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2010.12.08
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カテゴリ:第四紀学・地質学

kawanobu日記/来る? 来ない? 2013年以降の小氷期:太陽活動、宇宙線、炭素14、アルベド効果、地球温暖化;ジャンル=環境、地球 画像1

 

kawanobu日記/来る? 来ない? 2013年以降の小氷期:太陽活動、宇宙線、炭素14、アルベド効果、地球温暖化;ジャンル=環境、地球 画像2

 

 二酸化炭素のグリーンハウス効果を打ち消す可能性のある天文学説が現れた。近々、太陽活動が停滞し、その結果として北半球の平均気温が0.7℃ほど下がるという。風が吹けば桶屋が儲かる、というほど複雑な推定回路だが、推計そのものは論理的である。

太陽活動停滞期入りで宇宙線量増え、これが地球を冷やす
 東京大大気海洋研究所と同大宇宙線研究所などの研究チームの調べたもので、「アメリカ科学アカデミー紀要(PNAS)」11月30日号に掲載された。
 研究チームによると、北半球の気温が平均0.7℃ほど下がるのは、太陽活動が2013年をピークに数十年の停滞期を迎えることが予想されていることと関連するという。
 太陽活動が衰えれば、太陽の磁場活動も弱まるから、地球に降り注ぐ宇宙線を遮る効果も薄れ、宇宙線量は増える。宇宙線量が増えれば、宇宙線が地球の大気と反応して雲が生じやすくなり、またオゾンが生成されやすくなり、その結果として地球が受け取る太陽光が減る--からだ。
 日本に与える影響も小さくない。雲が出来やすくなるので、梅雨の湿度が1~2割高まり、降水量が増えるという。太陽光線の絶対量だけでなく、宇宙線の変化による地球の気候への影響が確かめられたのは初めてだ。

スギの木の年輪を分析
 研究チームは、ただ理論推計しただけではない。奈良県の室生寺にあり、台風で倒れた樹齢392年のスギの木の年輪を解析して確かめた(写真上)。
 14~18世紀に太陽の活動が極めて弱まったことはすでに分かっている。この時期、地球は「小氷期」と呼ばれる短い寒冷期にあった。そこで年輪を頼りに、この時期の放射性炭素の量などから、当時の宇宙線量を調べた。
 それは、どういうことか。ここはややじっくりとお読みいただきたい。
 大気中の二酸化炭素を構成する炭素には、半減期約5730年の放射性の炭素14が1兆分の1ほど含まれている。放射性の炭素14は、前記の半減期のとおりに少しずつ減っていくが、同時に高空で宇宙線が窒素14と衝突し、これが炭素14に変わって常に壊れていく分を補給している。だから大気中の炭素14の量は(極微であっても)、通常は均衡が保たれている。

最大で0.7℃下がった
 しかし地球に降り注ぐ宇宙線量が変動すれば、生成される放射性の炭素14の量も当然に変動する。つまり理論的に存在するはずの炭素14の量と実際の測定数がどれくらい違うかで、間接的に宇宙線量が推定できるわけだ。
 その結果、この時期は平均して宇宙線の量が1~2割も増えていたと推計された。それは、北半球の気温を0.5℃押し下げる効果があった。太陽活動が特に弱かった年は、宇宙線量が3~5割も増え、気温は0.7℃下がったという。それだけでヨーロッパの冬はいたる所が凍結し、グリーンランドのヴァイキング植民者社会が本国と連絡がとれなくなり崩壊した。
 地球儀を見ていただければ一目瞭然だが、南半球に比べて北半球は陸地が相対的に多い。そのため北半球が受け取る太陽光線の量は、地球全体に影響を与える。
 例えば、北半球の受け取る太陽光線が減れば、グリーンランドの氷床が拡大し、またアラスカ東部からラブラドル半島にかけての北米大陸で氷床が形成される(氷河期には、ここに広大なローレンタイド氷床(写真下は、氷床が最大規模に達した時の想像図)が存在した。五大湖は、氷期末に氷床が後退した後に解けた水が溜まって出来た氷河湖である)。冬に降った雪が夏も融けないからだ。

ミランコヴィッチ・サイクルより小規模なことは救い
 すると、白い陸地は太陽光線を反射し(アルベド効果という)、ますます陸地の吸収する熱は減る。かくて北半球は冷えて、大規模に進めば氷河期に、それほど規模が大きくなれば小氷期になる(大規模な地球寒冷化である氷河期の原因は、ミランコヴィッチの解明した別の要素による。0.7℃冷えた程度で済んだのは、温暖な間氷期の「貯金」もあったからだろう。
 ただ0.7℃の気温押し下げ効果は、二酸化炭素の温室効果に比べれば、ずっと小さい。そこが産業革命前の小氷期の時と異なる点だ。それで二酸化炭素の排出抑制をサボられてはかなわない。
 そんなわけで、今回は小氷期にならない可能性が高い--とは、研究チームと無関係のリブパブリの個人的見解である。







Last updated  2010.12.08 05:50:56

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