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前門の虎、後門の狼 <年子を抱えて>

前門の虎、後門の狼 <年子を抱えて>

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2006/09/07
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カテゴリ:lecture
生協で食育セミナーが企画された。
食べることには興味がない私だが、そんな母親では小姐や坊に悪い影響を及ぼすに違いない。
「食育」という言葉にも興味がなかったが、何か得るものがあるだろうと思い参加した。

講師は名古屋短期大学教授で農学博士の小川先生。
子ども時代の食の大切さを多くの人に伝えることをライフワークにしているという。
森本レオを彷彿させるようなソフトな語り口で、講話もとてもわかりやすかった。
以下、レジュメをもとに、私のメモを記すことにする。


~ 「食べることが大好きな体」を育てる食育 ~


<1> 好き嫌いなく育てるために

(1)食べ物の好みを決めるもの

 嗜好をつくるのは五感(視覚、聴覚、嗅覚、触覚、味覚)である。
 人間の行為の中で、五感をフル活動させるのは食べるという行為くらいのものである。


(2)味覚と嗜好のしくみ(食べ物を好きになるしくみ)

 食品の化学物質(咀嚼により唾液に混じる)が、
 舌で電気信号に変換され神経によって脳に伝達される。
 ここまでは、人による差はほとんどない。
 その後の 美味しいか、まずいかの判断は人それぞれ。何故違いが出るのだろうか?

 脳には「扁桃体」という場所があり、※味の記憶と照合して快と不快を評価している。
 いわば感覚情報の関所であり、今まで食べたことがあるものだとすんなりOKサインを出し、
 そうでないものは警戒する。つまり、たくさんの味を経験することで
 関所の幅が広がり、OKサイン(この食べ物は好きだという気持ち)が増えていく。

  ※味の記憶 とは

    楽しい経験(プラス情報)
     ・家族でりんご狩りに行き とれたてのりんごを食べた、etc

    嫌な体験(マイナス情報)
     ・「食べないとお出かけしないよ」などと脅されて仕方なく嫌々食べた、
      「ボケーッとしていないで早く食べなさい!」などと怒られながら食べた、etc

 なるほど、私自身の幼少時を思い出すと…。
 嫌だと思うからなかなか食べられない → 母に怒られる → ますます嫌になるという悪循環!
 少食の私を心配して、一口でも多く食べさせようと母は苦労したらしいが、
 逆にそれが私にはプレッシャーになって、
 少食がなおるどころか むしろ食べることに対する興味が薄れていったのかもしれない。


(3)好き嫌いのない嗜好をつくるために

 味の記憶を「プラス情報」と結びつけて脳に蓄積させることで、
 その食べ物の味(五感情報)を「美味しい」と処理できるようになる。
 嗜好は生まれつき決まっているわけではなく、固定されているものでもない。
 発達現象である。すなわち、極言すれば すべての人が好き嫌いなく大人になることができる。
 要はまわりの大人のかかわり方次第ということ。


(4)子どもが食べ物を大好きになるために

 言うまでもないが、美味しい食事を提供することである。
 料理の腕前はともかくとして(!)、旬のもの、新鮮なもの、できたてのものを提供しよう。

 子どもの年齢や状況に合わせた食の「プラス情報」を提供することも必要である。
 食事は、単に栄養を摂取するだけのものではない。
 楽しい雰囲気の中で食事をすること
 食のプロセスに子ども自身が何らかのかかわりを持つこと
  ↑
 そうすることによって、プラス情報が増え 扁桃体の判断基準の幅が広くなる。

  *** 食のプロセスの例 ***
    ・家の庭で育てた野菜を子どもが収穫した
    ・食材を子どもが洗った
    ・食材を子どもが包丁で切った
    ・食材を子どもが炒めた(半生かもしれないけど…笑)
    ・母親が調理中のおかずを子どもが味見した
   → 何でもいいから かかわりをもつことで「これは安全だ」という情報が扁桃体に届く。

 バイキング形式は いい方法だといえるだろう。
 「自分で選んで皿にとった」というプロセスが子どもの心を満足させるだろう。

 名古屋市内の とある保育園では、クリスマス会で先生がサンタクロースに変装し、
 2歳児のクラスにすり鉢とすりこぎをプレゼントするのだという。
 子どもたちは目を輝かせてごまをする。その日の給食にはほうれん草のおひたしが出る。
 早速、自分ですったごまをほうれん草にふりかけた子どもたちは
 「美味しいね~!」と大喜び。旬の野菜がますます美味しくなった。
 普段は、青菜を好んで食べる子どもはあまりいないだけに、めでたし、めでたし!
 他の日にも 子どもたちはmyすり鉢を持参し、
 ごまや海苔、鰹節などをミックスしてふりかけをつくる。
 自分でつくったふりかけをかければ自ずとご飯も進むというわけ、めでたし、めでたし!


(5)食事が好きになって楽しくなり、意欲的になるしくみ

 美味しい食べ物で食欲を満たすと、β-エンドルフィンという快感物質が分泌される。
 ドーパミンという物質も分泌される。これは人を意欲的にする。
 意欲がわくということは、生活の質が向上する、一日が楽しく充実するということである。
 全然食欲がなくてお母さんに怒られシュンとしているのに
 「さぁ遊びに行こうっ!」なんて元気よく飛び出して行く子はいないだろうよ!


(6)子ども時代に健康につながる嗜好を

 子ども時代に「何をどれだけ」「どのように」食べたかによって、
 食べ物の好き嫌いが決まるとともに、どんな食事スタイルを好むかについても決定される。
 子ども時代に好きになった食事スタイルで一生の食生活を営んでいくのである。
 (欧米人はハンバーガーなどスナック系が好きだから大人になって肥満になる人が多い)
 生涯の健康を得られるかどうかは子ども時代の食習慣にかかっているといっても過言ではない。




<2> お腹がすくリズム

(1)血糖値と食欲
 
 脳内(間脳視床下部)にある「満腹中枢」「摂食中枢」が
 常に血糖値(血液中のブドウ糖の濃度)を測っている。
 血糖値が下がると摂食中枢が感知し、食欲が出てくる。
 血糖値が上がると満腹中枢が感知し、食欲が減退する。


(2)生活リズムと血糖値・食欲の関係

 血糖値は、70~140mg/dl の間で変動している。 
 最大でも 血液1リットル中に1.4g のブドウ糖しかないことになる。

 朝起きた時には血糖値は70くらいで、朝食を摂ると140くらいまで上昇する。
 午前中の活動により下がってきて、正午前には再び70くらいになる。
 昼食を摂ることで再び140くらいまで上昇し…ということをくり返している。

 朝食が遅い場合、お昼までに消化はされるが血糖値は下がりきらないため
 昼食を美味しく食べることができない。
 昼食を11:30とするならば(ここでは幼稚園や保育園の給食時間を目安とする)、
 7:00から7:30くらいまでに朝食を摂るのがベストといえる。 

 ところで、朝は血糖値が低いのに食欲がないのは何故だろうか。
 それは脳がまだ起きていないからである。
 そのためには早く起きる必要がある。そのためには早く寝なければならない。
 朝食の時、子どもに簡単な手伝い(皿を並べる等)をさせると脳が活性化する。


(3)食べはじめからの時間と食欲の関係

 食べ始めてから血糖値が上昇するまでの時間は約30分である。
 遊び食べをしていると、仮に少ししか食べていなくても血糖値だけは上がるので
 食欲がなくなってしまう。ダラダラ食べるくらいなら思い切って皿をさげてしまおう。
 「何やってるの、早く食べなさい!」などと怒られようものなら
 マイナス情報が扁桃体に感知され、食事自体が嫌いになりかねないのである。


(4)リズムをつくる上での朝食の重要性

 朝から徐々に体温が上昇し、午後2~3時に最高体温となる(真夜中は最低体温)。
 朝型人間は、起床時から体温上昇する。
 起床から午後6時までの計算速度が速く、集中力がある(知的作業の効率が高い)。


 
 「早寝早起き朝ごはん」

 当たり前のようで、なかなかできないことではないだろうか。
 





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Last updated  2006/09/09 12:25:58 AM
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