昨年1月、ニュージーランドの「世界一美しい散歩道」ミルフォード・トラックを歩いたが(この旅行記を、1月末から2月末に26回にわたって連載した)、実態は「散歩道」どころか「苦難の行軍」に等しかった(写真)。
でも歩き通した後の達成感は、格別だった。
◎体重減量に汗を流す
このトラック(小道)を歩くために、僕はフィットネスクラブに入り、体重をその時点で年に4.5キロ減らした。
その後も、フィットネスクラブで週に3回くらいは汗を流しているから、体重は漸減し、ついにマックスの昨年初より6キロ減量に成功している。
おかげで2年前に買ったズボンがダブダブになり、かつて履けなくなったズボンをまたタンスの奥から引っ張り出して履くようになった。
ヒトは、生物である以上に、放っておけばどんどん脂肪を蓄積し、体重を増やす。飢餓に備えての生得の個体維持システムなのだ。
◎食べられる時に食べておかないと餓死するリスクに満ちた旧石器時代
旧石器時代は、食べられる時に食べておかないと、獲物が獲れない、木の実・根茎類が枯れる、などの飢餓期に餓え、時には餓死した。ところが農耕社会に入って、余剰食糧が備蓄できるようになり、餓える心配がなくなっても、生得のシステムは機能するから、肥満が生まれることになる。
さてそんな僕でも、根が貧乏性なのか、旅行などでビュッフェになると、思い切って食べてしまい、海外旅行を終えると2キロくらいは太って帰ってくることになる。
◎お代わり自由の「ご飯セット」の店
過日も、友人とある和食店で食事し、魚の塩焼きや刺身の他に「ご飯セット」を注文して、しこたま食べてしまった。この店の「ご飯セット」は、味噌汁に香の物、卵焼きがつく。ご飯は、おかわり自由で、白いご飯の他に炊き込みご飯もあり、これだとおかずが何もなくとも何倍でも食えてしまう。
お代わりの時、店長に聞いてみた。「ご飯セット」だけ注文する客はいますか、と。
その店のコンセプトとしては、魚料理をいろいろ頼んでもらって、そのしめに、というのが「ご飯セット」なのだそうだが(当然だ)、以前、勤めていた別の支店で、他の品を注文せず、「ご飯セット」だけ頼んで10杯も食べた「豪傑」がいたという。
◎いくらお代わり自由とはいえ、10杯も食べるとは
その客は、常連で、いつもそうしていたので、ついに「何か、おかずを頼んで下さい」と苦言を呈したそうだ。その後、どうしたのかは聞き漏らした。
店も、ご飯セットだけで10杯も食べられては大赤字だろう。そしてそんな客ばかりになれば、営業を続けられなくなる。それを避けるには、他の客に転嫁して、メニュー価格を上げざるを得ない。だから店長の対応は当然だが、その10杯の客とは、どんな人物だったのだろうか。
そもそも10杯も食べられるはずがないから、店の目を盗んでタッパーウェアにでも入れ、持ち帰っていたのではないか。
まるで旧石器時代の現代の生き残り、のように思えるが、ただの恥を知らない「みっともない人間」とも言える。そんな人間に堕ちたくはない。
昨年の今日の日記:「日本もスターリニスト中国のファーウェイ、ZTEの排除へ;通信4社も5Gで排除」