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政治、現代史、進化生物学、人類学・考古学、旅行、映画、メディアなどのブログ

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2020.02.29
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カテゴリ:社会

​ 武漢肺炎で日本社会が大揺れとなった。2月27日夕、安倍首相は全国の小・中・高校の2日から春休みまでの休校を要請した(写真)。まだ武漢肺炎の患者も出ない県も例外ではない。おそらく全都道府県教委と私立学校も応じるだろうから、春休みも通算すると、1カ月半近い異例の休暇となる(春の選抜高校野球は実施できない可能性が高まった)。
 入学試験は、卒業式は、など、当事者には不安な3月を迎える。


​◎学童には危険は少ない
 それ以前にも、安倍首相の呼びかけで、企業の在宅勤務、スポーツ、催し物などのキャンセルも決まり、日本は機能不全に近い状態に陥った。
 武漢肺炎は、本欄でも何度も指摘するが、致死率は大したことはない。昨日まで日本でクルーズ船の乗客を含め死者10人が出ているが、すべて70歳以上の高齢者であり、しかも何らかの持病を持っていた人たちだ。
 あの発生元のスターリニスト中国ですら2月27日現在で2788人もの死者が出ているが、子どもの死者は僕の知っている限り1人か2人である。抜きん出た死者数は、スターリニスト中国の医療水準と公衆衛生の貧困さの反映だ。
 学童も含め、若者にはほとんど危険性はない。

​◎単純な世論が政治を動かす危惧​
 つまり子どもを武漢肺炎の感染から守る、というのは、ほとんど意味が無い。あえて言えば、学校で感染し、症状の出ない状態で家庭に新型コロナウイルスを持ち込み、同居の高齢者に感染させるリスクを免れるくらいの意味しか無い。
 それでも安倍首相がこうした要請をしたのは、最近の新聞各社の世論調査で軒並み不支持率が支持率を逆転または拮抗したことがあるに違いない。単純な世論は、パンデミックに近い流行を安倍政権の初動の遅れのせい、とみなしているようだ。
 さりとて、公務員や民間大企業の一斉休業は、日本社会の事業継続性を断ち切ることになるので、できない。全国の学校の一斉休校の要請は、安倍首相がここで大規模な対策を打たないわけにはいかないところに追い込まれていたと言える。

​◎無症状の人からの感染を示したフィットネスクラブの発生​
 武漢肺炎を引き起こすコロナウイルスについては、これまでのSARSや新型鳥インフルエンザとはかなり違った性質があるようだ。顕著な例は、無症状の人からも感染する、ということだ。ウイルスがおそらく肺の奥深くで増殖しながらも気管支に出てこず、咳もしない、発熱もしないという感染者なのだ。
 例えば市川市のフィットネスジムで3人の感染者が出たという例は、このウイルスの性質をよく示している。体を激しく動かすジムには体が不調な人は、そもそも来られない。無症状だからトレーニングに来て、知らずに他人に移す、ことになる。
 これが今回のウイルスの怖いところだが、怖いのはむしろ以下のことにある。

​◎感染で「拘束」されたら、非正規の人は生活を絶たれるリスク​
 感染者への社会的「制裁」も過酷だ。ほとんど症状が無くとも「陽性」と判定されれば、2週間、拘束されてしまう。正社員はいい休養になるだろうが、非正規の人たちは、とたんに食い扶持が絶たれるのだ。
 世界中が「見えない」ウイルスに怯えている以上、日本も厳しい措置はやむをえないかもしれないが、本来は風邪程度のものに、どうしてこのように社会が動揺するのか、僕にはどうにも解せない。

​​◎反日国家=韓国とスターリニスト中国の逆ギレに呆れる​
 ただ、今やクルーズ船の感染者を含めての日本の倍以上の感染者を出し、スターリニスト中国に匹敵する新感染者を連日大量に出している韓国(写真=ソウルの市場でも大規模な防疫作業)の文在寅政権などより、これまでの安倍政権はよほど適切な手を打っているのだ。



 その韓国は、27日に日本が大流行地の大邱市と慶尚北道清道郡に滞在歴のある外国人の入国を拒否する方針をとると、外交当局が日本に抗議を行った。自分たちがまだ感染者がほとんど出ていなかった時に、最初に日本を渡航自粛国に指定したのはどこの国だったか忘れたような非礼な対応だ。反日メディアは、東京オリンピックの中止説を盛んに流している。
 非礼と言えば、発生元で、世界中に新型コロナウイルスを「輸出」したスターリニスト中国も、そうである。26日、一時避難し、任地に帰った日本人ビジネスマンを「感染者の多い国から来た人」に14日間、自宅待機させて外出禁止にする措置を始めた。
 さらに中国共産党系新聞「環球時報」は、27日の社説で、日本、韓国、イラン、イタリアを名指しし、「感染拡大に向けた対策が十分でない可能性がある」と批判した。対策不十分どころか、隠蔽していた国は、どこだったのか。
 韓国もスターリニスト中国も、いずれも条理の尽くせない反日国家である。自国の不幸をも他国攻撃に使うという不徳義には、開いた口もふさがらない。​

4年前の今日の日記:「空前のマイナス金利と超低金利で金融界に大変動」







Last updated  2020.02.29 06:11:23


2020.02.28
カテゴリ:国際政治

 中国共産党の理論誌『求是』が15日、習近平がその日から1カ月以上前の1月7日に党最高指導部の会議で新型コロナウイルスへの対応を要求したと言及したとすることに触れた。

​◎李文亮氏の死去で党に批判殺到​
 それまで習近平が新型コロナウイルスについて対策の必要性に言及し、指示を出したのは、1月20日だと公表されていた。
 それを受けてこの日から、スターリニスト中国の感染者数は激増した。
 それまで地元政府が事態を隠蔽し、それを前年の12月30日に暴いた医師の故・李文亮氏が一時地元警察に拘束されたことは、スターリニスト中国の官僚政治がいかに非人道的・犯罪的であるかを物語る。
 しかし治療に取り組んでいた李文亮氏が7日に亡ったことが報じられると、SNSなどに党・政府への批判が殺到した。

​◎習近平に批判が及びそうになって​
 批判は、不可侵であるはずの習近平にまで向かいそうになると、一転、実はずっと前から習近平が新型コロナウイルス肺炎の対策を述べていた、と言い出した。
 確かにそんなことを会議の場で呟いたのかもしれない。しかし会議参加者がそんなことを気にも留めていなかったこと、習近平自身が新型コロナウイルス肺炎など大した問題ではないと高をくくっていたらしいことは、会議を報道した国営新華社通信などがその事実を一言も報じなかったことから明らかだ。
 それが習近平にまで批判が及びそうになると、古証文をゴミ箱から探し出し、あらためて報じる。後出しじゃんけん、そのものである(写真=マスクと白衣で病院を視察する習近平。この時、患者との握手を拒んだ)。​



​​​◎公民記者は拘束や逮捕​
 一方で、習近平はトカゲの尻尾切りに乗り出した。同通信が13日に流した報道によると、直接の現場責任者である湖北省トップの同省党委員会書記の蒋超良と、武漢市のトップの市党委書記の馬国強を解任した。
 しかし最高幹部である自身の責任については、口をぬぐっている。
 こうした一見責任追及に見えそうな処分が、ただのトカゲの尻尾切りであり、習近平ら党幹部は全く反省していないことは、相次ぐ「公民記者(市民ジャーナリスト)」の所在が行方不明になっていることからも分かる。
 武漢現地の放置される患者などの病院の様子を生々しい動画で公開している陳秋日氏(写真)は、今月6日以来、行方が知れない。



 またやはり公民記者として果敢に現地病院の実情を伝えていた方斌氏(写真)は13日に当局によって逮捕された。



​◎診断基準を変えて患者発生数を操作​
 事実、実態を正確に知らせようとせず、自分たちの権威を揺るがされたとみなした場合、厳しく弾圧する――というのが、スターリニスト中国の体制である。
 最近は、診断基準を頻繁に変え、患者発生数の改変も行っている。
 西側保健当局の一部にはスターリニスト中国の新患発生が峠を越えたのではないか、という楽観論が出ているが、手心を加えられた数字を鵜呑みにできない。
 こんな体制のもとに、SARSに続いて武漢肺炎が発生すると、世界の健康と安全が脅かされる。スターリニスト中国体制は、打倒されるべきである。

昨年の今日の日記:「ネパール紀行(2=番外;インド立ち寄り):垣間見たインドの非能率・官僚主義とデリーの深いスモッグ」







Last updated  2020.02.28 05:25:12
2020.02.27
カテゴリ:現代史

 もう80年以上前の歴史の部に入るが、当時の日本には陸地上の国境線があった。樺太を南北に2分する北緯50度線である。

​◎難交渉の日ロポーツマス講和条約でロシアが南樺太割譲の申し出​
 日露戦争の終結を決めた1905年のポーツマス講和条約で、交渉最終日に唐突にロシア側の全権セルゲイ・ヴィッテから日本の全権小村寿太郎に切り出された南樺太割譲の申し出である。
 この交渉で、日本はロシアとの間でほとんど賠償金も領土も取れず、ゼロで講和もやむなし、というところに追い込まれていた。当時の日本と帝政ロシアとの間の国力差は、ほぼ日本の1に対してロシアは4もあった。長期戦・持久戦に持ち込まれれば、日本はじり貧を免れず、最終的には満州の地に日本軍の屍の山を晒すしかなかった。
 全権の小村に対しては、首相の桂太郎ら本国からの訓令は、ともかく休戦し、賠償金も領土もゼロでいい、というものだった。
 最後の最後の場面で、ヴィッテはニコライ2世から南樺太を日本に割譲しても良い、という訓令に基づき、小村もいぶかるほどの南樺太割譲を申し出たのである。


​◎何も得られずともともかくも戦争を止めたいという苦境の日本​
 その後、日本に帰った小村は、日本に継戦能力の無いことを知らない国民から、非国民まがいの散々の扱いを受け、怒った民衆は日比谷焼き討ち事件すら起こしている。
 しかしそれにしても、当時の明治政府の首脳は、冷静に日本の実力を見定め、ロシアとの国力差を正しく評価していた。実際、あのまま戦争を継続していれば、日本には確実に敗れていた。日本海海戦で海軍こそ失ったもののロシアは、シベリア鉄道を使って、大量の兵力を満州に送り続けていた。それに抗する術はなかったのだ。
 賠償金も領土を得られずともともかく今、戦争を止めたい、と切羽詰まった状況に日本はあったのだ。

​​​​​◎新たに出来た北緯50度線の国境​
 それはさておき、こうして樺太の北緯50度上に国境が出来た。ここに将棋の駒のような形をした天測境界標が4基、ほぼ等間隔で設置された。
 僕はこの「天第一號」標石(写真)を、2年前の夏、樺太旅行でユジノサハリンスクの州郷土博物館で見た。



 ところでこの国境線が、思いがけない事件で俄然、クローズアップされた時があった。
 1938年1月3日、雪に埋もれながら国境警備をする警察派出所の慰問という名目で、南樺太最北端の半田沢に馬そりで乗り付けた新劇女優岡田嘉子と同演出家の杉本良吉の2人が、国境線を突破し、ソ連に亡命したのだ(下の写真の上=岡田嘉子と杉本良吉、下の写真の下=2人の国境越えを報じる新聞)。​​

​​



​◎同床異夢の「恋の逃避行」​
 岡田嘉子は、杉本と不倫関係にあり、ソ連に行けば、杉本の妻との縁は切れると考え、一方の杉本は、非合法の日本共産党員として、モスクワのコミンテルンに連絡をつける目的があった。岡田を伴えば、官憲の目をくらませられる。いわば同床異夢の関係だったが、有名人であった岡田の国を捨てる「世紀の大恋愛」は、当時の新聞・雑誌を大賑わいさせた。
 しかし、時が悪かった。当時のソ連は、スターリンによる大粛清の時に当たり、2人は日本が送り込んだスパイとして扱われ、別々に独房に収容され、2度と顔を合わせられる機会がなかった。
 岡田は大粛清後も生き延びたが、男性の杉本の嫌疑は深く(むろん濡れ衣なのだが)、翌年、スパイ罪で銃殺された。
 この大粛清では、日本人共産主義者も難に遭い、労働者出身の日本共産党幹部の山本懸蔵、さらにドイツ共産党員としてモスクワで活動していた医師の国崎定洞も銃殺されている。

◎一大センセーション巻き起こした事件で国境に近づくことは不可に
 岡田と杉本の「雪の国境越え」は、最初にして最後の日本人の越境だった。あまりにもドラマティックな有名な大女優と演出家の手を携えての越境ということで大きなセンセーションを巻き起こしたこの事件を契機に、日本では翌1939年に特別な理由なく樺太国境に近づくことなどを禁じた国境取締法が制定された。
 そしてこの国境が次に越えられるのは、1945年8月11日の早朝、北からのソ連赤軍の侵攻であった。​

昨年の今日の日記:「ネパール紀行(1):エベレストなどヒマラヤ山脈接近遊覧飛行の大迫力に感動」







Last updated  2020.02.27 05:49:25
2020.02.26
カテゴリ:天文学

​ 天体物理学の発達で、巨大地震と異なり、ベテルギウス(写真)が超新星爆発の時を直前に予知できるのだという。



 その仕組みは、こうだ。​


​◎中心部の光はすぐには届かないが、ニュートリノならすぐ​
 恒星は軽い元素を核融合させて重い元素に変え、熱や光、ニュートリノを出す。最も軽い水素の核融合でヘリウムが生まれ、水素が無くなるとヘリウムが核融合を始める。その後も高温高圧下で元素が順次反応し、最後に鉄ができるともうそれ以上は反応が進まなくなり、超新星爆発に至る。
 星の内部の核融合反応で生まれた光は、物質にぶつかり様々な反応を起こしながら進み、表面になかなか到達できない。太陽の場合、光が中心部から表面まで届くのに100万年かかるのだという。
 ところがニュートリノは、そうではない。あらゆる物質を素通りする不思議な性質があるから、何者にも妨げられず星の中心から光速で出てくる。核融合の段階が進めば、出る量も増える。


​◎最後の段階のケイ素の核融合は爆発3日前​
 ただ、遠い星から地球に飛んでくるニュートリノの量は非常に少ない。現在の観測技術で捕らえられる可能性があるのは、星の核融合の最後の段階であるケイ素の核融合だけだ。その反応が起こるのは、超新星爆発のわずか3日前なのだという。
 せめて1年前に予知できればいいのだが、それはケイ素の核融合のずっと前の酸素の核融合だが、その時はニュートリノの量も少なく、現在の技術では捕らえられない。


​◎スーパーカミオカンデならキャッチ可能​
 飛騨市にあるニュートリノ観測装置「スーパーカミオカンデ」(写真)なら、この3日前の予兆をとらえられる。同施設は巨大なプールに水をため、宇宙から飛んでくるニュートリノが稀に水と反応する際の光を検出する。この水にガドリニウムという物質を加えて検出性能を高める予定で、そうすればケイ素の核融合を観測できるようになると期待されている。



 ただその作業が終わるまで、あと数カ月かかるという。それまでにベテルギウスが超新星爆発を起こした場合は、事前に捕らえられない懸念がある。​


​◎後に残るのは中性子星かブラックホールか​
 ベテルギウスが注目されるのは、もう1つある。
 ベテルギウスのような大きさの恒星は、超新星爆発を起こした直後にブラックホールになるか、中性子星になるかの境目にあるという。1054年のかに星雲を残した超新星爆発は、中心位置にパルサー(中性子星)を残した。ベテルギウスの超新星爆発では、ブラックホールを残す可能性もある。
 どちらも未解明の部分が多い天体で、発生の瞬間を観測できれば、研究が大きく前進する。
 唯一、心配されるのは、超新星爆発での地球への影響だ。大量に放出される宇宙線が生物に有害に作用しないかだが、地球の大気がそれを和らげてくれるようだ。ただ電離層をかき乱し、通信に害をもたらすかもしれない。
 それを知ると、せめて僕が生きているうちに起こってくれることを願う。それを見ないでは死ねない、という思いが強い。ただ100万年後であれば、誰もが無理なのだが。

昨年の今日の日記:ネパール旅行のため休載







Last updated  2020.02.26 05:54:30
2020.02.25
カテゴリ:国際政治

 ロシアのプーチン政権が、秋の大統領選で誰の当選を望んでいるか、今回、またも明らかになった。

​◎民主党の大統領候補指名争いにロシアが介入​
 21日、ワシントン・ポスト紙は、民主党大統領候補指名争いで左派のバーニー・サンダースを支援しているのを確認したと政府高官が分析していることを報じ、サンダースの側も同日、政府からそれを伝えられていることを明らかにした。
 2016年の大統領選で、トランプ候補を当選させるため、反ロシアの立場を取っていた当時、国務長官だったヒラリー・クリントン陣営にサイバー攻撃をかけたことに次いで、今回もロシアはトランプ大統領の当選を願っていることが分かった。
 からくりは、こうだ。
 指名争いに介入し、民主党の大統領候補にサンダースが指名されれば、左派のサンダースが大統領選に勝つ目はないので、トランプ大統領の再選が確実になる――という筋書きだ。
 前回もそうだったが、プーチンはトランプ大統領が大好きで、大統領の再選をあからさまに願っている。トランプ大統領もそれを承知のようで、公式にプーチン批判をしたことはない。

​◎バイデン氏は依然低迷を脱せず​
 注目の民主党大統領候補指名争いの第3選、党員集会が22日ネバダ州で開かれ、左派のサンダース(78歳)が5割近い支持を得て、圧勝した(写真)。中道派の前副大統領のバイデン氏は、またもサンダースに後れを取った。



 サンダースの勝因は、ヒスパニック系有権者から圧倒的な支持を得たことだ。投票者の19%を占めたヒスパニック系から53%の支持を得て、他候補を圧倒した。
 黒人に圧倒的強みを持つバイデン氏は、ネバダ州でも黒人投票者の38%を得て1位になったが、白人ではブティジェッジ氏に差を付けられ、全体では20%弱とサンダースに大差を付けられ、依然、厳しい状況を抜け出せなかった。
 むしろ同じ中道派で3位につけたブティジェッジ氏にも詰め寄られている。
 次はサウスカロライナ州予備選だが、むしろほぼ方向性を決定づける3月3日のスーパーチューズデーの行方が注目される。ここには、中道派で大富豪でブルームバーグ前ニューヨーク市場が参戦する。

​◎サンダース支持者はサンダースが選ばれなければ本選では棄権に​
 現時点で獲得代議員トップで優勢なサンダースの飛び抜けた特徴は、78歳の高齢にもかかわらず若者の支持が圧倒的なことだ。ニューハンプシャー州の予備選では、18~29歳の5割超の票を集めた。これは、サンダースの公約の柱の1つ学資ローンを棒引きするという「バラマキ」策が受けているからだ。
 しかし富裕層と企業に増税し、その財源で前記の棒引き策の他に国民皆保険を実施するという左派的姿勢は、党の中道派を遠ざけている。
 1月の世論調査では、もし支持者以外が民主党候補に指名されたら、という問いに、「党候補に投票する」と答えたのは、サンダース支持者ではわずか53%だった。他の候補支持者は、この問いに8割~9割が党候補に投票すると答えているのに、極端に低い。
 つまりサンダース支持者は、もしサンダースが民主党大統領候補に指名されなければ、大量に棄権することが予想される。

​◎サンダース指名ならこれも大量棄権か​
 これは、すでに16年の大統領選でも見られた。サンダースが最後まで争ったヒラリー・クリントン氏が指名されると、支持者の一部は本選でクリントン氏に投票しなかったと言われている。それが、トランプ氏を利したのは明らかだ。
 つまり指名争いで、サンダースの健闘は、民主党首脳陣にとって頭痛のタネでもあるのだ。彼が大統領候補に指名されたら、極端な主張のために中道が背を向け、トランプ氏に投票しかねないのだ。逆に指名されなければ、サンダース支持者の大量棄権が起こる。接戦州では、それがトランプ大統領に有利になる。
 どっちに転んでも、民主党にとってサンダースは厄介のタネなのだ。

​​◎真の本命はブルームバーグ氏か​​
 そこに中道派の光明がある。サンダースでは勝てない、という声が民主党内に高まれば、大統領候補を指名する夏の民主党大会で中道派の逆転も濃厚だ。
 ただそれにはブティジェッジ氏、バイデン氏、ブルームバーグ氏と有力3人が誰かに1本化される必要がある。
 その場合、他の2人が70歳代という加齢臭漂う候補より、若いブティジェッジ氏がやはり有力だろう。
 ただプティジェッジ氏なら、ゲイであることの嫌悪感から一部の民主党保守層は投票しない可能性がある。ただ嫌悪度は、サンダースよりもはるかに小さいだろう。
 ただスーパーチューズデーから参戦する大富豪のブルームバーグ氏(写真=テレビ討論でのブルームバーグ氏。右は左派のウォーレン)も侮れない。3月3日が近づくにつれ、支持率はうなぎ登りとなっている。こちらこそ民主党の本命かもしれない。​



​◎ブルームバーグ氏にも黒人層に弱い弱点​
 実際、世論調査ではトランプ大統領と一騎打ちとなったらブルームバーグ氏が9ポイント差で勝つ、という結果になった。トランプ大統領との差の大きさは、民主党候補の中ではトップだった。
 ただ弱点もある。
 ブルームバーグ氏参戦なら不利とされるサンダースは、ブルームバーグ氏を「人種差別者の大富豪」と非難する。氏がニューヨーク市長時代、治安改善の名目で黒人やヒスパニックを集中的に取り締まったことが背景にある。だから黒人やヒスパニックの支持が弱い。
 実際、同氏の選挙集会には、黒人の姿はほとんどない。
 そして若手のブティジェッジ氏も。この3人は、いずれも黒人層の支持は薄い。
 分厚い票を誇る黒人の支持を得られなければ、民主党候補は、トランプ大統領に勝てない。その黒人層に最も強いのが、早くも脱落気味のバイデン前副大統領なのである。
 民主党大統領候補指名争いは、様々な要因がねじれて、混迷している。
 それをほくそ笑んで見ているのが、トランプ大統領であるのは確かだ。

昨年の今日の日記:ネパール旅行のため休載







Last updated  2020.02.25 05:05:45
2020.02.24
カテゴリ:金融と投資

 武漢肺炎の影響で、国内消費が軟調だそうだ。昨年10月の消費税増税後、持ち直しつつあった消費が腰折れするリスクが出てきた。

◎ふだんはなかなか予約が取れないフグ料理店がガラガラ
 中国、韓国からの団体旅行客のインバウンド需要の失速は、百貨店やホテルの売上減として顕在化していたが、最近は僕たち周囲の日本人でも出控えムードが強い。
 それは、身近で実感したのが、先日、友人と飲食した個室式のフグ料理屋だ。養殖フグを手ごろな価格で提供する店だから、例年、この時期は満員なのに、すんなり予約が取れたばかりか、行ってみると、1階に客がおらず、2階のみで、そこも空室があった。店は、上り下りに手間がかかる1階は空にして、2階に客を集めたのだろうが、それも半分は空いていた。向かい合って同じ鍋をつつく形式のレストランは、武漢肺炎を恐れておそらくどこも同じだろう。
 株式市場は、もちろんそれを織り込みつつある。三越伊勢丹の株価は、昨年末比19%安に沈む一方、「巣ごもり」ムードでゲーム関連株が活況という。​

​◎ホテルREITは安値、一方でREIT指数は堅調​
 もっと異色なのは、値動きが安定的なREITである。
 超低金利持続と不動産需要が堅調なことを反映し、全体のREIT指数は昨年末比4.6%高なのに、ホテルREITだけが安いのだ。
 例えばマイステイズブランドのホテルに主に投資するインヴィンシブルREIT(写真)は昨年末比17.0%安、いちごホテルが同15.5%安、ジャパンホテルは14.4%安と、軒並み安い。



 ホテルREITは、他のオフィスビルや物流施設、マンションなどに投資するREITと異なり、所有するホテルから受け取る賃料が一定以上の利益を上げた時に支払われる「成功報酬」に近い変動賃料の割合が大きい。オフィスビルや物流施設、マンションなどに投資するREITは固定賃料で、この点が大きく異なる。
 昨年末比で10%超も安値になっているホテルREITは、武漢肺炎によって賃料が大きく減るリスクを織り込んでいるのだ。​

​◎実は買い場か、ホテルREIT​
 ただ、武漢肺炎もSARSや新型鳥インフルエンザと同じで、永久に続くわけではなく、いつかは収束する。また人々の間に「慣れ」もできる。
 消費減、特にホテル稼働率の低迷も一過性だとすれば、今がこれらREITは買い場なのかもしれない。年初来からの値下がりで、ホテルREIT6銘柄はどの銘柄も、分配金利回りは年5%前後もある。前述のインヴィンシブルの場合は、約7%だ。
 幸いにも、と言っては他の投資家に申し訳ないが、数あるREITに投資する僕は、偶然にもホテルREITの持ち高はゼロ、である。だからそろそろ買い場探しを始めようか、と思っている。

​​​昨年の今日の日記:ネパール旅行のため休載
​​







Last updated  2020.02.24 05:49:27
2020.02.23
カテゴリ:天文学

​​ 世界のアマチュア天文家が今、ワクワク待っているものに、冬の星空を代表するオリオン座の肩位置で赤く輝くベテルギウスの超新星爆発である(下の写真の上がオリオン座のベテルギウス=左のオレンジ色の星、下の写真の下は南米チリのVLTで昨年12月に撮影したベテルギウス)。





◎昨年秋から減光したベテルギウス
 明るさが変動する変光星として有名なベテルギウスは、ここ数十年で最も暗くなっていて、かつては1等星に分類される0.5等ほどだったものが、去年秋ごろから急速に暗くなり始め、今では明るさが3分の1程度の1.6等ほどと、2等星に相当する明るさまで減光、過去50年で最も暗くなっている。
 ベテルギウスの減光をいち早く報告したのは、アメリカ、ビラノバ大学の天文学者、エドワード・ギナン教授で、昨年12月に報告した。減光は、その前の10月から始まっていたという。
 ベテルギウスが注目されるのは、超大型であることだ。質量は太陽の20倍もあり、それだけに星の「燃料」である軽い元素の核融合が速やかに進み、それに伴って直径も膨らみ、実に大きさは太陽の約1000倍もある。巨大化して赤くなった「赤色超巨星」で、星の一生の終わりに近い。​

​◎超新星爆発は明日か、それとも100万年後か​
 したがってベテルギウスが超新星爆発するのは、「確実」である。しかしそれがいつかはまだ分からない。研究者によれば、明日かもしれないし、100万年前後かもしれないという。
 また現在の減光が、超新星爆発に直接結びつくわけでもないという。通例の変光の可能性の方が高いようだ。
 しかし太陽の年齢が46億年であることを考えれば、長くても100万年後というのは、指呼の間だということだ。
 それだけに世界中の天文ファンは、心を躍らせているのだ。

​​◎史上有名な1054年の超新星​
 超新星爆発は、稀にしか起きない。例えば今でも有名だが、東大の小柴昌俊氏が岐阜県飛騨市のカミオカンデで世界最初に捕らえたニュートリノは、太陽の属する銀河系とは別の銀河である大マゼラン雲で起きた超新星爆発で放出されたものだった。
 銀河系内で起きた超新星爆発となると、はるかに少ない。記録に残る観測例として有名なのは、日本の平安時代の1054年に出現した超新星だ。この超新星爆発は世界各地で観測され、日本でも藤原定家が日記『明月記』に記録を残している。
 この時の超新星爆発は、地球からの距離が約7000光年の遠くであった。それでも、出現時は金星くらいの明るさになり、23日間は昼間でも見えたという。
 現在、その残骸は「かに星雲」(写真)として有名で、その中心には超新星爆発で残された中性子星「かにパルサー」が残る。​​



​◎最後に見られた銀河系内超新星は400年前​
 それ以後の、すなわち人類が最後に見た銀河系内での超新星は、「SN1604」(SNはsupernovaの略で、数字は観測年)である。この超新星は、別名「ケプラーの超新星」とも呼ばれ、ドイツの天文学者ヨハネス・ケプラーが1604年10月17日にこの超新星を見つけ、詳しく観測、研究した(写真=SN1604の残骸)。



 約400年前に現れたこの超新星は、最大光度でマイナス2.5等級に達し、夜空で金星を除く、他のすべての惑星・恒星よりも明るくなったという。それでいて、地球からの距離は約2万光年も離れていたのだ。​

​◎夜空に月が2つ?​
 では、もしベテルギウスが超新星爆発した場合、どれだけの明るさになるのか。
 質量が太陽の20倍という大きさと地球からの距離の近さ(約650光年)から、1054年の超新星よりもはるかに明るく、半月に相当するマイナス10等級ほどになるという。その時は夜空に、月が2つ見えるかもしれない。
 少しずつ減光していくが、それでも約100日間輝くだろうと考えられる。
 人類が記録を残すようになって以来、初めての、類を見ない夜空のページェント、天文ショーになる。
 それが予知できるかもしれないという。
(この項続く)

昨年の今日の日記:ネパール旅行のため休載







Last updated  2020.02.23 06:25:41
2020.02.22
カテゴリ:生物学

 泳ぎが苦手な僕は、以前、『ナショナルジオグラフィック』誌でホッキョクグマが冷たい海を数百キロも泳いだと知って、目を剥いたことがある。

​◎687キロを移動!​
 観察されたのは、アラスカの北の北極海の一部であるボーフォート海だ。数十頭の雌のホッキョクグマに発信器付きの首輪を装着させて追跡したところ、1頭のホッキョクグマが連続9日間、687キロの海中移動を行ったことが分かったという(写真)。むろん最長記録である。ちなみにこの距離は、東京から青森までにほぼ匹敵する。





 クマはもともと泳ぎが得意だし、ホッキョクグマの場合、冬場は脂肪を蓄えてそれが体の冷却を防ぐのだ。
 だがホッキョクグマに限らず、泳ぎが得意な陸棲動物は意外に多い。​

​◎海を渡るゾウ​
 例えばゾウである。セイロン島(スリランカ)とインド間を泳いで行き来する目撃例が多い。
 氷河時代、マンモスはシベリアと陸続きだった北海道には来られたが、本州には化石が見つからないので渡来できなかったと考えられているが、氷河時代も陸橋でつながらなかった津軽海峡が北海道のマンモスの南下を阻んだという説明は、説得力が無い。
 陸橋はなくとも、津軽海峡は今よりもずっと狭まっていた。泳いで渡ってくることは簡単だったはずだ。むしろ食性で競合するナウマンゾウが本州にもかなりいたため、渡来できなかったと考えた方がいい。渡来したとしても子孫を残せず死滅した、だから化石が残っていないと考えるべきだろう。
 実際、本州にいたナウマンゾウは海を泳いで北海道にも渡っていたのだ(17年11月14日付日記:「野幌森林公園の北海道博物館で2頭の絶滅ゾウに出合う、そして黒曜石とアイヌ文化など」を参照:写真)。



​◎ヒグマが本州にいない理由​
 ホッキョクグマと遺伝的に近く、つい数十万年前に別れただけのヒグマも(12年4月26日付日記:「ホッキョクグマ、ヒグマと別れたのは約60万年前に大幅繰り上げ;ジャンル=進化生物学、動物生態学」を参照)、当然ながら泳ぎはうまい。だから2018年に北海道を騒がせた利尻島へのヒグマの渡りも、泳げるから不思議でも何でも無い。
 そのヒグマが本州にいないのは、泳いで来られなかったのではなく、マンモスの不在と同様の生態的な理由だろう。言うまでもなく本州には、食物で競合するツキノワグマがいる。北海道より寒くはない本州では、ヒグマほど巨体になるのはかえって食物を大量に食べなければならないので、不利だったに違いない。
 たまたま渡ってきた個体も、配偶者が見つからずに子孫を残せず死に絶えただろう。

​​​◎ネコ科もまた泳ぐ​
 ネズミも、泳げることは前に日記に書いた(19年8月12日付日記:「ネズミ4題(その1):海を渡るネズミにより占拠された四国の島、ネズミは泳ぎが達者!」を参照)。
 むしろネコ科で泳げる種がいることは驚異だ。幼少時に猫を飼っていた僕の体験から、ネコは水が嫌いだと思っていたので、意外感が強い。
 例えば南米のジャガーは、泳いでカイマン(ワニの仲間)に近づき、カイマンを狩る(写真)。





 またヒョウがナマズを狩るシーンも、テレビカメラに捕らえられたことがある(16年7月2日付日記:「アフリカの古人類ホモ・エレクトスは淡水魚を食べなかったか? ボツワナのヒョウの巨大ナマズ猟を観て」を参照)。
 そうした映像を観ると、ネコ科は水が苦手という常識がぐらつく。
 しかしネコ科最大の動物であるトラは、泳ぎがうまいことで有名だ。泳いで獲物を追跡することがあるし、時には30キロ近くも泳ぐことがあるという(写真=泳ぐベンガルトラ)。



 東南アジアでは、しばしばボートに乗った住民が泳いできたトラに襲われることがある。​​

​◎オオカミだって泳ぐ​
 イヌ科も負けていない。一般には水は好きではないと思われるが、オオカミも、北米の北西海岸グレート・ベア・レインフォレストで13キロ泳いだ観察例がある。
 そうした例を見ていくと、最大の哺乳類のクジラが泳いでいるのだから、むしろ泳ぐ方が当たり前なのかもしれない。
 そして1度は陸に進出した両生類の遠い子孫の哺乳類が、再び海に戻り、そこで新たなニッチを得て様々な海獣類に適応放散したのも、納得できる。
 そうなのだ、陸棲哺乳類も泳げるのだ。

昨年の今日の日記:ネパール旅行のため休載







Last updated  2020.02.22 06:06:10
2020.02.21
カテゴリ:社会

​ 武官肺炎の培養地になった観のあるクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」(写真)に乗船していた80歳代の高齢者2人が昨日死亡した。​



◎風評被害で日本は世界から「危険な国」視​
 船という狭い空間に人が密集して何日も過ごし、パーティーやエンターテインメント、みんな集まっての夕食会など、集団感染する条件が複数組み合ったクルーズ船のリスクが、あらためて浮き彫りになった。
 死者は高齢者、持病を持った人に限られ、若者にはさほど脅威ではないとはいえ、これは、国難である。
 だが僕が怖れるのは、そうしたことではない。
 日本は危ない――という風評被害である。すでに韓国、台湾、タイなどは日本をへの渡航に注意喚起し、事実上、渡航禁止にしている。

​◎早くから中国からの旅行者の入国禁止すべきだった​
 すでに昨年後半の文在寅政権の反日キャンペーンで韓国からの観光客は前年比6割減という大幅な落ち込みになり、今年の年間4000万人という訪日客の目標に黄信号が点っているが、もしこのまま武官肺炎が収束せず、拡大し続ければ、夏の東京五輪も危ない。
 日本が世界から危険国、新型コロナウイルス汚染国と認識され続ければ、日本は世界から孤立する。
 後知恵のそしりを免れないが、今にして思えば、アメリカが素早く手を打ったように、春節前にスターリニスト中国からの訪日観光客(写真)を全面入国禁止すべきだった。4月の習近平の国賓来日を控え、安倍首相がスターリニスト中国に遠慮したのだとすれば、大いなる判断ミスである。


 
​◎国難そっちのけで「桜」追及に「いつまでやってんだ」​
 そうした危機が、共有されていないのが、わが国会、である。国難をそっちのけで、相も変わらず、すでに終わったことである「桜を見る会」の追及に明け暮れる。
 昨夜も知人と鍋を囲んだ折り、「いつまでやってんだよ! そんな時じゃないだろ」という話になった。
 立憲民主党などは、こうした不毛で非生産的な議論をいつまでも仕掛け続るのか。
 そうすればよい。
 彼らの追及は国民の誰からも注目されず、馬鹿にされ、やがては本当の「桜」のように散っていってしまうだろう。​

昨年の今日の日記:ネパール旅行のため休載







Last updated  2020.02.21 06:06:06
2020.02.20
カテゴリ:旅行紀行

​ 僕たちが昼食に立ち寄った掘っ立て小屋の「レストラン」の外に出てみると、遠くのワディの河川敷にたくさんのラクダの群れが休んでいる。見ると、手前に多数のペットボトルなどのプラゴミが散らばっている(写真)。​



​◎河川敷は上流から流されて来たプラゴミだらけ​
 こんな貧しい後開発途上国でも、プラゴミが散乱している。おそらく雨季の高水位の時に上流から流れ着いたものだろう。
 ワディのそばの山は、地層が露出し、アカシアくらいしか生えていない(写真)。エチオピアのどこでもそうだったが、表土が流出し、岩だらけのはげ山になっているのだ。



 こういう土地では、上流にゲリラ豪雨が降ると、たちまち鉄砲水が押し寄せてくる。河川敷のそばの自然堤防上に掘っ立て小屋が建てられていても、時には根こそぎ濁流に呑み込まれる。
 幸い、近い過去には、それが無かっただろうが、20年か30年に1回くらいは、そうした自然災害荷襲われそうである。
 荷駄を積んだロバがワディを渡っている。水が流れていない時は、背後の橋など誰も利用しないのだろう。右側の掘っ立て小屋が僕たちの食事した「レストラン」である(写真)。​​



​◎出発、イスラム圏に​
 ここで1時間ちょっと休憩して、いよいよ僕らの4輪駆動車は隊列を連ねて今夜の宿になるアハメド・エラ・キャンプ地へ向かう。
 「アハメド・エラ」という名前は、アラビア語である。つまりもうこの辺は完全なイスラム圏に入るのだろう。エチオピアは基本的には古代キリスト教であるエチオピア正教の国だが、それは西部の高地だけのことで、東の低地はイスラム圏になる。さらに東は、果てしない内戦の続くソマリアで、こちらは完全なイスラム国家だ。

​​​
◎地の果てに来た感じの荒地
 途中、山の峠道を何度も上り下りしていくが、傾向的には低地に向かっている(写真)。それと共に朝まで滞在したメケレのような高地と違って、暑さが増していく。





 山肌に褶曲した砂岩層が剥き出しになった所を通り過ぎた(写真)。砂岩層の上の地表に、わずかに草が生えているだけだ。



 世界の果て、に来たような感覚に襲われた。​​​

昨年の今日の日記:ネパール旅行のため休載







Last updated  2020.02.20 05:17:06

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