなら自然である。This is a pen.の問題点は実は冠詞の「a」のほうにもあるのだが、これについては後ほど改めて)

ここで
「とりあげて」言う、
が大事である。
「手元にあるモノを指し示して紹介する」のがthis なので。thatを使ってみたければ、相手の手元にあるモノや、とにかく自分の手元にはないモノを指や目線で指し示しながら
That is~と口にする。

まずはこのthis とthatの感覚を身につけることが、結果的に「それとは違う種類である」itの感覚を理解する助けになるかもしれない。

なにをあたりまえのことを、と思う方もいるかもしれない。
でも、英会話学校で20年教えてきての実感として、this やthatを口にするときにまったくなんの指し示すアクションも、その気もない、という生徒さんがほとんどなのである。そのことは「分かってない」ことの如実な証拠なのだ。感覚が身についていれば、たとえテキストをなぞっているときであっても、そういうアクションはわずかでも本能的に出るはずだから。






Last updated  Mar 19, 2009 04:12:53 PM
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英会話講師歴30年
英検1級
TOEIC 985点
通訳案内士資格
国連英検A級

30歳まで英語がしゃべれなかったのに、留学も海外在住経験もないまま今では不自由なくしゃべれて教えています。

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