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前門の虎、後門の狼 <年子を抱えて>

前門の虎、後門の狼 <年子を抱えて>

ン億円のベンチウォーマー

「ン億円のベンチウォーマー」 (2004.4.30)


 中日ファンの父が、
「清原は中日に来ればいいのに」
と言った。清原は落合監督を尊敬しているし、中日なら四番ファーストという居心地のよいポジションが与えられる、と。

 確かに、選手は試合に出てナンボだ。輝かしかった清原も、現役ではもう最年長クラス、試合に出られないようでは衰えていくだけだろう。だとしたら、どうしてベンチに置いておくのだろう。試合には出さない、出さなければ調子なんて掴めるはずがない。それでも堀内監督はベンチに置いておく。清原にしてみたら、存在価値など見出せない。イライラするだろうし、暴れたくもなるだろう。そんな清原を見ていたら、若い選手が萎縮するだけだと思う。いいことなんか何もない。

 同じく中日ファンの母は、反論した。
「チームワークが乱れるから来なくていいわ。睨みをきかせて暴力三昧じゃないの。番長だの子分だの、あれじゃぁ完全にチンピラだわ。私は西武時代の清原が好きだった!」
巨人に来てから目つきが悪くなった、あの1986年日本シリーズの涙は何だったのか、と。

 ペタジーニ優先起用のため、控えに回されているのが面白くない清原は、試合前のベンチであからさまに不満の声をあげたり、スパイクを履かずに打撃練習しているという。ヤクルト戦の9回に代打で出て、サヨナラの押し出し四球を選んだときも、喜ぶ同僚選手たちを置いて、不機嫌な顔でさっさとベンチの裏に消えてしまった。

 しかし、10年前ならともかく、ここ数年の実績でいうなら、明らかにペタジーニのほうが上である。打率、打点、本塁打とも大差がある。昨年、原監督がファースト清原、外野にペタジーニを使ったのは苦肉の策で、どちらか1人しか使えないとなれば、誰が監督でもペタジーニを先発メンバーとして使うだろう。

 代打で結果を出すタイプではない、4打席立ってこそ清原だ。それなら、古巣の西武でDHとして出場してはどうか、伊東監督はかつてのチームメイトだし、堤オーナーへの恩返しという意味でも…。

 いや、今さら移籍なんて白旗だ。一昨年のシーズン中に清原が打撃不振に陥り、怪我にも悩まされて2軍に落ちたとき、渡辺オーナーからどういう仕打ちを受けたか。
「清原がいないほうが勝てる、清原はチームの邪魔をしなければいい」
とまで侮辱されたのである。私は清原のファンではないが、そのあまりの言われように、とてつもない義憤を感じた。そのシーズンオフに、清原は2度目のFAで他球団に移籍するチャンスがあった。ところが彼は、巨人が好きだといって、巨人に残る道を選んだ。どういう仕打ちを受けても構いませんと、巨人にひれ伏したようなものだ!それなら、今さら泣き言をいうのは見苦しいじゃないか!

 やはり清原には、巨人の選手として、目の前に迫っている2000本安打を達成してほしいと思う。



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