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2022.04.23
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カテゴリ:生物学
 アフリカのサバンナに分布するリカオンは、英名「Cape hunting dog」とも呼ばれるようにイヌ科に属する野生肉食獣である。

​◎狩りの成功率は抜群の7割​
 血縁で結ばれた20頭前後の群れを作り、その絆とかなり強く、狩りの連係プレーもとても上手だ。
​ 成体の体重は30キロ程度で、ネコ科のライオンやチーター、ヒョウに比べれば小さい。またチーターほど快速でもない(写真)。


 それでも狩りの成功率は、7割にも達する。野生肉食動物の狩りの成功率は、けっこう低く、例えば百獣の王のライオンで3割程度、快速のチーターでも5割程度という。これに比べれば、リカオンは抜群に狩りが上手いと言える。

​◎群れの弱い個体を見つけ出して狩り​
 前に狩りの様子をテレビで観たが、成功率の高さに納得できる。
 草食獣の群れを見つけると、10数頭で群れを包囲し、包囲しながら群れの様子をうかがい、怪我をした個体、幼弱個体を見つけ出して攻撃を集中し、仕留める。適当な標的がいなければ、包囲を解いて無理をしない。
 仕留めると、貪り食らう。食事時間は短く、たらふく胃に収めても、そこで休んだりせず、すぐに残骸を後にする。ヒョウなら食べ残しを手近の木の上に運んで貯蔵するが、リカオンは木に登れない。
 グズグズしていると抜群の嗅覚を持つ、自身の3倍はあるハイエナがやってくるし、死骸の周りを旋回して死肉を狙いハゲワシを遠くから見たライオンなどが集まってくるからだ。

​◎自分は繁殖せず、血縁の仔の世話をするヘルパー​
 多産であり、1頭の母親は10数頭の仔を産む。多産のイヌ科でも、最も多い(写真)。



 それだけたくさん産んでも、子育てできるのは、自らの繁殖を犠牲にして、血縁の仔を育てるヘルパーが群れにたくさんいるからだ。
 仔が小さいうちは、群れは巣穴の周りにいるが、狩りの出かける時は、ヘルパーは二手に分かれ、一方は狩りに、もう一方は巣穴の防衛と仔のお守りに専念する。
 狩りに出かけた一隊が戻ると、仔と居残り個体に、肉を吐き戻して与える。

​◎「くしゃみ」でとるコミュニケーション​
 リカオンの群れを追跡し、遠くから観察する動物学者たちの粘り強い観察研究で、彼らが「くしゃみ」でコミュニケーションをとつていることが分かった。
 群れのリーダーがくしゃみをして、「狩りに行こう」と誘うと、だいたい群れのメンバーはそれに従う。リーダー以外でも、1頭の「狩りの誘い」のくしゃみに応え、次々と他メンバーがくしゃみをすると、群れ全体が従う。応えるくしゃみが少なければ、そのままだ(2020年11月2日付日記:「南部アフリカのサバンナを生きるイヌ科リカオンのコミュニケーションは『くしゃみ』」https://plaza.rakuten.co.jp/libpubli2/diary/202011020000/を参照)。

​◎通称に「Cape」とあるが、今はほとんどいない​
 「Cape hunting dog」の名に違えるが、南アフリカのケープ地方には今はほとんど野生の群れはいない。昔、ボーア人入植者が内陸に入った頃は、たくさんいたのだろうけれど。
​ 僕は、9年前に行った南アフリカのサファリパークで、数頭だけのリカオンを観たが(写真)、ボーア人植民者たちのサバンナ進出で、野生の群れは居場所が狭められ、また彼らの飼い犬から伝染病のディステンパーが移されたことが理由だ。​



 くしゃみのコミュニケーションを、長期間のテント暮らしでの観察で探り当てた白人女性研究者の名前は、ボーア系だった。彼女の祖先が、リカオンを追い詰めたが、その子孫がリカオン保護のための生態調査を続けている。
​ 絶滅危惧種ではあるが、たぶん彼女たちの見守りがある限り、リカオンは絶滅しないだろう。

昨年の今日の日記:反日韓国に「法の支配」、「司法の独立」の無いことを天下に曝した、元「慰安婦」の日本政府への賠償請求を却下したソウル地裁判決​
https://plaza.rakuten.co.jp/libpubli2/diary/202104230000/






Last updated  2022.04.23 05:28:26



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