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れもん・は~と

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September 20, 2005
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カテゴリ:ムカツク~!!
よく「事態は急展開を・・」って言うけど、本当にそんな感じの1日。

朝、いつものように改札のところに集合した6人は、いつものように学校に向かったんだけど、なんだか純子と裕子がソワソワしたような態度に思えた。
学校に着いても、なんだか『余所余所しい』って感じに思えたんで聞いても「なんでもない」って答えるだけ。
それでもシツコイくらいに聞いたら、ようやく「誰にも見られないとこだったら」って言うんで、目立たないように別々に屋上に言った。

しばらく黙ってた純子がようやく口を開いたと思ったら「援交グループがボクらを締める」って噂が流れてるみたいで、純子も裕子も巻き添えを食らいたくないって。

「もう何日も経ってるのに何にもされてないんだから気にすることは無いよ!」って言ったら、「ゆみこちゃんも香ちゃんも強いからそんなこと言えるんだよ!」って純子が泣き出しちゃった。
そしたら裕子も「わたしも痛いのは嫌だなぁ~」っていつものポワ~ンとしたような甘ったれた口調で言ったんで、なんか緊張感が無くなってしまったボクたち。
ボクも結構『天然』の気があるけど、裕子の『天然』はホンマモンや~・・


そんなこんなで昼休みになったら、志保が血相変えて飛んできて「アンタたち何やってんの!」って。
よくよく聞いたら、さっきの休み時間に純子が泣きはらしたような腫れぼったい目で教室に戻ってきたもんだから、今度は『ゆみこと香が、純子にヤキ入れた!』って噂が流れ始めたみたい。

もっともこれで、純子には根も葉もない事が噂になってることを分からせたような結果になったので、アイツらには逆効果だったみたいだけど・・


5時間目は武道。
今月いっぱいで剣道が終わるんで、最後の2週は試合。
隣のクラスとゴッチャ混ぜで背の順に並んだら、ボクの相手はタカコだった。
始まった途端、面を狙う素振りを見せながら籠手を狙ってきたんで、寸でのところでかわしたと思ったら、バシッって腕に当たった。
防具も無いところでメッチャ痛かったけど我慢して構えたら再び籠手を狙ってきてまた防具の無いところに当たった。
泣きたいくらい痛くて竹刀を落としそうになって慌ててるところにバシッと面を極められた。
2本目もなかなか決まらないうちに防具の無いところを何発も叩かれてやっとの思いで面を取れると思った瞬間、バシッと胴に決まって2-0でボクの負け。

授業が終わってもアチコチ痛いのと、いいようにやられてストレート負けした悔しさで、泣き出したいのを必死に堪えてると、香が「ちょっと来て!」ってボクの腕を掴んで無理やり屋上に上がる手前の踊り場まで連れて行った。
そんなに早く歩いたら涙がこぼれちゃうと思いながら付いていったら、「我慢しないで泣けば良いじゃん!」ってボクの頭を優しく抱えてくれた。

香のベストをグチャグチャに濡らしてから教室に戻ったら、早くも「香がボクにヤキを入れた」って噂が流れてたみたいで、呆気にとられるやら馬鹿らしいやら・・


放課後、バイトがあるからソッコーで帰ろうと思ってたら、志保がすっごい美人の3年生を連れてきた。
志保の幼馴染みで伊藤美咲さんにそっくりな3年生の美香先輩は、ボクたちのゴタゴタのことを知ってるみたいで、「付いていらっしゃい!」ってボクたち6人を3年生の教室に連れて行った。
そしたらそこにも、オンナのボクでさえ話をするのにドギマギしてしまうほど美人の先輩があと3人いた。

香と初めて話をしたとき「この子、釈由美子に似てるなぁ・・悔しいけど、ちょっと負けた」って思ったけど、4人の先輩たちは端からそんな気を起こさせないほどの美人揃い。

藤原紀香さんを細面にしたような感じの綾先輩が「貴方たち、まだ2年半この学校に通うのよ。2年半もゴタゴタしたままで良いの?」って、保育園の保母さんが子供たちに語りかけるみたいに優しい口調で喋りだすと、ボクはまるで催眠術にでも掛かったみたいに吸い込まれていくような感覚に包まれてしまった。

綾先輩が一通り話し終わると、上戸綾さんみたいな雰囲気を漂わせてる久美子先輩が「今のうちにキチンとケリ付けといた方が良いかもね」って言ってくれたら、菊川玲さんに良く似た香奈先輩は「そんなのこの子たちにやらしとけば良いじゃん」って、ヤンチャっぽい目で興味がなさそうに言ったけど、思い直したように「綾、場所とってあげれば」って。

「私たちがやってあげるのはココまで。あとは自分たちの力で道を切り開いて行きなさい」って綾先輩が言ってくれたときには、次の日にタカコたちのグループ、いわゆる『援交グループ』とケリをつけることに決まっていた。

僅か5分くらいの間にこれだけの事を仕切ってしまう先輩たちって何者なんだろう?って思ったのは、先輩たちが帰った後。
その間ボクは、というよりボクたちみんな、先輩の言葉に吸い寄せられるようにジッと耳を傾けてて、先輩たちがいなくなってようやく呪縛が解けたみたいになった。

ただ、いつもは『怖いもの無し』って感じで好き勝手やってる志保が、このときばかりはずっと神妙な顔をしてたのだけが、凄く印象に残った。





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Last updated  September 24, 2005 02:27:49 PM
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