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カテゴリ:オススメ
![]() 【港に灯がともる】 神戸が舞台の震災関連の映画と聞いていて、SNSや新聞などでも話題でした。 レビューもなかなか良かったので 、 観てきました〜。 いや〜、いやいや これはやばい。 氣楽に観に行ったらあかんヤツ。 特に心の病の経験者は、追体験してしまうかもしれません。 私自身が震災を経験していることもあり、しかも主人公家族の在日韓国人の確執も、華僑3世としてある程度わかるというのもありますが、、 何よりも何よりも主演の 富田望生(とみたみゆ)さんの演技が、 「これドキュメンタリーだっけ?」 っと思わされるほどすごくて。 いきなりリアルな心療内科のカットだし、 これまたそういう精神の病の方の氣持ちも、カウンセラーの氣持ちもわかったりして。 あまりにも演技上手すぎて、リアルすぎて、、、 やばいです。 前半は苦しかった。 後半になるにつれて、主人公の病が快方に向かう描写がなされるのだけど、 今住んでいる、知っている、なんなら生まれた街がどんどん出てくるので、 (実際よく行く洋食屋さんとか市場やカフェが出てきてびっくりしました。) 「これドキュメンタリーだっけ?」 という疑問が 「ホンマこうやったよね」 となり、映画なのか現実なのか 本当に分からなくなり、 引き続きヤバかったです(笑) 主演の富田さんだけでなく、 すべての演者の方の演技が素晴らしすぎました。 凄まじいというか。 カメラ長回しが多いのも、リアリティに拍車をかけていました。 甲本雅裕さん演じる父親との対峙のシーン、本当に自分がまるでそこにいるような感覚で、こちらまで過呼吸になりそうでした。 息が詰まる。 毎シーン、思わず大きく深呼吸してしまう。 実際そのシーンが終わると、館内全体が一氣にため息を漏らしていました。 それくらい凄かった。 あの阪神淡路大震災では、 実際にトラウマを持った、こういう方も多かったと思います。 (この映画の主人公にとっては震災後発症したトラウマでしたが。) 阪神淡路だけではないですよね。 東北も熊本も能登も。 さらには水害、火事、事故、戦争、、 あらゆる災害に遭遇し、壮絶な体験をする。 それにまつわる理不尽で不可避な出来事に対する心の揺さぶり。 死、喪失感、虚無感…。 心の傷。 たとえ間接的であっても、それがトラウマとなる。 親自身が受けたトラウマを癒せず、ただ感情だけを爆発させ子どもにぶつけてしまうと、 受けた子どもは新たなトラウマを抱えてしまう。 それは、まるでインナーチャイルドの伝播と同じ。 トラウマの原因となる事柄については、 一人ひとりその受け止めは違う。 違っていい。 だけど伝え合わなければわからない。 伝える。聞く。 心が傷を負っていると、その当たり前のことさえも、出来ない。 もうこれ以上傷つきたくないから、 伝えないし、聞かない。 弱っている自分を認めたくなくて、 自分より弱者に怒りをぶつける。 悪循環。 (主人公の父親がまさにそう) 2時間の長編でしたし、観終わったあとどっと疲れてしまうほどのハードな内容でした。 でも実にリアルに震災を伝えている。 綺麗事でない、お涙頂戴でない、 リアル。 震災、在日、、だけでなく コロナ、ウクライナ、アルコール依存、いろんなことが詰め込まれていたけれど、 一番の問題は、父親の執着(怒り)かなぁと思いました。 自分たちがしてきた苦労、されて来た差別、不条理な震災、肉親の死… それをなかったものにしたくない。 解ってほしい。 それがあのような性格を作ってしまったのでしょう。 ![]() (厳冬でも椿は紅く美しく咲く。) だけど、あえて私は言います。 「忘れることも大事」 そして「話す」ことで「手放す」ことができると思っています。 「忘れる」ことは「覚えていない」ことではないのです。 ここ、めちゃ大事。 普段は忘れていても、ちゃんと語れる時に語れる仲間と語り合うこと。 これが心の宝物。(大切な記憶) 宝物はいつもずっと身近に置いてなくていい。 心の奥の一番清らかで柔らかなところに大切にしまっておく。 そして時々、取り出して眺めて、語るもの。 私はそう思っています。 映画が衝撃的すぎて、見終わって衝動的に書きました〜💧 ほんまにすごい映画でした。 ありがとうございました🙇 *〜関連記事〜* https://plaza.rakuten.co.jp/leirutan/diary/202501170000/ ・【1995/1/17の記憶】 ・【「話すこと」は「手放すこと」】(2023.05.20) ・【執着と愛について】(2023.01.09)
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Last updated
2025.02.06 10:11:34
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