レクサンド記念公園のある丘から

2018/09/21(金)07:00

徒然草を読もう・第二百十八段

徒然草を読もう(250)

第二百十八段  狐は人に食ひつくものなり。堀川殿にて、舎人(とねり)が寝たる足を狐に食はる。仁和寺にて、夜、本寺(ほんじ)の前を通る下法師(しもほうし)に、狐三つ飛びかかりて食ひつきければ、刀を抜きてこれをふせぐ間、狐二疋(ひき)を突く。一つは尽き殺しぬ。二つは逃げぬ。法師はあまた所食はれながら、ことゆゑなかりけり。 現代風訳  狐は人に噛み付くものである。堀川通具(ほりかわみちとも・平安時代末期から鎌倉時代前期の公卿)大納言のお屋敷では、舎人(とねり・警備や雑用などに従事していた者)が寝ていたところ、足を噛まれた。仁和寺(にんなじ・京都市右京区の寺院)では、夜、本堂の前を通る下級の僧に、狐が三匹飛びかかって噛み付いだので、刀を抜いてこれを防ぐ間、狐二匹を突く。一匹は突き殺した。二匹は逃げて行った。法師はあちこち噛みつかれたが、命に支障は無かった。 鎌倉時代の京都の街中で狐が出没していたのですね。 今はどうなのでしょうか? 近くでキタキツネを度々見かけますが、「人が噛みつかれた」という話は聞きません。

続きを読む

総合記事ランキング

もっと見る