冬の時代を支えた唯一の日本人
ついに、高見盛が引退することになった。既に負け越しは決定しており、幕下陥落は決定的だった。しかも、テーピングだらけでボロボロの体。こういう場合、普通は13日目あたりで引退を表明する。しかし高見盛は満身創痍で千秋楽まで取り切り、最後に勝った。白星でキャリアを終えられる力士はなかなかいない。本場所をまっとうして引退することを選んだご褒美に違いない。最後に勝って、男の花道飾れてよかったね!高見盛といえば、時間前の派手なパフォーマンス。そして、勝てば大威張りで胸を張って花道をひきあげる。逆に、負ければかわいそうなくらいしょんぼりして・・・。それだけ真剣に相撲に取り組んでいた証拠だと思う。「相撲を取ることだけで精一杯で、女性とつきあうなんて考えられないっス」とか、いかにも不器用で愚直な高見盛らしい。朝青龍を破って、絶叫しながら勝ち名乗りを受けた姿が印象的だった。暗い話題ばかり続いた相撲界でも、あなたはファンを裏切らなかった。お疲れ様でした。