Too stupid to fail

2005/09/19(月)13:44

水鏡 エルプロダクツ第8回公演

劇団「エルプロダクツ」が定期的に公演している新撰組シリーズ。何となく恒例行事のように毎年観に行っている。きっかけは劇団「てぃんか~べる」の役者さんが客演している、と聞いてみるようになったこと。「てぃんか~べる」は女性だけの劇団で、団員さんが皆さんほぼ私と同年代と見られること、昼間は会社員として働く女性の集団であることなどから公演があるたびに必ず観にいくようになった。そもそも私は、凛々しくて格好良い女性が大好きなのである。なので、そういう凛々しい女性たちが仕事の帰りに集まって剣を持ち、傷だらけになって立ち回りの稽古に励んでいる、と聞いただけで嬉しくなるし、応援したくなるのである。 さて、今回の「水鏡」は、新撰組の最後を描いた作品だ。幕府のために働いてきた新撰組だったが、時代が変われば立場なんてころっと変わる。新しい世の中では戦の方法も剣から銃に変わった。銃の前では、剣は無力な長物にすぎない。同志が一人死に、二人死に、最後に残った芝居の中の土方歳三は、降伏よりも討ち死にを望み、敵陣に一人剣を持って切り込んで、銃に撃たれて死んでいった。舞台に横たわる歳三の上に降るのはお約束の紙吹雪。 物事にはすべて終わりがあって、時代の流れには乗れる人と乗れない人がいる。今の私の周りの状況とミクロ的にもマクロ的にも相似形のこの芝居、格好良いお姉さんたちが演じる新撰組を観ながら、自分の将来についてしみじみと考えてしまった私なのでした。

続きを読む

総合記事ランキング

もっと見る