臨時国会が開会されたが、またぞろ立憲民主党、日本共産党などが日本学術会議の6人の任命拒否を取り上げた。
◎そもそも学術会議は学問の自由を守るための機関ではない
いい加減にしろ、他に政府追及材料はないのか、と言いたくなる。立民の枝野の如きは、学術会議の問題で、「これで1年間は政府を追及できる」とうそぶいているという(写真=代表質問する枝野)。だから新立民を立ち上げても、支持率がピクリとも上がらないのだ。
立民や共産党ががなり立てるのは、学問の自由が危ない、学問の自由を守れ、ということのようだ。
全くピントが合っていない。そもそも日本学術会議は、学問の自由を守るために設立された機関ではない(写真=東京・六本木の庁舎)。日本学術会議のホームページによると、学術会議の目的は、「行政、産業及び国民生活に科学を反映、浸透させること」であり、「内閣総理大臣の所轄の下、政府から独立して職務を行う『特別の機関』として設立され」たとある。
そのために政府に提言などを行う。学問の自由を守るため、などとどこにも書いていない。
つまり立民や共産の言っているのは、日本学術会議の役割の歪曲である。
◎左翼のプロパガンダの場を提供してきた学術会議の歴史
この問題の最初に火を付けたのは、まさに共産党である。10月1日付の機関紙「赤旗」に任命拒否された6人の1人の立命館大学教授で共産党系法学者の松宮孝明を登場させ、菅首相が学術会議の人事に介入し、学問の自由を侵害していると報じたのだ(10月10日付日記:「間違っていない、日本学術会議会員に6人を任命しなかった菅新首相の判断」を参照)。
この日記でも述べたが、かつて学術会議は「学者」を自称する共産党系のプロに牛耳られ、共産党のプロパガンダの政府批判の提言を連発した歴史がある。
その後、選出方法が見直され、現在の推薦制になった。しかしそれでも今回任命拒否された6人のように、左翼が入り込み、軍事研究を行わないなどと、自由な学問研究を妨害し、禁止するのだ。
したがって6人の任命拒否を逆手にとって、さらに学術会議の役割を歪曲し、枝野の言う「1年間」のアジテーションを行う。その底意は、モリカケ・桜などで、安倍政権に対する印象操作を執拗に行い、内閣支持率を下げさせた過去と同根である。
◎保守は共産・立民、リベラルは自民・維新
さて、共産党や立民は、「憲法9条を守れ」に代表される「○○を守れ」を常に喚き立てる。「○○を守れ」は、左翼の政治スローガン、プロパガンダとなっている(写真)。
しかしこれが、彼らの支持を広げさせないことにつながっていることに左翼は気がついていないようだ。
ある調査機関が20代の若者に世論調査した結果、どの政党が保守で、どの政党がリベラルを聞いた。
その結果、保守の1位は共産党で、2位が立憲民主党だった。反対にリベラルの1位は自民党で、2位が維新の党だった
70代、80代の高齢層のイメージと真逆の結果となった。
◎「○○を守れ」ばかりだから胸に響かない、支持が広がらない
つまり若者層にとって、十年一日の如く、1年365日間、「○○を守れ」としか言わない共産党や立民は、まさに保守そのものなのだ。若者、自分たちに何ら建設的な政策を打ち出せていないから、そんなプロパガンダは胸に響かず、支持が広がらないわけである。
だから、枝野サンの言うように、どうぞこれから1年間、学術会議問題をカラスが鳴くように言い立ててください。
そのうち解散・総選挙で、またしても敗北することになるだろう。
昨年の今日の日記:「ブレグジットを巡る3年余の混迷にやっと打開の芽か、イギリス下院が解散、12月総選挙へ、その行方は?」