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2013.01.18
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カテゴリ:科学技術

kawanobu日記/トラブル多発のボーイング787はそれでも日本と地球に必須;ジャンル=経済、技術 画像1

 

 ボーイング社の期待のB787型機が相次ぐトラブルに見舞われている。B787機を世界で最初に飛行させ、17機を運用している全日空(写真)、さらに7機を保有する日本航空は、16、17日、相次いで全機の飛行を取りやめた。
 またアメリカ連邦航空局と日本の国交省も運行停止命令を出したので、長期の飛行停止は避けられなくなった。

◎バッテリーをニッカド電池からリチウムイオン電池に変更
 B787は、機体をこれまでのアルミ合金から炭素繊維樹脂に変えて軽量化し、機内空調をジェットエンジンから取り出した圧縮空気を使うのをやめるなどして、燃費性能を格段に向上させた。燃費性能は、同重量の在来型より21%増しだ。
 省エネ飛行なので、同じジェット燃料でも航続距離が飛躍的に伸びた。
 慢性的な原油高で、航空会社のジェット燃料費は、コストに占める割合が3割前後にも達している。燃費性能を飛躍的に向上させたB787型機は、航空会社の収支向上に不可欠な機材なのだ。
 機体の軽量化と同時に、B787型機で顕著になっているのは、機体システムの電子化である。空飛ぶコンピューターとも言われる。その分、膨大な電力需要が発生し、それをまかなうために電池能力を向上させた。登載するバッテリーを、従来のニッケル-カドミウム電池から蓄電容量が2倍近いリチウムイオン電池に変えたのだ。

◎燃えやすいリチウムイオン電池の宿命
 リチウムイオン電池--と聞くと、最近はあまり聞かなくなったが、かつてはパソコン登載のリチウムイオン電池が発火する事故が頻発したことを思い出す。パソコンメーカーは、リコールで問題のバッテリー交換の交換に追われた。
 リチウムイオン電池は、電解液に水ではなく、炭素を含む有機溶媒を使うので、ともすれば発火しやすいのだ。
 16日朝、山口宇部空港を離陸した全日空機が高松空港に不時着したのも、このバッテリーの過熱が原因だったし、7日にボストンの空港で発火事故を起こした日航機の原因も、このバッテリーが発火源だった。
 機体軽量化の要請のために、バッテリーの安全装置が犠牲にされている懸念がある、と言われる。

◎試験飛行はトラブル続きだったが
 事故原因究明が長引くと、引き渡し待ちの約800機という超人気機種だけに、ボーイング社の経営に響くし、運行計画を立てる世界の航空会社に打撃となる。
 そもそもB787型機は、これまで試験飛行で相次いでトラブルに見舞われ、世界初の就役先である全日空への引き渡しも、計5回、3年以上も延期されたいわくがある。
 万一、墜落したら多大の人命被害が起こる飛行機の特殊性から、ボーイング社も神経過敏になっていたろうし、報道機関も1度トラブルがあると、些細なトラブルも過大に報道しやすい。火力発電所ならニュースにもならない故障でも、原発なら新聞1面になるのと似ている。

◎Made with Japanの最新鋭機
 一般に機械には初期故障は付きものであり、まして精密機器になると、様々な部分での故障は避けられない。B787のトラブルもその例かと思うのだが、問題が長引くと、全日空と日航の業績ばかりか、日本の関係メーカーにも影響が及ぶ。
 B787型機の機体の炭素繊維樹脂は東レ製だし、問題のバッテリーはGSユアサ製だ。三菱重工、富士重工など機体メーカーも含め部品の35%は日本企業の製品で、Made with Japan とも呼ばれるほど、日本企業の貢献は大きい。
 機体軽量化・電子化とそれによる燃料削減は、地球環境のためにも必須不可欠である。1日も早い原因究明と改善、そして運行再開を望む。
 そのうえでぜひ、最新鋭機であるB787型機に乗ってみたい。

昨年の今日の日記:「『カティンの森』の犯罪を読む 5:圧殺された東欧圏の市民革命」





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Last updated  2013.01.18 06:10:48



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